競走馬の多くは年に数回しかレースに出走しないので、それ以外の時間は何をして過ごしているの?と思われる方もいらっしゃるでしょう。
今回は競走馬がレースに出走していない時間はどのように過ごしているかをご紹介します。
競走馬は疲れが溜まりやすい
競走馬は500kg前後もある体を細い4本の脚で支えているので、疲れが溜まりやすく、取れにくいのが大きな特徴です。
分かりやすくいえば、マラソン選手をイメージしていただければいいと思います。マラソン選手は年間3~4レースしかフルマラソンには出ませんが、その理由は42.195km走った疲れを取り、万全の体調に戻すためには長い時間を要するためです。
競走馬も多くのマラソン選手たちのように、レースをしていない時は疲労回復をして、再度レースで高いパフォーマンスを発揮するための調整に十分な時間を割いているのです。
疲労がたまって「放牧」
ここからは競走馬がレースをしていない時はどのように過ごしているか、一般的なパターンをご紹介します。レースに出走した馬たちは、心身ともに疲労困憊の状態で厩舎に戻ってきます。そのような疲労が蓄積された馬は、放牧に出されます。
一般的には北海道などの自然豊かな場所に輸送されて、じっくりと疲労を回復させますが、近年ではトレーニングセンターの近くにある牧場に短期放牧に出されるケースも増えています。
近くの牧場に短期放牧をするメリットとしては、輸送距離が短くなるため競走馬の精神的な負担が抑えられること、そのため疲労が目いっぱいに蓄積される前に放牧を出せるので、休ませているうちも体を緩めきらずに再調整を始めることができるので、馬への負担を押さえることができます。
放牧中はずっとのんびりしているの?
「放牧」という言葉を聞くと、その期間は馬はずっと草原でのんびりしているイメージですが、そのようにのんびりさせられるのは一般的には一週間以内とされています。
一週間程度のんびりした馬はウォーキングマシーンやプールなどの施設を使って軽めの運動をしながら、筋肉を落とさず疲れを取っていくような調整が行われます。競走馬は疲れが取れるまでに非常に時間がかかるため、このような過程に長い時間を費やします。
暑さに弱い馬の「避暑」
また、競走馬には夏の暑さに弱い馬が非常に多くいます。そのような馬たちはレースに出走しても良い結果が望めないので、夏場は涼しい北海道に移動して休養に充てられます。
近年は春先から秋口まで気温の高い日が多くなったので、暑さに弱い馬たちが活躍できる期間が短くなってしまってるということもあり、比較的過ごしやすい札幌競馬場や函館競馬場でのレースに夏場は使われる競走馬も増えてきています。
疲れが取れたら本格的なトレーニングの開始
疲れが取れた競走馬は今度はトレーニングを始めます。
放牧中の牧場でもそれなりに負荷をかけるトレーニングをするケースが非常に増えてきましたが、そこではオーバーワークにならないよう、あえてコースを小回りに造りスピードが出過ぎないように工夫が施されています。
そして、レースに向けて入厩・調整
栗東もしくは美浦のトレーニングセンターに戻ってきた競走馬は、レースに向けて本格的な調整が行われます。
トレーニングセンターには芝コースやダートコースだけでなく、坂路コースやウッドコースもあるので、競走馬の状態や特性に合わせて様々なバリエーションでレースに向けて最後の仕上げが行われます。
レースをしていない時の競走馬のおもしろエピソード
ここまでは競走馬がレースをしていない時、レースに向けてどのように過ごしているかをご紹介しましたが、ここからは競走馬がレースをしていない時のおもしろエピソードをご紹介します。
ノーザンテースト ~猫と仲良し~
日本競馬の勢力図を塗り替え、ノーザンファームの大牧場へ発展に貢献したノーザンテーストですが、この馬とすごく仲の良かった猫がいることは非常に有名な話です。
競走馬を引退してからのノーザンテーストは、その成績に敬意を表し余生を過ごすための大きな牧場を与えてもらいました。そこに迷い込んできた猫と毎日のようにじゃれあって過ごしていたそうです。
参考: ノーザンテースト系の特徴と代表産駒、種牡馬の紹介!血統は受け継がれている? | 競馬情報サイト
ゴールドシップ ~自分勝手で寂しがり屋~
レースでも大出遅れをしたり、コーナーを曲がらず外ラチに向かって走ってしまったことのあるゴールドシップですが、レースをしていない時にも数多くの伝説を作っています。
基本的に自分が好きではない馬や人が近くにいると大暴れをしていたそうですし、毎日厩務員さんが遊んであげないと暴れ出す寂しがり屋さんでもあったそうです。ただ、遊んであげれば着ている服を破られることが当たり前だったそうで、本当に荒くれ者だったそうです。
そういった個性的な性格は産駒にも受け継がれているようですし、ゴールドシップの子供達のこれからのエピソードにも注目してみたいと思います。
参考: 新種牡馬ゴールドシップ産駒の特徴と傾向!狙いどころを紹介 | 競馬情報サイト
ヒシミラクル ~泳ぐのが超下手なGⅠ馬~
天皇賞(春)・宝塚記念の大レースを制し、ファンを沸かせてくれたヒシミラクルですが、とにかく泳ぐのが下手だった馬で有名です。
ほとんどの馬が一周40mのプールを30秒台で泳ぐなか、この馬は47秒ものタイムがかかっていたそうです。泳ぐのが下手だったので必死の形相で泳ぐヒシミラクルの姿は関係者によく知られていたそうです。
参考: まさに奇跡の馬!ヒシミラクルと2億円稼いだミラクルおじさん
スーパークリーク ~美意識が高すぎる馬~
平成元年、競馬ブームが最高潮の時にオグリキャップとともに活躍したのがスーパークリークです。
普通の競走馬はニンジンを丸々一本与えてもそのまま食べますが、スーパークリークの場合はしっかり切り分けてあげないとちゃんと食べませんでしたし、何より普段からちゃんとブラッシングをして毛ヅヤをピカピカにしてあげないと、機嫌を損ねてしまって、ちゃんと調教メニューをこなしてくれなかったそうです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は競走馬がレースをしていない時はどのように過ごしているか、またそういった時の競走馬のおもしろエピソードをご紹介させていただきました。
競走馬もそれぞれ個性を持っているので、それに注目して競馬を見ると、より一層楽しむことができると思いますよ。
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