今回は中央競馬のダートコースにおける必勝法とダートコースに強い血統についてご紹介していきます。
※「必勝法」と書いていますが、必ずしも馬券の的中を保証するものではございません。馬券の購入はあくまでも自己責任でお願い致します。
ダートコースの特徴
まず初めに、ダートコースを攻略するにあたってダートコースの特徴についてお話しします。
ダートコースはレースを見て頂ければ分かる通り、「砂」の上を走るコースです。
そのためどうしても力が必要なコースとなります。
人間で例えるならば砂浜の上を走るようなものなので、足抜きが普通の陸地に比べて悪いですから、その分足を上げて走らなければならず、普通のアスファルトや砂利道くらいの道と比べてどうしてもタイムは遅くなってしまうと思います。
競馬のダートコースは、砂浜ほど深く競走馬が走るときに極端に足を上げて走ったりすることありませんが、やはり競走馬が蹴り上げたときの力が砂のクッションで吸収されてしまうため、その分、力が必要になります。
また、コース自体にも特徴があり、中央競馬の場合、ダートコースは芝コースの内側に設置されていますので、その分コーナーがきつくなったり、直線が短くなることも影響していると考えられるでしょう。
つまり、基本的には「パワーが必要なコースでバテないスタミナが必要」というイメージで良いと思います。
ダートのレースを予想するコツ
実際にダートのレースを予想するときに押さえておきたいポイントですが、一つはダートコースにおいては逃げ・先行馬が有利な傾向にあります。
もちろん馬場状態や展開によって異なりますが、基本的にはダートコースは前述の通りスタミナを必要とする傾向にあるので、隊列の先を走っている馬がそのままスタミナを活かして粘り込みを図るケースが決着時のパターンとして多い傾向にあります。
特に短距離レースにおいてはスタートしてからゴールまでほとんどペースが落ち着くタイミングがないため、序盤で隊列の前々の方にポジショニングしている馬の方がそのままゴールまで粘り込んで勝つようなケースが多いと思います。
一方で、あまりにも逃げたい馬が殺到し、ハイペースになってしまう場合もありますから、そういったレース展開が予想される場合は、前に行った馬たちがバテたタイミングで、後方待機して末脚を発揮できるような馬を狙っていくのが良いでしょう。
ダートコースにおいて強い血統、種牡馬
予想をする上で、血統を見ることは1つの要素として重要ですが、特にダートにおいて強い血統も押さえておく必要があるでしょう。
まず最初にイメージしやすいのは、現役時代にダートで活躍していた馬を父に持つ競走馬です。
日本国内では中央競馬のダートG1がフェブラリーステークスとチャンピオンズカップ(旧ジャパンカップダート)の2つがあり、地方競馬では大井競馬場で開催される東京大賞典、帝王賞や川崎競馬場で開催される川崎記念、他にも盛岡の南部杯や3歳馬のジャパンダートダービー、JBCクラシックなどたくさんのG1レースが開催されています。
そういったダートG1レースを現役時代に勝利した種牡馬の産駒はダートコースに強い傾向があります。
一例を挙げると、クロフネ、アグネスデジタル、ゴールドアリュール、カネヒキリ、ヴァーミリアン、フリオーソといった産駒はダートコースに強い傾向があります。
一方で、短距離であればサウスヴィグラス産駒が非常に活躍しており、まさに父譲りのスピードとパワーを兼ね備えた産駒が多くいる傾向にあります。
また、現役時代からは想像しにくいですが、シンボリクリスエス、キングカメハメハ、ダイワメジャー、ネオユニヴァースといった芝のG1を勝った種牡馬の産駒も負けず劣らずの成績を残しており、共通して言えることはそれぞれ日本ダービーや天皇賞・秋といったハイレベルでパワーが必要なレースを勝利しているだけに、その遺伝子はダートコースでも発揮されているのだと考えられます。
その他にも、最近ではパイロやエンパイアメーカーといったアメリカで活躍した競走馬が輸入されて種牡馬となり、ダートコースで活躍しています。
アメリカは日本と違ってダートが主流の国ですので、アメリカで活躍した競走馬は自然とダートで活躍したという傾向が強いのですが、日本とアメリカではダートの質が異なるため、必ずしもアメリカのダートで活躍した馬の産駒が日本で活躍するとは限らないのが現状ですが、それでも条件によってはこういった外国の種牡馬の産駒が上位を独占することもありますので、決して聞き慣れないからといって軽視してはいけません。
特にアメリカの馬が要注意ですね。
ダートコースの馬場状態による違いと傾向
一般的に芝コースであれば、雨が降らずに晴れて芝が乾いている方が速い時計が出るので予想がしやすいと言われていますが、ダートコースは芝コースとは異なり、むしろ水分を含んでいた方が速い時計が出る傾向にあります。
なぜダートコースは水分を含んでいた方が走りやすいかと言えば、これは海水浴場の砂浜をイメージしていただければ分かりやすいのですが、皆さんがテントやシートを張るような乾いている砂は深くて走りづらく、頑張って蹴り上げてもそのパワーが砂のクッションで吸収されてしまいますが、逆に波が押し寄せて引いた後の砂地は砂が湿って固まるので、普通の道と同じように走りやすくなると思いませんか?
イメージとしてはダートコースでも同じことが言えますので、実際にはダートコースの方が天候が悪い重馬場や不良馬場の方がスピードが出やすい傾向にあります。
つまり、良馬場の時はパワーが必要で、湿っていれば湿っているほど走りやすい馬場なので、良馬場に比べればパワーよりスピードの方が重視される傾向にあります。
その辺りの特徴は競走馬によって異なりますが、過去の実績を見ていくことで、その辺りの傾向が掴めて予想するうえで良い材料になると言えます。
また、これは一概にデータでは表すことができませんが、やはり競走馬も動物であり生き物ですから、当然ながら感情があります。
競走馬が走るとき、力強い踏み込みと蹴り上げによって走ったところが芝でもダートでも大きく跳ね上がると思います。
ダートコースの方が砂なので舞い易く、顔にかかったり体に触れたりと言うことは当たり前に起きます。
特に水分を含んで馬場状態が悪い時、いわゆる泥んこを顔や体に被るようなことになりますので、それによってやる気をなくしてしまうなんていう馬もいたりします。
その辺りは過去のレース映像や、関係者のコメントで「砂をかぶってしまい、戦意喪失してしまった」といったコメントがあれば要チェックが必要です。
そういった競走馬の場合、特に内枠に入ってしまうと外側から来た馬の影響で砂をかぶってしまったり、同様に後方待機が得意な馬も同じ現象が起きますので、枠順や先方などは予めチェックしておいた方が良いかもしれませんね。
まとめ
ダートコースの必勝法についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
基本的にはパワーとスタミナを兼ね備えた馬が有利で、なおかつ逃げ・先行馬の方が有利な傾向にあります。
その基本をおさえつつ、あとは実際の馬場状態や枠順などを考慮して予想してみるとよいでしょう。
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