ゴールドアリュール(父サンデーサイレンス、母ニキーヤ、母の父ヌレイエフ)は、現役時代は主にダートで活躍しました。
種牡馬としても、主にダートで活躍する産駒が多いです。
自身もニキーヤ産駒ということで、かなりの良血馬という印象があります。
現役時代の主な成績
ゴールドアリュールは、デビューからしばらくは芝の中距離で活躍しました。
しかし好走するも勝ちきることはできず、3歳春にダートをはじめて使われます。
ダート1800m戦の2戦で、ダートでの素質が開花しました。
その後はダービー5着を挟んで、いよいよダート路線でゴールドアリュールの快進撃がスタートします。
交流G1のジャパンダートダービー、ダービーグランプリを快勝し、JCダートは5着に敗れますが、東京大賞典ではついに古馬を撃破します。
古馬になってからもフェブラリーSを優勝していました。
その後のケガによる引退は何とも残念でしたが、ある意味、種牡馬になってからゴールドアリュールの真価が発揮されたとも言えるかもしれません。
現在までの産駒成績/代表産駒
ゴールドアリュール産駒といえば、やはり思いだされるのが、G1級レースを9勝したエスポワールシチー(母の父ブライアンズタイム)でしょう。
ブライアンズタイムの血は、芝では比較的重厚なイメージがありましたが、エスポワールシチーはダートでのスピードが最大の武器である、素晴らしい名馬でした。
そして現役では、ハイレベルのダート路線で間違いなくトップレベルであるコパノリッキー(母の父ティンバーカントリー)も、圧倒的なスピードで押しきる非常に強いレーススタイルが受け継がれている印象があります。
エスポワールシチーにしてもコパノリッキーにしても、母方はパワータイプの印象を受けますが、やはり高いスピード能力は、ゴールドアリュールに由来しているのかもしれません。
ビッグタイトルこそありませんでしたが、そうしたスピードを最も表現していたのが、まるで芝の上がりのようなものすごいキレ味を見せたシルクフォーチュン(母の父アルワウーシュ)でした。
もちろん上記のとおり、ゴールドアリュール産駒は父同様ダートで活躍する馬が多いですが、芝でもGⅠ級のポテンシャルを持った馬を輩出しているという部分がひとつの特長になっています。
たとえば、皐月賞2着、芝のマイル重賞勝ちなどの実績を挙げたタケミカヅチ(母の父マルゼンスキー)や、エリザベス女王杯4着、芝の中距離重賞2勝を挙げた牝馬のフーラブライド(母の父メジロマックイーン)などがその代表で、マルゼンスキーやメジロマックイーンといった芝の名馬の血がゴールドアリュールによってしっかりと産駒に受け継がれるという意味でも、ゴールドアリュールの種牡馬としての可能性は非常に大きい印象を受けます。
他にも、やはりダート向きの種牡馬だけあって、地方競馬でビッグタイトルを獲得しているかなりの数の馬たちを輩出しています。
このあたりはサンデーサイレンスという偉大な血が感じられるところでもあります。
2016年デビューの注目産駒
ゴールドアリュール産駒にいろいろ注目馬はいますが、1頭挙げるならブロードアリュール(母ブロードアピール、その父ブロードブラッシュ)を真っ先に挙げたくなります。
ゴールドアリュール産駒というと、もちろんエスポワールシチーやコパノリッキーもそうですが、やはりシルクフォーチュンという個性派ホースのインパクトが強かったと思います。
シルクフォーチュンといえば猛然と追いこんでくる末脚が武器でしたが、ブロードアリュールの母ブロードアピールは、もはや「伝説」のレベルで語られた「超キレキレ」の名牝でした。
根岸SやガーネットSで見せた末脚の破壊力が伝わるかと思うと、シルクフォーチュン以上の個性と強さを持った名馬誕生を予感させます。