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牡馬とは?読み方と見分け方。クラシックレースと三冠馬について

 

競馬をやっていると牡馬、牝馬セン馬という言葉を聞くことがあると思います。

 

ただこの用語は競馬特有のものなので、初心者の人には分かりにくいです。

 

ここでは「牡馬」に焦点をあてて、読み方や見分け方、その他反対の意味をもつ牝馬との違い、牡馬クラシックレースなどの紹介をしていきたいと思います。

 

牡馬とは?

そもそも牡馬とは「ぼば」と読みます。

 

よく、「おとこうま」と言われたり、初心者の方だと「おすうま」と言ったりもしますが、競馬用語としての正式名称は「牡馬(ぼば)」になります。

 

「おとこうま」と言われる通り、性別的には人間でいう男性になります。

 

牡馬は国内最高峰グレードレースであるG1レースを勝利したり、後世に残したい質の良い血統を持った牡馬だけが「種牡馬(しゅぼば)」として自らの子孫を残すことができます。

 

一方、種牡馬になれる牡馬はほんの一握りであり、それ以外の競走馬たちは乗用馬となるケースが多く、そういった意味では非常にシビアな世界と言えますね。

 

 

牡馬の特徴、見分け方

牡馬の見分け方は、両後ろ脚の間に注目していただければ分かります。

 

牡馬は人間と同じように、股の間から男性器が付いており、2つの玉袋を持っています。

 

ちなみにですが、牡馬のみ気性が荒いなど性格に難がある場合、去勢をする場合があります。

 

去勢をした馬は「セン馬」と呼ばれます。

 

競走馬として走ることはできますが、子孫を残すことができないため、セン馬となった馬が種牡馬になることはできません。

 

牡馬の体つきは人間と同じく、体の大きい馬もいれば小さい馬もいますが、牝馬と比較すると割と大きい馬体の馬が多い傾向にあります。

 

しかし、例えば人間のアスリートでも体が小さい選手が必ずしも活躍できない、というわけではないのと似ていて、牡馬の中でも馬体が小さくても活躍できる馬はたくさんいます。

 

牡馬の成長力は様々ではありますが、牝馬に比べるとやや成長が遅い傾向にあると言われています。競走馬は平均して4~5歳までがピークと言われており、大半の競走馬は牡馬牝馬問わず、5歳くらいで引退をします。

 

一方で、牡馬の中では6歳や7歳になっても現役バリバリで走れていたり、むしろ性格が落ち着いて成績が上がったりと、いわゆる大器晩成タイプの馬も一定数います。

 

牝馬で6歳や7歳、あるいはそれ以上の年齢まで走り続ける馬は多くありませんが、牡馬の方が多い傾向にあるので、そういった意味では牝馬より牡馬の方がやや成長はゆっくりな傾向にあると言えます。

 

 

牝馬との能力差はどれくらい?

競馬のレースでは、人間のように男女で分けられているレースとそうではないレースがあります。

 

牝馬には「牝馬限定」というレースがあり、文字通り牡馬は出走できないレースがあります。

 

一方、「牡馬限定」というレースは存在せず、牡馬が出走できるレースは全て牝馬も出走ができます。

 

その点からも分かるように、牡馬の方がやや牝馬より能力が高い傾向にはあります。そのため、例えば牡馬と牝馬が同じレースに出走する場合、牡馬の方が負担重量(騎手が乗った時の体重)が牝馬より重くなるようにルールとして決められています。

 

 

牡馬クラシックレース

競馬の世界では2歳でデビューを迎え、3歳、4歳と年を重ねていきます。この中で、3歳馬と4歳以上の馬で出走できるレースが分かれています。

 

中でも3歳馬しか出走できないG1レースは「クラシックレース」と呼ばれています。

 

牡馬のクラシックレースは皐月賞・日本ダービー・菊花賞の3レースが牡馬クラシックレースに該当します。

 

3歳の時しか出走できないので、競馬関係者も特別な思いをもって挑戦するレースと言えます。

 

特に日本ダービーは、「競馬の祭典」と言われるほど注目を集めるレースで、普段競馬をやらない方も「日本ダービー」という名前くらいは知っているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

競馬ファンはもちろん、関係者も特別な思いで挑戦し、毎年激戦が繰り広げられる牡馬クラシックレース。

 

それぞれのレースについて、もう少し詳しく紹介したいと思います。

 

皐月賞

第一弾の皐月賞は毎年4月に中山競馬場で開催されるレースです。

 

舞台となる中山競馬場の芝2000mはコーナーが4つあるトリッキーなコースと言われています。

 

また、直線はG1レースが行われる競馬場としては比較的短い方で、ゴール板の前には急な登り坂もあるコースです。

 

つまり、ただ強いだけではなく、コーナーを回る技術であったり、直線に入るときの位置取りであったり、最後の坂までスタミナが尽きないように馬との呼吸を合わせることで合ったり、様々な要素が問われるレースとなっています。

 

日本ダービー

クラシック第二弾となる日本ダービーは、東京競馬場の芝2400mが舞台となります。

 

このコースも皐月賞同様、コーナーを4回周るコースですが、東京競馬場は比較的コーナーが緩やかなので、そこまで器用さは問われません。

 

一方で、最後の直線は日本国内の競馬場で第二位の長さがあります。つまり、直線に入って一番後ろにいる馬でもゴールまでに先頭に躍り出ることが十分にできるコースです。

 

そのため、どの馬にとっても自分の能力を最大限発揮することができるコースとも言われています。

 

このレースを勝利した馬は「ダービー馬」と呼ばれ、後世まで語り継がれることになります。そして馬だけではなく、勝利した騎手は「ダービージョッキー」、日頃のトレーニングを任されている調教師は「ダービートレーナー」、そして馬の所有者である馬主(うまぬし)は「ダービーオーナー」と呼ばれるようになります。

 

菊花賞

そして、牡馬クラシック最終戦となる菊花賞は毎年10月下旬に京都競馬場で開催され、芝3000mの舞台で競います。

 

競馬の世界で3000mという距離は長距離レースにあたり、出走する3歳馬では経験することのできないレースです。

 

また、3歳馬はひと夏を越すと急成長する馬も数多くいます。

 

つまり、春の皐月賞や日本ダービーでは出走すら叶わなかった馬が力を付けて出走してきたり、敗れた馬が成長して春の勝ち馬を負かしたり、様々なドラマがあるレースです。

 

クラシック三冠馬

こうして、3度にわたって繰り広げられる牡馬クラシックレースですが、これらすべてのレースを勝利する馬を「3冠馬」と呼びます。

まさに同世代において敵なし、世代の王者として君臨します。

 

ちなみにですが、日本国内では牡馬のクラシック3冠に輝いた3冠馬は7頭しかいません。

 

初代から順に、セントライト、シンザン、ミスターシービーシンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクトオルフェーヴルの7頭です。

 

なお、牡馬クラシック2冠馬(3冠レースのうちいずれか2つを勝った馬)は26頭いるので、3冠すべてを勝利するということがどれほど難しく、また価値のある称号だということがお分かりいただけるかと思います。

 

 

歴代牡馬最強世代は?

ここまで牡馬についてお話してきましたが、最後に私が選ぶ牡馬最強世代をご紹介したいと思います。

 

たくさんあって絞り切れませんが、あえて挙げるとすれば、それは1999年ではないでしょうか。

 

この世代の3歳馬はクラシック3冠レースをそれぞれ別の馬が勝ち取りました。

皐月賞は、後にG1を通算7勝して当時の国内タイ記録を樹立したテイエムオペラオー

日本ダービーは母もG1レースを勝っている良血馬のアドマイヤベガ。

そして菊花賞は日本ダービーで惜しくも2着に敗れたナリタトップロード

 

この年は「3強」と呼ばれてクラシックを沸かせてくれましたが、4歳以上の古馬たちも大物揃いでした。

 

前年の日本ダービーを制覇したスペシャルウィーク、通算3度のグランプリレースを制覇したグラスワンダー、天皇賞馬メジロブライト、海外のG1レースを2勝したステイゴールドといった個性的な牡馬たちが活躍していた年でした。

 

1999年 有馬記念

その中でも、特に印象的なレースが1999年の有馬記念です。

 

この有馬記念は、毎年12月下旬に行われる年内最後のG1レースとして人気を集めています。

 

この年の有馬記念は上記に挙げた牡馬のうち、アドマイヤベガ以外の6頭が出走していた豪華メンバーとなりました。

 

レースは前半、極端なスローペースで流れました。2番人気に支持されたスペシャルウィークは最後方に控え、後方に控えていた1番人気のグラスワンダーをマークする形でレースが進みます。

 

そして最後の直線。

 

残り250mで早めに先頭に立った馬を、残り50m付近でテイエムオペラオーが交わしにかかります。

しかしグラスワンダーとそれをマークしていたスペシャルウィークが外から追い上げ、3頭の意地がぶつかり合う叩き合いとなりました。

テイエムオペラオーがわずかに交わされ、グラスワンダーとスペシャルウィークがほぼ並んだ状態でゴール板を駆け抜けます。

 

勢いでわずかにスペシャルウィークが差し切ったように見えましたが、肉眼ではほとんどわからないくらいの僅差でゴールしました。

 

結果は写真判定に持ち込まれます。僅差のため非常に時間がかかり、なかなか結果は出ませんでした。

 

その間、スペシャルウィークに騎乗していた武豊騎手は勝利を確信したため、G1レースを勝った人馬だけに許されえるウイニングランを行いました。

 

一方、それを見たグラスワンダーの的場騎手は負けを確信したのか、そのまま戻っていきました。

まだ電光掲示板に着順が発表されないうちから、場内はスペシャルウィーク有利の雰囲気が流れ始めます。

 

ところが、スペシャルウィークと武豊騎手が戻ってきたとき、電光掲示板に着順名表示され場内が騒然としました。

 

長い間の写真判定の結果、なんとハナ差でグラスワンダーに軍配が挙がっていたのです。

 

その差はわずか4cm。2500mを走りぬき、わずか4cmの差で勝敗が決しました。

 

こうして、数々の強豪馬がひしめき合ったこの年の有馬記念はグラスワンダーが勝利を飾って幕を閉じました。

 

 

まとめ

競走馬の中で「牡馬」というテーマについてお話してきましたが、いかがでしたでしょうか。

 

特にクラシックレースは毎年盛り上がるレースですし、日本ダービーはその中でも特別な雰囲気が漂うレースです。

 

是非一度、競馬場にも足を運んでみてください。

 

牝馬についての記事もご覧ください。

>> 牝馬とは?読み方と見分け方。牝馬クラシックと最強世代



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