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ルーラーシップ(父キングカメハメハ、母エアグルーヴ、母の父トニービン)は、父だけでなく、母の名前に注目が集まるとおり、日本を代表する名血の出身ということで、まだ産駒が登場していない段階から早くも大人気種牡馬として活躍しています。
ルーラーシップというと、香港で国際G1を勝ってはいますが、日本ではどうしてもあと一歩ビッグタイトルに届かなかったそのレースぶりが、「良家のおぼっちゃま」といったイメージで評されることもありました。
ただ、ブラッドスポーツの競馬においては、良家(良血)であることが何よりも重要ですから、ルーラーシップがこれだけの人気種牡馬になったのはある意味必然でした。
現役時代の主な成績
名門の角居厩舎で管理されたこともあり、どちらかといえば馬の成長に合わせて、無理をせずに育てられた印象があります。
それだけに若い当時はそこまで目立った成績ではなく、ダービーにもギリギリ間に合ったという印象でした。
そのダービーは5着に敗れ、その後成長を促すために半年の休養に入ります。
その年の暮れ、復帰初戦の鳴尾記念で重賞初制覇を成し遂げ、5歳春までに重賞4勝を挙げたものの、GⅠではなかなか結果が出ずに迎えたのが、香港のクイーンエリザベスⅡCでした。
このレースでは格がまったく違うという内容で圧勝し、悲願のG1制覇を香港の国際G1で果たすという、良血馬らしい派手なG1ウィナー入りとなりました。
ルーラーシップの脚力は完全にG1 レベル、しかも目を見張る馬体は充実して本格化を迎えました。
しかしその後のGⅠ4戦はすべて出遅れ、しかも相手は三冠馬オルフェーヴルであり、三冠牝馬ジェンティルドンナであり、2冠馬ゴールドシップらであったわけですから、結果は2、3、3、3着という非常に歯がゆい結果に終わり、ラストランの有馬記念を最後にスタッドインすることになりました。
現在までの産駒成績/代表産駒
今年2016年の産駒がルーラーシップにとってはファーストクロップですから、まだ夏の2歳重賞を3鞍終えた段階ということもあって、現段階ではこれといった名馬が誕生しているわけではもちろんありません。
しかし勝ち上り率も悪くなく、どの馬も将来性という意味では非常に大きな期待を持てるだけの馬が多い印象があります。
このあたりはさすがに「ルーラーシップの血」ということになるでしょうか。
2016年デビューの注目産駒
新潟2歳S3着のイブキをはじめ、初年度産駒もすでに何頭か勝ちあがっていますが、何しろ人気種牡馬のルーラーシップ、まだデビューしていない組にも将来性にあふれる2歳馬たちがたくさんいます。
それゆえ1頭選ぶのは非常に難しいところがありますが、あえて挙げるなら、母の父サンデーサイレンスのヒシマサルを挙げたいと思います。
お母さんのシェリールは現役時代に芝の中距離の条件戦を4勝しただけと、あまり目立たない成績ですが、アイルランドの牝系は由緒ある系統で、日本の名血との競合は非常に壮大な化学反応も期待されるのではないか・・・という気がします。
新種牡馬ルーラーシップ、初年度から注目です。