出典:photozou
「幻の三冠馬」と呼ばれた名馬はたくさんいましたが、個人的には、順調だったら最も三冠馬に輝いた可能性が高かったのではないかと感じているのが、サンデーサイレンスの初年度産駒の代表馬だったフジキセキです。
ここでは、昨年2015年の暮れに死亡したフジキセキの産駒をご紹介します。
フジキセキの代表産駒一覧
初年度産駒から早くも、フジキセキの最高傑作の1頭となるカネヒキリ(母の父デピュティミニスター、2016年5月に死亡)を輩出しました。
不屈の名馬カネヒキリは、度重なる脚部不安を何度も乗り越え、JCダート2勝、フェブラリーS、東京大賞典など、長期にわたってダート界を牽引するスーパースターでした。
2世代目となった2003年産は豊作で、まずは息の長い活躍を見せたキンシャサノキセキ(母の父プレザントコロニー)とファイングレイン(母の父ポリッシュプレセデント)は高松宮記念を勝ち、それぞれ日仏で種牡馬として活躍中です。
それから牝馬のコイウタ(母の父ドクターデヴィアス)は、ヴィクトリアマイルで大穴を開けました。
2004年産は、ヴィクトリアマイルであのウオッカを破ったエイジアンウインズ(母の父デインヒル)、2007年産は強烈な末脚で当時の日本レコードとなる驚愕のタイムでダノンシャンティ(母の父マークオブエスティーム、現種牡馬)がNHKマイルCを勝ちました。
2008年産は、超ハイレベルのオルフェーヴル世代の優等生サダムパテック(母の父エリシオ、現在韓国で種牡馬)がマイルCSを勝ち、2009年産は、ヴィクトリアマイルとスプリンターズSを勝って先日引退したばかりの牝馬ストレイトガール(母の父タイキシャトル)が活躍しました。
そして、2011年産ではフジキセキ産駒悲願のクラシック制覇を成し遂げた皐月賞馬イスラボニータ(母の父コジーン)が活躍し、現在も現役でがんばっています。
フジキセキ産駒の特徴・得意距離
上記からもわかるように、フジキセキ産駒の多くはありあまるスピードが持ち味で、スプリント~マイルの、しかも究極の時計勝負にはめっぽう強いのが、産駒の特徴になっています。
また、特に府中のマイル戦という、単純なスピードだけでは乗り切れないタフな競馬になると、フジキセキ産駒は無類の強さを発揮します。
ただ、サダムパテックは歴史的名馬のオルフェーヴルに対し真っ向勝負で食らいつくほどのスタミナがあり、例年のレベルであれば(というか、オルフェーヴルさえいなければ)、皐月賞馬にはなっていたといえます。
そして実際、イスラボニータは母の父がコジーンという完全なスピード血統ながらも、悲願のクラシック制覇を成し遂げています。
ということは、産駒はイメージ的には確かにスピードタイプが多いですが、孫の世代になると、意外と距離が延びてこそのタイプが登場する可能性があるのかもしれません。
フジキセキ産駒の成績
かつては毎年のようにリーディングサイアー争いで上位を賑わせていたフジキセキですが、数年前に種牡馬を引退しているため、現在は産駒数が減りつつあります。
それでも2016年10月8日現在では、10頭が10勝を挙げる活躍を見せ、サイアーランキングでは現在29位につけています。
まとめ
現役時代はわずか4戦でターフを去ることになりましたが、その後吹き荒れる旋風を目の当たりにしても、やはりフジキセキの活躍によってサンデーサイレンスのすごさを痛感させられたことが思いだされます。
その優れた血は、今後も広がり続けるはずです。
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