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ルーラーシップ産駒一覧と特徴!キングカメハメハ後継として期待

2007年5月15日。

 

オークス馬エアグルーヴは生涯で8頭目となる仔を産みました。

 

エアグルーヴの仔は初年度産駒にエリザベス女王杯を制したアドマイヤグルーヴ、ステイヤーレースで活躍したフォゲッタブルといったように重賞で活躍した馬を輩出します。

 

しかしながらザサンデーフサイチのように期待を背負いながらも結果を残せず引退した馬もいました。

 

エアグルーヴの8番目となる仔はダービー馬であるキングカメハメハとの交配で産まれました。

 

ダービー馬とオークス馬の交配で生誕したエアグルーヴの8番目の仔には競馬界を支配するほどの活躍を期待して「統治者の支配権」という意味を持つ馬名が付けられました。

 

ルーラーシップです。

 

良血一族の使命を背負い、ターフにデビューしたルーラーシップは引退までに重賞5勝、そのうちの一つは香港のG1であるクイーンエリザベス二世カップです。

 

しかし、国内で手にしたG1タイトルはありませんでした

 

なぜならルーラーシップがクラシックで戦ってきた2010年世代が非常に強かったからです。

 

例えば

ダービーを制したエイシンフラッシュ

有馬記念勝ち馬のヴィクトワールピサ

NHKマイルカップを制したダノンシャンティ

天皇賞(春)の勝馬であるヒルノダムール

天皇賞(秋)で2着のペルーサ

 

といった個性あふれる面子がクラシックで激突し、群雄割拠していたのです。

 

また、年を重ねるにつれ、オルフェーヴルジェンティルドンナゴールドシップという馬もライバルとして立ちふさがります。

 

ルーラーシップは国内G1でも善戦したものの同期、後輩馬には勝ち切れず、2012年の有馬記念を最後に引退が発表されました。

 

引退後は社台スタリオンステーションで種牡馬入りします。

 

サンデーサイレンス系色のある馬が日本競馬を蹂躙している中で稀少な非サンデー系の馬として現役時代から多くの競馬関係者がルーラーシップの血統に目をつけていました。

 

2013年から種牡馬入りしたルーラーシップの仔は現在も競馬界で活躍しています。

 

ここでは代表的なルーラーシップ産駒について紹介し、次にルーラーシップ産駒の特徴を述べ、最後にルーラーシップが今後、種牡馬としてどのような形で競馬界に貢献できるのかを紹介していきます。

 

代表的なルーラーシップ産駒一覧

※データは2020年3月20日のものです。

 

キセキ(獲得賞金5億5913万円)

ルーラーシップの初年度産駒としてこの世に生誕したキセキは新馬戦こそ勝ち切りましたが続くセントポーリア賞で5着、3歳になって挑んだすみれステークス、毎日杯でも勝ち切ることができませんでした。

 

陣営は春のクラシックを諦め、夏競馬で力をつけることにします。

 

中京の条件レース、新潟の信濃川特別を勝ち切り賞金を稼いだキセキは最後の一冠を賭けて、菊花賞トライアルである神戸新聞杯に駒を進めます。

 

ここで立ちふさがったのがこの年のダービー馬であるレイデオロでした。

 

レイデオロは関東馬でしたが初の長距離輸送をものともせず、同期のライバルをあっさりかわして優勝します。2番人気に支持されたキセキも末脚を伸ばして2着入選します。

 

夏の実戦経験がキセキを大きく成長させたのでした。

 

そして挑んだ菊花賞は土砂降りの雨で不良馬場開催でした。

 

ダービー馬レイデオロこそ不在でしたが同期の皐月賞馬アルアインを筆頭に重賞馬がそろいます。

 

その中で、淀の最後の直線で雨を切り裂く末脚を見せ、前を走る馬を捕らえて最後の一冠を手にしたのです。

 

そんなキセキはその後スランプに陥ります。

 

古馬になって挑んだ日経賞こそオーバーワークが裏目にでて敗れてしまい、宝塚記念ではゲート直後の他馬の接触で戦意を喪失し敗退。

 

菊花賞馬らしからぬ無残な負けっぷりから、陣営はキセキを追い込みから一転、逃げの競馬をトライすることにしました。

 

陣営の判断は見事嵌り、秋に挑んだ毎日王冠で3着、続く天皇賞秋も3着、そして迎えたジャパンカップでは1F11秒台を終始刻み続ける一見無謀ともいえるオーバーペースで勝負しましたがこの年の牝馬三冠を手にしたアーモンドアイに捕らえられ2着に敗れてしまいました。

 

5歳になってからもG1の舞台に挑み続けたり凱旋門賞に挑んだりとまだまだ結果を残しています。

 

そんなキセキが現在手にしたいのは菊花賞以来の勝星でしょう。

 

6歳になったキセキの大目標は春の天皇賞です。

 

かつて菊花賞を制したときのように長距離の舞台で再び芽が出せるか期待がかかります。

 

ダンビュライト(獲得賞金3億197万円)

キセキと同じくルーラーシップの初年度産駒としてこの世に生誕したダンビュライトもルーラーシップの代表産駒の一頭でしょう。

 

デビューこそ1着で勝ち切りましたが3歳の重賞では勝ち星をあげることができませんでした。

 

それでもダンビュライトは人気に問わず常に重賞で上位争いを繰り広げます。

 

例えば

デビュー2戦目に挑んだサウジアラビアロイヤルカップで2着

3歳のクラシックのステップであるきさらぎ賞、弥生賞で3着

クラシック初戦の皐月賞で3着

クラシック最終戦となる菊花賞で5着

 

このように勝ち切れないだけで常に掲示板に入選するダンビュライトは馬券購入者孝行ともいえますし馬主孝行とも呼べる一頭です。

 

陣営はなんとかダンビュライトを勝たせようと、有馬記念の週に開催されたサンタクロースステークスにダンビュライトを出馬させます。

 

グレードを落として挑んだこのレースで待望の2勝利目をあげると翌年1月に開催されたAJCCにて1番人気に支持された同期のミッキースワローを抑えて見事勝利します。

 

4歳になって初戦を白星で飾りましたが大舞台で勝ち切れないのは相変わらずでした。

 

それでもコンスタントに掲示板に入選して賞金を加算し、5歳になって挑んだ京都記念で同期のステイフーリッシュ、ダービー馬マカヒキに先着して2つ目の重賞タイトルを手にしました。

 

どうしても大舞台となると相手関係に左右される一頭で、一流馬としては程遠いのですが馬券を購入する人にとっては安定して馬券内に入着してくれる確率が高く、応援するファンも多い一頭です。

 

先行競馬で粘り強く立ち回るのがこの馬の特徴で、先行馬に乗せたら器用に立ち回る松若騎手との相性は抜群です。

 

今後も得意の先行競馬で重賞タイトルを手にしてほしいですね。

 

メールドグラース(獲得賞金1億8346万円)

条件戦でくすぶっていたメールドグラースの才能が開花したのは4歳のときでした。

 

4歳初戦に挑んだ条件レースを勝ち、続く尼崎ステークス(現3勝クラス)を立て続けに勝利しオープン入りを果たします。

 

オープン昇格後に挑んだのは春のローカル重賞である新潟大賞典でした。人気を得ることはできず、7番人気で挑みましたがこの年初来日したオーストラリアの若武者レーン騎手の手綱さばきで見事優勝しました。

 

ちなみにレーン騎手は宝塚記念・有馬記念のリスグラシューをはじめ、帝王賞のオメガパフューム、ヴィクトリアマイルのノームコアでG1タイトルを手にしたイメージが強いですが、レーン騎手の国内初重賞タイトルはメールドグラースで挑んだこの新潟大賞典です。

 

新潟大賞典を制したメールドグラースは続く鳴尾記念もレーン騎手と共に制し、夏の小倉記念も勝ち、1000万条件下から縦続けに5連勝をかざります。

 

その勢いで挑んだのはオーストラリアのG1であるコーフィールドカップです。

 

再びレーン騎手が跨り挑んだ同競走でも強い競馬で勝ち切り見事G1馬となったのです。

 

11月に開催されたオーストラリアの名競走であるメルボルンカップでは3200mの距離が裏目に出て6着に敗れてしまい、それからのローテーションは現時点では未定です。

 

中距離で結果を出しているメールドグラースは一流の騎手が騎乗してポテンシャルを発揮できる馬なので一流の騎手とともに世界のターフを席巻してほしいところですね。

 

リオンリオン(獲得賞金1億3748万円)

青葉賞馬リオンリオンもルーラーシップ産駒の期待の一頭です。

 

青葉賞にて鮮やかな逃げ切り勝ちを収めたリオンリオンは全てのホースマンの憧れである日本ダービーへの切符を獲得します。

 

しかし、日本ダービーでは青葉賞で騎乗した横山典弘騎手が騎乗停止となってしまい、横山騎手の息子である横山武史騎手が騎乗することとなりました。

 

横山武史騎手にとっても初となるダービーではうまくペース配分を抑えきることができずオーバーワークとなってしまい、15着に敗退します。

 

秋の初戦に挑んだのはセントライト記念でした。

 

再び手綱を握った横山典弘騎手とのコンビで挑んだセントライト記念は無理にハナを切らずに3番手くらいの位置で構え、直線で良血馬サトノルークスを出し抜き勝利。2つ目の重賞タイトルを手にします。

 

その勢いままに菊花賞に挑む予定でしたが屈腱炎を発症してしまい、現在は療養中です。

 

無事に怪我を完治させ、クラシックのステップレースで見せた逃げの競馬が見られることを切に願います。

 

パッシングスルー(獲得賞金7052万円)

パッシングスルーはルーラーシップ産駒を代表する牝馬でしょう。

 

新馬戦にて後に芝・ダートの重賞タイトルを手にするワイドファラオに勝ち切り早くも頭角をあらわにします。

 

2戦目に挑んだシンザン記念でも牡馬相手に4着に健闘。クラシックを目指すためにオークストライアルであるフローラステークスに挑みましたが4着に敗れ、陣営は休養を選択しました。

 

夏の条件戦を制し、最後の一冠である秋華賞に向けて調整されたパッシングスルーが選択したのは秋華賞トライアルである紫苑ステークスです。

 

ここで3番手くらいの位置でじっくり脚を溜めて直線で末脚を使って2着馬フェアリーポルカをクビ差で押さえて見事優勝しました。

 

ちなみに2着馬フェアリーポルカもルーラーシップ産駒で後に古馬の牝馬限定戦である中山牝馬ステークスを勝利しています。

 

秋のクラシック最終戦となる秋華賞に挑みましたがビーチサンバのハイペースにかかってしまったのか、直線で失速して5着に敗れてしまいました。

 

その後は重賞戦に挑んだりダートに使われたりとやや模索していますが掲示板に入選していることからまだまだ活躍の糸は十分見られる一頭でしょう。

 

ルーラーシップ産駒の特徴

ルーラーシップの代表産駒を何頭か紹介させていただきました。

 

いずれの馬も逃げ・先行競馬を得意とする馬を輩出しています。

 

特にキセキは4歳の時に挑んだジャパンカップにて芝2400mの距離で1F11秒台を刻み続けるラップタイムで競馬をしました。

 

このレースは2.20.6のワールドレコードを叩き出したアーモンドアイのインパクトが強すぎるレースですが、短距離レース並みのペースで走ったキセキの走破タイムも2.20.9と、かつてホーリックスとオグリキャップが叩き出した2.22.2のタイムを軽く凌駕するほどでした。

 

菊花賞を制したときのスタミナがオーバーラップで競馬をするキセキを活かしたのでしょう。

 

キセキ以外にも前で競馬をして結果を残すダンビュライト、リオンリオン、パッシングスルーのように粘り強い競馬を得意とする馬を多数輩出している印象があります。

 

逆に、差し、追い込み馬はそこまで目立った活躍がないのもルーラーシップ産駒の特徴でしょう。

 

ルーラーシップの仔は逃げや先行競馬を得意とする騎手が騎乗することで結果がでる傾向にあるといえます。

 

種牡馬ルーラーシップのライバル3頭

非サンデーサイレンス系として注目を浴び、実際に産駒が結果を残していて波に乗っているルーラーシップ。

 

しかしながら歳月が経つとともに年々ルーラーシップのサイヤーリーディングを脅かす存在もでてきます。

 

ここでは種牡馬としてのルーラーシップのライバルとなりえる馬を紹介していきます。

 

ロードカナロア

種牡馬としてのルーラーシップの最大のライバルでしょう。

 

ルーラーシップ同様父がキングカメハメハであるロードカナロアはオルフェーヴルと同期でG1タイトルを6つ手にしながら三冠馬オルフェーヴルとは一度も対戦していません。

 

なぜならオルフェーヴルが中・長距離馬だったのに対しロードカナロアは典型的なスプリンターだったからです。

 

ロードカナロアが制したG1タイトルの中で特に印象深いのは香港スプリントでしょう。

 

スプリントホースにおいて右に出るものはないとされた香港馬相手に日本競馬史上ただ一頭、香港スプリントを制した馬なのです。しかも、連覇しました。

 

サンデー色のないロードカナロアもルーラー同様種牡馬として注目を集めます。

 

ルーラーシップよりも一年遅れて種牡馬入りしたロードカナロアは早くもG1馬を輩出しました。

 

牝馬3冠を成し遂げ、現時点でG1タイトルを6つ手にする怪物牝馬アーモンドアイ

 

暮れのホープフルステークスを制し、クラシック初戦である皐月賞を制したサートゥルナーリア

 

マイルチャンピオンシップ勝ち馬のステルヴィオ

 

短距離重賞を4つ手にしたダノンスマッシュ

 

種牡馬としての歴は浅いものの重賞、G1馬を多数輩出したロードカナロアの種付け料は初年度の500万円から右肩上がりに値段をあげ、現在では2000万で取引されているほどです。

 

短距離界で結果を残したロードカナロアの仔ですが産駒は2400mや2500mといった中距離でも活躍していて、なおかつサンデーサイレンス系の馬と交配できることから種牡馬としての価値は鰻上りに上昇しています。

 

ロードカナロアの仔が活躍すればするほどルーラーシップの種牡馬価値は薄れていき、ルーラーシップにとってロードカナロアは脅威とも呼べる存在なのです。

 

エピファネイア

2013年の菊花賞、2014年のジャパンカップを制したエピファネイアもキングカメハメハを父に持つ馬で2019年から産駒がデビューしました。

 

現時点では目立った重賞馬を輩出しておらず、初年度産駒には恵まれていません。

 

また、3代前血統にサンデーサイレンスがいるためエピファネイアは非サンデーサイレンス系の馬ではなく、サンデーサイレンス系の牝馬との交配には慎重にならざるを得ません。

 

産駒の活躍、血統背景から現時点ではルーラーシップにとっては特別気にするものではないでしょう。

 

ドゥラメンテ

2015年の皐月賞、ダービーを制したドゥラメンテも父キングカメハメハ、母にアドマイヤグルーヴを持つ超良血馬です。

 

ルーラーシップの親戚にあたるドゥラメンテは2020年の夏に産駒がデビューします。

 

ドゥラメンテは母の父がサンデーサイレンスなためサンデーサイレンス系牝馬との配合は危険で父がキングカメハメハなのでキングカメハメハ系の牝馬との交配も不可能です。

 

そのため、ディープインパクト用に輸入された海外牝馬、もしくはドゥラメンテとの交配のために輸入された外国牝馬がドゥラメンテの主な交配相手となっています。

 

産駒がまだデビューしていないのでなんともいえませんが、仮に産駒が大車輪の活躍を見せたとしても国内牝馬との交配は非常に厳しくルーラーシップにとっては種牡馬人生を脅かすほどの存在ではないといえるでしょう。

 

ポストキングカメハメハとしてのルーラーシップ

2019年に亡くなった父キングカメハメハの後継者として現在も種牡馬としてルーラーシップは活躍しています。

 

ロードカナロアの台頭こそ脅威ですがルーラーシップの仔も毎年重賞を獲得しているように当面はリーディングサイヤー上位に君臨するでしょう。

 

今後、新種牡馬として競馬界に産駒を輩出するドゥラメンテやリオンディーズとは求められるものが違います。

 

種牡馬としてのルーラーシップを脅かす存在となる馬は当分はでてこないでしょう。

 

それでも、ルーラーシップ産駒が活躍なくてはルーラーシップの種牡馬としての存続が危ぶまれます。

 

ルーラーシップの仔は先行競馬を得意とする騎手に騎乗してもらうのが一番得策でしょう。

 

馬券を購入する際もルーラーシップの仔の脚質を考慮しながら予想されるのがよいかと思われます。

 

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