2012年マーメイドステークス
出典:wikipedia
父はディープインパクト、母はエアグルーヴという超良血馬グルヴェイグ。
両親ともに、少しファン歴の長い方ならどなたでも知っている名馬のもとにグルヴェイグは誕生しています。
ディープインパクトは 競走馬時代にフランス凱旋門賞を含めて14戦12勝2着1回という成績でした。
着外は失格となった凱旋門賞のみ、G1を7勝(皐月賞、日本ダービー、菊花賞、天皇賞・春、宝塚記念、ジャパンカップ、有馬記念)しています。
何より、国内レースでのディープインパクトの単勝オッズは全レース1.0倍から1.3倍の1番人気で人気・実力ともに兼ね備えた名馬中の名馬です。
種牡馬としても2017年8月現在、27頭延べ38勝のG1制覇を果たすなど超一流の実績を残しています。
エアグルーヴも名牝中の名牝で17年ぶりの牝馬による天皇賞制覇に加え、オークス優勝や2年連続ジャパンカップ2着など輝かしい実績を残して繁殖入りしています。
グルヴェイグ以外にもアドマイヤグルーヴ、フォゲッタブル、ルーラーシップなどの重賞ウィナーを産んでいます。
グルヴェイグの通算成績と主な勝鞍
グルヴェイグの競争成績は通算11戦5勝です。
重賞はG3で1勝(2012年マーメイドステークス)しています。
すべてのレースで芝1600メートル以上の距離を走り、1600メートルから2000メートルのレースではすべて3着以内、2200メートル以上のレースではすべて掲示板を外すという距離適性もはっきりしたところを見せたレースぶりでした。
グルヴェイグは体質が決して強くなかったこともあってか、クラシックはオークスのみの出走で長距離であることも影響し14着と大敗をします。
祖母ダイナカール、母エアグルーヴとの親子3代制覇の夢は儚く散りました。
その後、自己条件戦を走りながら、秋のエリザベス女王杯に出走しますが、やはり距離の影響もあってかまたも14着大敗を喫します。
それでも年が明けて古馬となってからは体がしっかりしてきたことと本来の良血というもあり、3連勝でG3・マーメイドステークスを制します。
マーメイドステークスはエアグルーヴも制していますので親子制覇ということになりました。
しかしながら、好調時にレース間隔を詰めて出走した影響もあったのかもしれませんが、競走馬にとっての不治の病、屈腱炎を発症してしまい、あえなく引退繁殖入りをしてしまいます。
競走馬として輝かしい実績を残すまではできず、その良血は産駒達に引き継がれていくこととなりました。
グルヴェイグの産駒一覧
グルヴェイグは2014年から産駒が誕生しています。
2014年生まれ 牡馬 ヴァナヘイム (父・キングカメハメハ)
2016年生まれ 牡馬 グルヴェイグの2016 (父・ハービンジャー)
2017年生まれ 牝馬 グルヴェイグの2017 (父・キングカメハメハ)
ヴァナヘイムは2016年8月の小倉競馬場での新馬戦勝利に始まり、10月の萩ステークス2着、11月の京都2歳ステークス2着まで順調にキャリアを積み重ねました。
クラシック候補の1頭と言われていましたが、翌年1月の若駒ステークスを目指して調教中に骨折してしまい2017年8月現在まだレースに復帰していません。
グルヴェイグの2016は馬主であるサンデーサラブレッドクラブが2017年に一口馬主を募集したところ、全募集馬の中で断トツの1位となり、血統面や馬体面からも人気を集めることとなりました。
まだ、馬名も決定していませんし、レース出走もしていませんのでこれからが非常に楽しみな1頭になっています。
まとめ
グルヴェイグは体の弱さなどから超良血馬の実力を競走馬としては示しきれず不完全燃焼の印象が拭えないまま繁殖入りしました。
競走馬デビューもまだ1頭しかいないことから、真価が問われるのはこれからですが、前評判は上々ですので、産駒たちの活躍を見るのは一見の価値がありそうです。
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