2002年1月13日 京都競馬場
出典:wikipedia
メイショウドトウは、GIこそ宝塚記念で1勝しかしていませんが、ファンも多く、ライバルのテイエムオペラオーとの勝負では、先着を許すことが多かったとはいえ、その実力はもっと評価されても良いといえます。
テイエムオペラオーは、シンボリルドルフやディープインパクトと並ぶGIレース7勝の実績のある馬ですが、皐月賞・ダービー・菊花賞の三冠を達成している彼らと違い、皐月賞のみという事が、テイエムオペラオーの評価を下げてしまっている理由なのかもしれません。
そんな、2頭のライバル対決を中心に説明していきます。
血統
メイショウドトウは、父 Bigstone 母 プリンセスリーマという血統で、マル外と呼ばれる馬です。
テイエムオペラオーは、父 オペラハウス 母 ワンスウエドという血統で、マル市と呼ばれる馬です。
この2頭の血統をみると一見なんのかかわりもないように見えますが、双方ともノーザンダンサー系の血統の馬で、テイエムオペラオーに関しては、サドラーズウェルズ系にも分類されます。
サドラーズウェルズ系は、スピードよりもスタミナがある馬になる傾向がありますので、日本のマイルや中距離には厳しい面もありますが、クラシック以上の距離になると有利になる産駒が多くなります。
メイショウドトウの血統は、比較的ダート戦に強い産駒が多くなる傾向がある血統になっていて、基本的にスピードよりもスタミナタイプが多くなる傾向があると言われています。
メイショウドトウとライバルのテイエムオペラオー
メイショウドトウとテイエムエムオペラオーはデビュー時期のずれや、メイショウドトウがクラシック戦線に全く出走をしていないことから、年齢が違うのではと思っている方もいるようですが、同期のライバルになります。
この2頭の直接対決はGIに限って言えば、2000年6月に行われた宝塚記念から2001年の双方の引退レースである有馬記念まで、実に9回の直接対決を行っていることになります。
メイショウドトウとテイエムオペラ―のGI直接対決
2000年
宝塚記念 | メイショウドトウ | 2着 | テイエムオペラオー | 1着 |
天皇賞・秋 | メイショウドトウ | 2着 | テイエムオペラオー | 1着 |
ジャパンC | メイショウドトウ | 2着 | テイエムオペラオー | 1着 |
有馬記念 | メイショウドトウ | 2着 | テイエムオペラオー | 1着 |
2001年
天皇賞・春 | メイショウドトウ | 2着 | テイエムオペラオー | 1着 |
宝塚記念 | メイショウドトウ | 1着 | テイエムオペラオー | 2着 |
天皇賞・秋 | メイショウドトウ | 3着 | テイエムオペラオー | 2着 |
ジャパンC | メイショウドトウ | 5着 | テイエムオペラオー | 2着 |
有馬記念 | メイショウドトウ | 4着 | テイエムオペラオー | 5着 |
GIの勝利数だけでみると、メイショウドトウの1勝に対して、テイエムオペラオーは直接対決5勝で通算7勝という結果ですから圧倒的な差があるように思われます。
しかし、直接対決の時にテイエムオペラオーが1着になったレースでは、確実に2着にメイショウドトウが入着していることから決してメイショウドトウが実力的に大きく劣っているという事にはならないと考えられます。
直接対決の成績は、9戦でテイエムオペラオーが7戦先着をしているので、勝敗をつけるのであれば、テイエムオペラオーが勝利という事になります。
ですが、双方が引退レースとなる2001年有馬記念では、メイショウドトウが4着でテイエムオペラオーは5着となり、メイショウドトウの唯一のGI勝利である2001年の宝塚記念の時とこの2戦はメイショウドトウが先着をしています。
2頭の戦績は以下のようになっています。
・メイショウドトウ 27戦10勝 GI 1勝
・テイエムオペラオー 26戦14勝 GI 7勝
主な鞍上騎手
メイショウドトウの全27戦の鞍上騎手は、以下のようになっています。
・安田康彦騎手 23戦
・的場均騎手 2戦
・河内洋騎手 1戦
・武幸四郎騎手 1戦
主戦騎手は安田康彦騎手ですが、テイエムオペラオーとの直接対決の時は、2000年の宝塚記念を河内洋騎手、2000年天皇賞・秋を的場均騎手が鞍上しています。
この2鞍の乗り替わりは、安田康彦騎手が騎乗停止処分になっている時の一時的な乗り替わりです。
テイエムオペラオーの全26戦の鞍上騎手は、以下のようになっています。
和田竜二騎手 26戦
主戦騎手の和田竜二騎手は、テイエムオペラオーのデビューから2001年の有馬記念での引退レースまでの全てのレースで手綱をとっています。
しかし菊花賞での2着にオーナーが怒り、次走から騎手の変更を岩元調教師に依頼したのですが、和田騎手の乗り替わりを実行するくらいならば、他の厩舎に転厩して下さいと依頼を断りました。
結果的にオーナーサイドが納得をして和田騎手がその後も主戦騎手として、鞍上をしていますが、一部の競馬関係者からするとテイエムオペラオーの実力であれば、三冠かもしくは、ダービーか菊花賞のどちらかは取れるだけの実力があると和田騎手の技術的な面を批判する声もあったようです。
メイショウドトウ産駒一覧、特徴、傾向
メイショウドトウの産駒は、初年度から数年はそれなりに期待をされていたこともあって、産駒を残していますが、成績があまり良くないので年々数が少なくなっているのが現状です。
メイショウドトウの主な産駒(成績は中央及び地方競馬成績含む)
・シゲルタック 牡 母 シゲルタカネビケ 母父 ロドリゴデトリアーノ
・メイショウジンム 牡 母 ラッキーミシェロ 母父 ミシェロ
・ライジングウェーヴ 牡 母 ボーイントンキャニオン 母父 Gone West
・メイショウチョイス 牡 母 ビワシャンテ 母父 Houston
・シゲルケンシン 牡 母 シゲルアマゾネス 母父 クロコルージュ
メイショウドトウの産駒は年々数が減ってきている傾向がありますが、現在も種牡馬として活躍をしています。
産駒の特徴は、なかなか1着になれない部分や晩成型が多いというメイショウドトウの悪い部分とも言える箇所が目立つ産駒も多く、長く競走馬として活躍ができるという反面、3歳時からGI戦線で活躍をする馬は少なくなっています。
メイショウドトウの血統は、元々はスタミナタイプの産駒が多くなる傾向があるので、ダート戦や地方競馬に向いている産駒が多くなるのは不思議な事ではないのかもしれません。
テイエムオペラオーは、現役時代の実績からかなり高額な種付け料になる事も考えられましたが、オーナーの生産者に対する公平さが尊重される形で現在に至っています。
テイエムオペラオーの主な産駒(成績は中央及び地方競馬含む)
・テイエムトッパズレ 牡 母 テイエムシャルマン 母父 ステートリードン
・タカオセンチュリー 牡 母 マルゼンサクラ 母父 マルゼンスキー
・テイエムアタック 牡 母 テイエムキララ 母父 フジキセキ
・ダイナミックグロウ 牡 母 グリーンインディ 母父 A.P.indy
・テイエムオペラドン 牡 母 テイエムオーシャン 母父 ダンシングブレーヴ
種牡馬の特徴は、残念ながらテイエムオペラ―のような馬は産駒には表れていないことから、種牡馬としての人気度はさほど高くはなっていません。
産駒の中には、障害レースで実績を残すタイプが多いので、やはりスタミナが強いタイプ多くなっているという見方が妥当ではないかといえます。
テイエムオペラオーの現在は、種牡馬として活躍をしていますが、以前にあった見学者の心無い行動を理由に現在どこにいるかは公表されていません。
まとめ
メイショウドトウとテイエムオペラオーの直接対決となった、2000年宝塚記念~2001年宝塚記念までのGI競走6連戦全てのレースを1着と2着馬がメイショウドトウとテイエムオペラオーの2頭による決着となっています。
結果的になかなか勝ちきれずにいたメイショウドトウと多くのGIを獲得することができたテイエムオペラオーですが、もう一度同じ条件で勝負をしたら一体結果はどうなったでしょうか?
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