出典:wikipedia
ここではメジロマックイーンについてまとめました。
メジロマックイーンとは?
メジロマックイーン 牡 芦毛
父メジロティターン 母メジロオーロラ 1987年4月3日生まれ
栗東 池江泰郎厩舎 馬主 メジロ商事 生産者 吉田堅
通算成績 21戦12勝 重賞9勝(菊花賞GⅠ・天皇賞(春)GⅠ2回・宝塚記念GⅠなど)
メジロマックイーンは史上初の天皇賞父子3代制覇を達成したGⅠ馬です。
幼いころは体質が弱く、デビューも4歳(現3歳)の2月と遅く、新馬勝ちしたもののデビュー前からの骨膜炎に悩まされて、春のクラシックは休養にあてられました。
9月に復帰してからは徐々に頭角を現して、重賞初挑戦の菊花賞を勝ちGⅠ馬になります。
翌年に天皇賞(春)を勝って史上初の父子3代制覇の偉業達成しました。
その後も天皇賞(春)連覇や宝塚記念を勝ってGⅠ4勝。
天皇賞(春)3連覇はライスシャワーに阻まれましたが、通算21戦12勝、3着を外したのはジャパンカップの4着と降着になった天皇賞(秋)の2回だけと、非常に安定した走りを見せてくれた馬でした。
1991年 天皇賞(秋)の降着事件
メジロマックイーンと言えば天皇賞3代制覇とともに語り継がれているのがこの1991年の天皇賞(秋)の降着事件です。
重馬場で行われたこのレース、マックイーンは好位を進み直線半ばで先頭に立ち、6馬身差の圧勝で勝利しました。
ところが、レースが審議になり、約15分後にマックイーンはGⅠ史上初の1着降着(18着)になるのです。
メジロマックイーン降着時のパトロールビデオ
パトロールビデオを見ると、7枠13番と外目の枠からスタートしたマックイーンは、2コーナーで内側に斜行し、内側の馬がつられて内側に切れ込み、結果として18着だったプレジデントシチーが挟まれて落馬寸前だったことがよくわかります。
これにはいろいろな意見があり、「降着やむなし」という声が多い中、繰り上がり1着になったプレクラスニーの江田照騎手の騎乗にも問題があったという意見や、被害馬が落馬してないのだから、過怠金と騎乗停止で済ませるべき、などいろいろな見解がありましたが、個人的には府中の2000mの独特なコース形態が問題ではなかったかと思います。
ただ、当レースで不利を受けた岡部幸雄騎手や南井克己騎手といったベテランジョッキーも不満を露わにしており、当の武豊騎手はパトロールビデオを見せられるまで自分に非はないと思っていたあたり、武さんもまだ若かったのかなあという感想もあります。
僕はこのレースをテレビ中継で見てましたが、着順うんぬんよりもマックイーンの「あきれる強さ」を見せつけられたレースだったと思います。
1993年 京都大賞典
この1993年の京都大賞典は事実上のマックイーンの引退レースになりました。
これを使った後に天皇賞(秋)に向かう予定でしたが、直前に故障発症でそのまま引退になったからです。
驚くのはこのレースの走破タイム。
京都2400mで59kgを背負ってしかも7歳(現6歳)の秋に2.22.7というレコードは凄いの一言。
2000年にサンエムエックスにコンマ1秒更新されましたが、今でも京都2400mで2.分22秒台はめったに見ません。
衰えを知らないマックイーンの雄姿をもう少し、そして、正々堂々と天皇賞(秋)を勝つ姿を見たかったですね。
これは余談ですが、マックイーンというと長距離型・ステイヤーと見られますが、実は年齢を重ねるごとに、他の馬とは逆にレースでの落ち着きを失っていったそうです。
ですので武豊騎手は、「マイルでも走ったと思う」と言っていたそうです。(ウィキペディア参照)
メジロマックイーンの重賞勝ち産駒一覧
引退後社台スタリオンステーション早来で種牡馬となったマックイーンですが、初年度こそ100頭近くの種付けを行いましたが、産駒が思ったより走らず、ライバルであるメジロライアン(初年度産駒からGⅠ馬2頭)には差を付けられました。
重賞勝ち産駒は
エイダイクイン(1995年産/クイーンCGⅢ)
タイムフェアレディ(1998年産/フラワーCGⅢ)
ヤマニンメルベイユ(2002年産/中山牝馬SGⅢ、クイーンSGⅢ)
ホクトスルタン(2004年産/目黒記念GⅡ)
ディアジーナ(2006年産/クイーンCGⅢ、フローラSGⅡ)
延べ664頭の産駒がいますが、重賞勝ち馬は上記5頭だけです。
牝馬が圧倒的に多く、牡馬の重賞ウイナーがホクトスルタンだけというのは寂しいですね。
メジロマックイーン×ステイゴールドの黄金配合
ステイゴールド
出典:wikipedia
これは父ステイゴールド、母父メジロマックイーンの配合で大物が出ているので注目される配合です。
代表的なのはドリームジャーニー・オルフェーブルの兄弟。
そしてゴールドシップ。
自身の産駒はGⅠがいないのに、母父に入って3頭のGⅠ馬を出しています。
ステイゴールドとの相性の良さが窺えますね。
母父(BMS)としてのメジロマックイーン
前述したように、母父(BMS)としてのマックイーンは、種牡馬時代より成功していると言えるでしょう。
上記3頭以外にも
タイセイレジェンド(2007年産/JBCスプリントGⅠなど重賞3勝)
ラブイズブーシェ(2009年産/函館記念GⅢ)
フーラブライド(2009年産/愛知杯GⅢ、中山牝馬SGⅢ)
フェイトフルウォー(2008年産/京成杯GⅢ、セントライト記念GⅡ)
と重賞ウイナーが出ています。
また現役では
リヤンドファミユ(2010年産/オルフェーブルの全弟)
エーティータラント(2010年産/現1600万)
ピグマリオン(2009年産/現1600万)
トレジャーマップ(2011年産/現1600万)
アッシュゴールド(2012年産/現1000万)
などがいます。
また、今年度デビューした2歳馬では、ウインガナドルが勝ち上がっていますし、オルフェーブルの全弟になるオルファンもデビュー間近です。
産駒の特徴としては、父により一概には言えませんが、
・中距離型
・叩き良化型
・持続成長型
が多いような気がします。
まとめ
出典:wikipedia
僕が競馬を始めたころにちょうど菊花賞を勝ったのがこの馬だったので、常にライブでマックイーンの走りは見てきました。
抜群の安定感に、馬券的妙味はありませんでしたが(笑)、とにかく「強いな~」という印象が今でも残っています。
以前どこかで聞いた話なのですが、マックイーンの走り方は、「競走馬の理想の走り方」なのだそうです。
才能開花は遅くなりましたが、常にレースで「強さ」を見せつけたマックイーン、2006年に20歳で亡くなってしまったのは残念ですし、既に母父としてしか血は残せませんが、これからもオルフェーブルやゴールドシップのような馬を世に送り出してもらいたいと思います。
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