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魅力満載の逃げ馬!メジロパーマーの脚質、産駒一覧と活躍、宝塚記念と有馬記念

2002年9月4日撮影(アロースタッド)

出典:wikipedia

 

数多くいる名馬の中でもメジロパーマーの戦歴は珍しい事でも知られています。

 

平場で活躍ができずに障害に転向をする馬は多くいますが、その後にまた平場に戻ってきてからGI級のレースで活躍をした馬というのは、珍しいタイプになります。

 

メジロマックウイーンやトウカイテイオーのような派手さはありませんが、人気のあるメジロパーマーの魅力についてまとめます。

 

脚質

父であるメジロイーグルと同様に逃げが主な脚質になっていますが、本格的に大逃げ1本で勝負をするようになったのは、山田泰誠騎手とコンビを組むようになってからだと言われています。

 

性格的に決して良いとは言えないだけに、レース中に遊んでしまったり、やる気がでなかったりというレースが多いので、逃げという作戦を主軸にしたようです。

 

宝塚記念

メジロパーマーの宝塚記念は、1992年1着と1993年10着の2回出走をしています。

 

1992年6月14日 阪神競馬場 芝・2200m

1992年の宝塚記念は、大本命と言われていた、メジロマックイーンが骨折の為に出走をしてこなかった事もあり、少々見劣りするメンバーになりました。

 

メジロパーマーは、8枠12番、出走13頭中9番人気でのスタートになります。

 

スタートをすると、予想通りメジロパーマーは逃げの作戦をとり、自分の競馬に持ち込もうとします。

 

1番人気に支持されたカミノクレッセは5番手と先行策で良い位置からの競馬となり、本命馬と言われるメジロマックイーンが不在とはいえ、レースとしては、面白い展開になりました。

 

メジロパーマーが決して大逃げではないものの、良い距離間を保った逃げに徹していたことで、後方の馬が早めに動き出すしかないような展開となり、残り800m以降は忙しいレース展開になります。

 

最後の直線に入っても、メジロパーマーと2番手に上がったカミノクレッセとの差は、縮まりそうで縮まりません。

 

カミノクレッセの上がり52.3秒に対して、メジロパーマーの上がり52.2秒となっていることからもわかるとおり、絶妙の逃げとスタミナのあるメジロパーマーの特徴をうまく操った、山田騎手の見事な騎乗が、人馬共に初GI勝利となる結果につながったといえます。

 

メジロパーマーは優勝をしたものの、メジロマックイーンが出走をしないという時点で、地元牧場関係からの応援は少なくなり、勝利馬の記念撮影時はかなり寂しいものになってしまいました。

 

1993年6月13日 阪神競馬場 芝・2200m

1993年の宝塚記念は2年連続で勝利を狙うメジロパーマーと最大の敵でもあり、仲間でもあるメジロママックイーンの登場となりました。

 

1番人気は、名実共に備わった人気馬のメジロマックイーンとなり、メジロパーマーは昨年の力とこれまでの実績から2番人気での出走となります。

 

スタート前に5番ロンシャンボーイが発馬してしまいレースは仕切りなおしの後に再スタートとなります。

 

メジロパーマーは、3枠3番からのスタートで、いつも通り先頭で自分の有利な展開に持ち込もうとします。

 

ニシノフラワーが、故意なのかかかってしまったのかは、わかりませんが、メジロパーマーと競り合うようになった事で、ペースが早くなってしまいメジロパーマーにとっては最悪のレース展開になってしまいました。

 

1番人気に支持をされたメジロマックイーンは、好位からの競馬で最後の直線で順当に先頭に並ぶと、2着に1馬身以上の差をつけて勝利をおさめています。

 

メジロパーマーは、展開に苦しんだ結果、10着という大敗に終わっています。

 

有馬記念

メジロパーマーの有馬記念は、1992年1着と1993年6着の2回出走をしています。

 

1992年12月27日 中山競馬場 芝・2500m

1992年の有馬記念は、断然の1番人気のトウカイテイオーを筆頭に、ライスシャワー、ヒシマサル、ナイスネイチャなどが続きます。

 

メジロパーマーは、宝塚記念には勝ったものの京都記念と天皇賞・秋で大敗を喫したこともあり、宝塚記念の優勝は展開のはまりという見方も多くなっていたので、15番人気という殆ど期待をされていない人気でのスタートになりました。

 

メジロパーマーは、絶好のスタートで、予想通り先頭にたつことに成功をしましたが、1番人気のトウカイテイオーが出遅れるという波乱の展開でレース序盤を迎えることになります。

 

やや距離を保った逃げにでたメジロパーマーの後をダイタクヘリオスとレガシーワールドが追う展開になりましたが、人気馬の多くは中団から後方という事で、レースはどのタイミングで後方グループが動くのかという展開になりました。

 

最終コーナーを回って、メジロパーマーは失速をするかと思われましたが、2番手ダイタクヘリオスを突き放すと、やや独走態勢になりはじめます。

 

最後の200mになってもトウカイテイオーやライスシャワーは中団から後方でしたが、内からレガシーワールド、外をナイスネイチャが猛然と追い込みをかけてきました。

 

ゴールはわずかハナ差でメジロパーマーが2着のレガシーワールドに勝つことができましたが、後数メートル距離があれば、順位は入れ替わっていたと思われるような勢いの差がありました。

 

メジロパーマーは、有馬記念を勝利したことで、宝塚記念と有馬記念というグランプリ制覇を成し遂げると共に翌年1月には、最優秀5歳以上牡馬と最優秀父内国産馬に選出をされることになりました。

 

1993年12月26日 中山競馬場 芝・2500m

この年の有馬記念は、4歳馬には、ビワハヤヒデとウイニングチケットが出走をしていて、古馬にもレガシーワールドやナイスネイチャをはじめ昨年制覇をしているメジロパーマーもいますが、なんと言っても最大の注目はトウカイテイオーが昨年の有馬記念から1年ぶりのレース復帰になるということでした。

 

レースは、1993年度の秋は凡走続きのメジロパーマーは昨年の覇者でありながら、9番人気になっていました。

 

レースは、メジロパーマーがいつも通りに逃げると、ホワイトストーンとレガシーワールドが続き、その後に人気のビワハヤヒデとライスシャワー、注目のトウカイテイオーは中団からの競馬になります。

 

トウカイテイオーはやや早めに動き出すと、最終コーナーではレガシーワールドと並ぶ4番手付近につけ、先頭のメジロパーマーと2番手のビワハヤヒデを追いかけるように最終の直線に向かいます。

 

最後の直線に入るとトウカイテイオーが一気に差し切り1着でゴール板を通過し2着にはビワハヤヒデが入り、トウカイテイオーが奇跡の復活と呼ばれることになった伝説の有馬記念になりました。

 

阪神大賞典

メジロパーマーが出走した阪神大賞典は、1993年1着の1回のみになります。

 

1993年3月14日 阪神競馬場 芝・3000m

1993年の阪神大賞典は、1番人気ナイスネイチャ、2番人気タケノベルベット、3番人気メジロパーマーの3強対決と言われたレースになっています。

 

メジロパーマーは1992年の宝塚記念と有馬記念に勝利をした事で人気を背負いましたが、それでも1番人気にはなりませんでした。

 

スタートをすると、予定通りにメジロパーマーは先頭にたつと、自分のペースに持ち込んで、ナイスネイチャは5番手、タケノベルベットは、8番手からのレースとなります。

 

レースはそのまま淡々と流れていきましたが、タケノベルベットはやや早めに動き出します。

 

最終コーナー時点では、先頭はメジロパーマーで、2番手にナイスネイチャと序盤先行策のエリモパサーで、タケノベルベットは5番手付近になりました。

 

最後の直線でメジロパーマーは、エリモパサーを振り切り、最後残りわずかでナイスネイチャが、メジロパーマーを交わすかに見えましたが、再度の伸びでメジロパーマーが逃げ切りに成功をし、1着メジロパーマー、2着タケノベルベット、3着ナイスネイチャとなっています。

 

産駒一覧と活躍

メジロパーマーは、引退後に種牡馬として活躍を期待されましたが、重賞を制覇した馬は、メジロライデンが障害で勝利をした1勝のみとなっています。

 

・メジロライデン セ 母メジロハリアー 母父エリモジョージ 京都杯ジャンプ

・デルマポラリス 牡 母ハッピーデルマー 母父ピューターグレイ

・エスエスハッピー 牡 母オシバナ 母父 ホリスキー

・コウノハンター セ 母ミルサンコー 母父ミルジョージ

・ブレイブパーマー 牡 母ラッキーアクトレス 母父ラインゴールド

 

産駒の中では、メジロライデン以外では、デルマポラリスが中央競馬で2勝していますが、残りの産駒の多くは地方競馬での活躍が目立ちます。

 

父メジロパーマーのような大きな舞台にたつ産駒は出ることがなく、2002年に種牡馬を引退して、後は功労馬として余生を送っていましたが、2012年4月に25歳で心臓麻痺により亡くなっています。

 

まとめ

同じメジロでもメジロマックイーンの人気や実力の陰に隠れていた印象があるメジロパーマーですが、その個性的なレースぶりや思い切りの良い逃げ方で人気のある馬になりました。

 

華やかな印象はありませんが、それこそがメジロパーマーの魅力といえるのではないかと思います。

 

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