ここでは、2019年に引退した競走馬(重賞を勝ったことのある競走馬)について紹介します。なお、紹介するのは完全に引退した競走馬であり、地方競馬へ移籍した競走馬は含みません。
2019年1月に引退した馬
2019年1月には、GⅠ馬4頭を含む8頭が引退しました。
1.9 ファインニードル(牡6歳)
・主な勝鞍:2018年 高松宮記念(GⅠ)
2018年 スプリンターズステークス(GⅠ)
ファインニードルは、史上5頭目となるスプリントGI春秋連覇を成し遂げた短距離界の王者です。香港スプリント後の電撃引退で話題となりました。
1.10 クリソライト(牡9歳)
・主な勝鞍:2013年ジャパンダートダービー(大井・JpnⅠ)
2016年コリアカップ(韓国GⅠ)
ダート界で活躍したクリソライトは、ダイオライト記念に相性がよく史上初の3連覇を達成しています。コリアカップの後に負傷による長期休養に入り、復帰後のレースの成績が奮わず引退となりました。
1.11 ジュールポレール(牝6歳)
・主な勝鞍:2018年 ヴィクトリアマイル(GⅠ)
ジュールポレールは、人気薄のレースで波乱を演出することもありました。ヴィクトリアマイルに優勝した際は、女傑リスグラシューを抑えての勝利でした。
1.24 ミッキーロケット(牡6歳 )
・主な勝鞍:2018年 宝塚記念(GⅠ)
2018年の宝塚記念では、和田竜二騎手が17年ぶりにGⅠを制したことで話題になりました。
その他重賞優勝馬
他にも、1月にはワンミリオンスやハギノハイブリッドなどの重賞優勝馬が引退しました。
○1.13 ステファノス(牡8歳)
2014年 富士ステークス(GⅢ)
○1.23 マイネルミラノ(牡9歳)
2016年農林水産省賞典 函館記念(GⅢ)
○1.25. ワンミリオンス(牝6歳)
2017年エンプレス杯(川崎・JpnⅡ)
○1.30 ハギノハイブリッド(牡8歳)
2014年京都新聞杯(GⅡ)
2019年2月に引退した馬
2019年2月には、4頭の競走馬が引退しました。
2.7 キョウエイギア(牡6歳)
・主な勝鞍:2016年ジャパンダートダービー(JpnⅠ)
ジャパンダートダービーでは、ケイティブレイブに4馬身差をつけての勝利をおさめました。
2.20 レーヌミノル(牝5歳)
・主な勝鞍:2017年 桜花賞(GⅠ)
桜花賞では、ソウルスターリングやリスグラシューといった名牝たちを抑えて勝利しました。4歳以降は精彩を欠くレースが続き、引退となりました。
その他重賞勝馬
他にも、2月には、エテルナミノルやビッシュが引退しました。
○2.20 エテルナミノル(牝6歳)
2018年 愛知杯(GⅢ)
○2.28 ビッシュ(牝6歳)
2016年 紫苑ステークス(GⅢ)
2019年3月に引退した馬
2019年3月には、8頭の競走馬が引退しました。
3.1 グレイスフルリープ(牡9歳)
・主な勝鞍:2018年 JBCスプリント(JpnⅠ)
グレイスフルリープは、8歳の時にJBCスプリントを制し、遅咲きのJpnⅠ初制覇を飾りました。9歳となりドバイミーティングを目指していましたが、腱しょう炎を発症して引退となりました。
3.13 アドマイヤリード(牝6歳)
・主な勝鞍:2017年 ヴィクトリアマイル(GⅠ)
ヴィクトリアマイルでは、直線で抜け出し2着馬に1馬身1/4差をつけて勝利しました。
3.21 モズカッチャン(牝5歳)
・主な勝鞍:2017年 エリザベス女王杯(GⅠ)
オークス、秋華賞は勝ちきれずにいましたが、エリザベス女王杯で悲願のGⅠ勝利を飾りました。2019年は大阪杯を目指していましたが、屈腱炎を発症し繁殖に上がることになりました。
3.27 スノードラゴン(牡11歳)
・主な勝鞍:2014年 スプリンターズステークス(GⅠ)
ダートでの出走が多かったものの、芝初勝利がGⅠ初制覇という結果を残しました。その後も長らく現役を続けての引退となりました。
その他重賞優勝馬
他にも、3月にはテイエムイナズマなどの重賞優勝馬が引退しました。
○3.7 キンショーユキヒメ(牝6歳)
2018年 福島牝馬ステークス(GⅢ)
○3.15 ヴゼットジョリー(牝5歳)
2016年 新潟2歳ステークス(GⅢ)
○3.15 ワンブレスアウェイ(牝6歳)
2019年 愛知杯(GⅢ)
○3.28 テイエムイナズマ(牡9歳)
2012年 デイリー杯2歳ステークス(GⅡ)
2019年4月に引退した馬
2019年4月には、6頭の競走馬が引退しました。
4.10 ヴィブロス(牝6歳)
・主な勝鞍:2017年 ドバイターフ(GⅠ)
海外遠征に非常に強い馬で、ドバイと香港の計4戦では連対を外したことがありません。特にドバイでは3年連続連対という成績を残しました。
4.19 ニホンピロバロン(牡9歳)
・主な勝鞍:2018年 中山大障害(J・GⅠ)
オジュウチョウサン不在の中山大障害でJ・GⅠ初制覇を果たしました。左前繋部浅屈腱炎で長期治療になるとして引退が決まりました。
その他重賞優勝馬
他にも、4月にはミスパンテールやダイアナヘイローなどの重賞優勝馬が引退しました。
○4.10 ミスパンテール(牝5歳)
2018年 サンケイスポーツ杯阪神牝馬ステークス(GⅡ)など
○4.17 ダイアナヘイロー(牝6歳)
2018年 阪神カップ(GⅡ)
○4.20 タイセイドリーム(牡9歳)
2018年 新潟ジャンプステークス(J・GⅢ)
○4.26 カワキタエンカ(牝5歳)
2018年 中山牝馬ステークス(GⅢ)
2019年5月に引退した馬
2019年5月には、3頭の競走馬が引退しました。GⅠ優勝馬の引退はなく、セカンドテーブルなどの重賞優勝馬が引退しました。
○5.2 ロックディスタウン(牝4歳)
2017年 札幌2歳ステークス(GⅢ)
○5.16 ミスエルテ(牝5歳)
2016年 KBS京都賞ファンタジーステークス(GⅢ)
○5.25 セカンドテーブル(牡7歳)
2014年 京王杯2歳ステークス(GⅡ)
2019年7月に引退した馬
2019年7月には、2頭の競走馬が引退しました。
7.26 アップトゥデイト(牡9歳)
・主な勝鞍:2015年 中山大障害(J・GⅠ)
2015年の中山大障害(J・GⅠ)と中山大障害に勝利し、春秋J・GI連覇を成し遂げた障害馬です。しかし、2016年以降は無敵の障害馬オジュウチョウサンの2番手に甘んじ続けました。
その他重賞優勝馬
7月の重賞優勝馬の引退は1頭だけでした。
○7.25 ベルーガ(牝4歳)
2017年 KBS京都賞ファンタジーステークス(GⅢ)
2019年8月に引退した馬
2019年8月には、7頭の競走馬が引退しました。
8.8 ロジャーバローズ(牡3歳)
・主な勝鞍:2019年 日本ダービー(GⅠ)
浜中俊騎手のGⅠ初制覇を演出した2019年の日本ダービー馬ロジャーバローズ。凱旋門賞挑戦を表明しながらも、右前浅屈腱炎で無念の引退となりました。
8.21 リエノテソーロ(牝5歳)
・主な勝鞍:2016年 全日本2歳優駿(川崎・JpnⅠ)
全日本2歳優駿はじめ、交流重賞で活躍しました。
その他重賞優勝馬
他にも、8月にはアスカノロマンやジューヌエコールなどの重賞優勝馬が引退しました。
○8.1 タマモプラネット(牡9歳)
2018年 京都ジャンプステークス(J・GⅢ)
○8.3 アスカノロマン(牡8歳)
2016年 東海テレビ杯東海ステークス(GⅡ)
○8.7 ジューヌエコール(牝5歳)
2016年 デイリー杯2歳ステークス(GⅡ)
○8.8 ライジングリーズン(牝5歳)
2017年 フェアリーステークス(GⅢ)
○8.21 クイーンマンボ(牝5歳)
2017年 レディスプレリュード(大井・JpnⅡ)
2019年9月に引退した馬
2019年9月には、5頭の競走馬が引退しました。GⅠ優勝馬の引退はなく、サクラアンプールなどの重賞優勝馬が引退しました。
○9.11 サクラアンプルール(牡8歳)
2017年 札幌記念(GⅡ)
○9.12 プロフェット(せん6歳)
2016年 京成杯(GⅢ)
○9.14 ヤングマンパワー(牡7歳)
2016年 富士ステークス(GⅢ)
○9.15 ミッキーグローリー(牡6歳)
2019年 関屋記念(GⅢ)
○9.27 アポロケンタッキー(牡7歳)
2016年みやこステークス(GⅢ)
2019年10月に引退した馬
2019年10月には、6頭の競走馬が引退しました。
10.16 サトノアレス(牡5歳)
・主な勝鞍:2016年 朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)
朝日杯フューチュリティステークスでは直線で抜け出し勝利を飾りました。しかしその後の成績は奮わず、引退となりました。
その他重賞優勝馬
他にも、10月にはハービンマオやアドミラブルなどの重賞優勝馬が引退しました。
○10.2 ハービンマオ(牝4歳)
2018年 関東オークス(川崎・JpnⅡ)
○10.3 ウィクトーリア(牝3歳)
2019年 サンケイスポーツ賞フローラステークス(GⅡ)
○10.23 サーストンコラルド(牡8歳)
2018年 東京ハイジャンプ(J・GⅡ)
○10.27 アドミラブル(牡5歳)
2017年 テレビ東京杯青葉賞(GⅡ)
○10.29 アレスバローズ(牡7歳)
2018年 テレビ西日本賞北九州記念(GⅢ)
2019年11月に引退した馬
2019年11月には、6頭の競走馬が引退しました。
11.7 モーニン(牡7歳)
・主な勝鞍:2016年 フェブラリーステークス(GⅠ)
GⅠ初制覇となったフェブラリーステークスでは、レコードタイムでの勝利でした。その後は目立った活躍はなかったものの、韓国のコリアスプリントで優勝を果たしています。
11.20 カゼノコ(牡8歳)
・主な勝鞍:2014年 ジャパンダートダービー(大井・JpnⅠ)
華々しい活躍をしたわけではないものの、カゼノコが勝った2014年のジャパンダートダービーは非常にレベルの高いレースだったといわれています。そのことからカゼノコ自身も強い馬であったことがうかがえます。
11.20 アンジュデジール(牝5歳)
・主な勝鞍:2018年 JBCレディスクラシック(JpnⅠ)
ディープインパクト産駒として、初のGⅠ級ダートレースを制しました。
その他重賞優勝馬
他にも、11月にはハートレーなどの重賞優勝馬が引退しました。
○11.2 キタサンサジン(牡7歳)
2017年 東京スプリント(大井・JpnⅢ)
○11.20 ハートレー(せん6歳)
2015年 ホープフルステークス(GⅡ)
○11.29 シェーングランツ(牝3歳)
2018年アルテミスステークス(GⅢ)
2019年12月に引退した馬
2019年12月には、10頭の競走馬が引退しました。
12.25 レイデオロ(牡5歳)
・主な勝鞍:2017年 日本ダービー(GⅠ)
2018年 天皇賞(秋)(GⅠ)
レイデオロは2017年日本ダービーを制し、天皇賞(秋)を勝つなど古馬になってからも活躍しました。
12.25 シュヴァルグラン(牡7歳)
・主な勝鞍:2017年 ジャパンカップ(GⅠ)
日本国内はもちろん、海外のレースにも果敢に挑戦した馬でした。GⅠの戴冠はジャパンカップのみですが、数々のGⅠレースで連対するなどしています。
12.26 レッツゴードンキ(牝7歳)
・主な勝鞍:2015年 桜花賞(GⅠ)
息の長い活躍を続け、GⅠ出走回数は牝馬最多を誇ります。ファンに愛された桜花賞馬は、引退後はアイルランドで繁殖馬となりました。
12.27 アルアイン(牡5歳)
・主な勝鞍:2017年 皐月賞(GⅠ)
2019年 大阪杯(GⅠ)
松山弘平騎手と北村友一騎手の中央GⅠ初制覇の時の勝馬がアルアインです。人気薄からの波乱を演出したこともあり、話題となりました。
12.27 アエロリット(牝5歳)
・主な勝鞍:2017年 NHKマイルカップ(GⅠ)
アエロリットは、先行力と粘り腰でNHKマイルカップ以外にも、安田記念2年連続2着など、男勝りな活躍を見せました。
その他重賞優勝馬
他にも、12月にはクロコスミアやカンタービレなどの重賞優勝馬が引退しました。
○12.17 ダッシングブレイズ(牡7歳)
2017年 エプソムカップ(GⅢ)
○12.19 フロンテアクイーン(牝6歳)
2019年 中山牝馬ステークス(GⅢ)
○12.26 クロコスミア(牝6歳)
2017年 府中牝馬ステークス(GⅡ)
○12.26 カンタービレ(牝4歳)
2018年 ローズステークス(GⅡ)
○12.27 ヨカグラ(せん6歳)
2018年 小倉サマージャンプ(J・GⅢ)
まとめ
2019年には65頭の競走馬が引退しました。その多くは、種牡馬や繁殖馬として第二の馬生をスタートさせます。
ブラッドスポーツと呼ばれる競馬、彼らの仔の活躍するのが見られる日が来るのが楽しみです。