出典:wikipedia
ブロードアピールは1994年アメリカ生まれ、父ブロードブラッシュ、母ヴァリットアリュールという血統。
父のブロードブラッシュはアメリカで数多くの活躍馬を輩出している種牡馬です。
ブロードアピールは体が弱くデビューしたのは5歳(現4歳)の秋、札幌開催の終わり頃でした。
2戦目で初勝利を飾り、芝のマイル路線から後年はダート路線でも活躍しています。
G1勝ちはなくてもファンに強烈な印象を残したブロードアピールの伝説について調べてみました。
ブロードアピールの血統
父 Broad Brush |
父の父 Ack Ack |
父の母 Hay Patcher |
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母 Valid Allure |
母の父 Valid Appeal |
母の母 Alluring Girl |
伝説の末脚が炸裂した2000年・根岸ステークス
ブロードアピールを語るには外せないレースがあります。
それは2000年11月に東京競馬場で行われた根岸ステークス(G3、ダート1200メートル)です。
ブロードアピールはすでに7歳(現6歳)、芝のマイル、短距離路線も頭打ち状態でした。
そこで、デビュー以来2戦2勝だったダート戦に再度出走することになったのです。
5月の栗東ステークスではレコード勝ちを収めてます。
1番人気に押されるも、レース終盤までブロードアピールはシンガリを追走することに。
しかし、直線を向いてから末脚が炸裂しました。
他の馬が止まっているのでは?と思うほどの怒涛の追い込みで13頭をゴボウ抜きし優勝を飾りました。
通常ダート1200メートルの平均上がりタイムは36~38秒のところ、34.3秒ですからかなり速いですね。
その時の鞍上は武幸四郎騎手(現調教師)です。
派手な勝ち方でさぞかし厩舎関係者に賞賛されたかと思いきや、調教師には脚元に負担のかかるレースをしたということでかなり怒られたそうです。
第2の伝説プロキオンステークス
根岸ステークスの勝利で本格的ダート路線に参戦することになったブロードアピール。
その後は勝ち切れないレースが続きます。
名古屋競馬場で行われた地方交流重賞・かきつばた記念で久しぶりの勝利を挙げた後に第2の伝説のレースを見せてくれました。
それが6月に阪神競馬場で行われたプロキオンステークス(G3 ダート1400メートル)です。
このレースの鞍上はアメリカの名手、K・デザーモ騎手でした。
根岸ステークスのように直線一気の末脚を見せ、楽に先頭に立つと5馬身差の圧勝劇となりました。
K.デザーモ騎手も「飛んでいるようだった」と驚きのコメントを残しています。
2002年1月に武豊騎手を背にガーネットステークスを快勝、3月のドバイGシャヒーンへ挑戦します。
ダートの直線1200メートルという今まで走ったことのないコースで13頭中5着に入線、このレースを最後に引退することになります。
ブロードアピールの産駒、期待のビービーアピール
ブロードアピールは2002年に引退し、ノーザンファームで繁殖生活を送ります。
初年度はサンデーサイレンス、次がアグネスタキオン、アドマイヤベガといったSS系種牡馬と配合されますが、これといった活躍馬を輩出できません。
その後もキングカメハメハ、ディープインパクトなど超一流の種牡馬と配合されるも走る仔を出すことができずにいました。
牝馬というのはあまり長く競走生活を送るとよい仔を出すことができないなどと言われます。
8歳まで走り続けたブロードアピールが、活躍馬を出すことは難しいのかもしれません。
現在は坂東牧場で繋養されており、2015年には坂東牧場ゆかりのビービーガルダンが配合されました。
今年6月、ビービーガルダンの仔はビービーアピールという分かりやすい名前でホッカイドウ競馬門別競馬場でデビューを飾りました。
1番人気に応えて初白星を上げ、ファンの中では母ブロードアピールのようにダートの短距離戦での活躍できるのではないかと期待されています。
ブロードアピールも今年で23歳、そろそろ繁殖牝馬としても引退が近づいています。
2016年はパイロ、2017年はケンタッキダービー馬・アイルハヴアナザーが配合されています。
最後の大物が出現するのか、来年、再来年とブロードアピール産駒から目が離せませんね。
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