日本にはシンボリルドルフやナリタブライアン、ディープインパクトやオルフェーヴルなど、永遠に歴史に名を残す名馬が誕生してきましたが、「日本の名牝系」の祖となる可能性を秘めた偉大な牝馬を忘れるわけにはいきません。
その牝馬とは、エアグルーヴ(父トニービン)です。
エアグルーヴの産駒一覧
エアグルーヴは生涯で11頭の馬を世に送りました。
2000年から2008年までの9頭、2010年、そしてラストクロップの2013年の産駒です。
古い順に、
アドマイヤグルーヴ(牝、父サンデーサイレンス)
イントゥザグルーヴ(牝、父サンデーサイレンス)
サムライハート(牡、父サンデーサイレンス)
ソニックグルーヴ(牝、父フレンチデピュティ)
ザサンデーフサイチ(牡、父ダンスインザダーク)
ポルトフィーノ(牝、父クロフネ)
フォゲッタブル(牡、父ダンスインザダーク)
ルーラーシップ(牡、父キングカメハメハ)
グルヴェイグ(牝、父ディープインパクト)
ラストグルーヴ(牝、父ディープインパクト)
ショパン(牡、父キングカメハメハ)
の11頭です。
エアグルーヴの歴代代表産駒一覧
エアグルーヴ産駒というだけで、早くも「名馬」という印象がありますが、GⅠを勝ったアドマイヤグルーヴ(エリザベス女王杯連覇)とルーラーシップ(QEⅡC)を筆頭に、菊花賞でハナ差2着に敗れたフォゲッタブルは長距離重賞2勝、重賞勝ちこそなかったものの大物感というかオーラがすごかった牝馬ポルトフィーノ、ディープ産駒らしい鋭いキレが武器だったグルヴェイグ(GⅢ勝ち)、サムライハートは現種牡馬という具合に、さすがはエアグルーヴだなぁ・・・と思わせるほど、素晴らしい産駒が多かったです。
新たな日本の名牝系が形成される予感もあるだけに、牝馬を数多く出したという点で、このあたりも「エアグルーヴの意図」が作用しているのではないかと勘ぐってしまうところもあります。
エアグルーヴ最後の産駒ショパン
さて、エアグルーヴの注目のラストクロップ、その名もショパンは、歴史に残る名馬オルフェーヴルとも名勝負を繰り広げたルーラーシップの全弟になります。
このショパンという馬についても少し触れてみたいと思います。
ショパンについて
期待されたショパンですが、残念ながら今年2016年の春クラシックは出走できませんでした。
現在のところ未勝利を勝ちあがった1勝馬ということで、まだその素質の全貌が明らかになっていない印象もあります。
お兄さんのルーラーシップと同じく名門・角居厩舎だけに、兄同様古馬になってから急成長ということも十分考えられますので、長い目で注目したいところです。
まとめ
エアグルーヴの突然の死は、多くの日本の競馬ファンの哀しみを呼びました。
しかしエアグルーヴの血は、ルーラーシップやアドマイヤグルーヴを経由して、これから大きく広がっていくことになるでしょう。
私たちエアグルーヴのファンは、そのことを少しも疑っていません。