天才と言われ、数々の大記録を打ち立てている武豊騎手。
その武豊騎手の新人年間最多勝記録(69勝)は20年も破られることのない大記録の一つと言われてきましたが、2008年に三浦皇成騎手によって大きく更新(91勝)されました。
三浦騎手は20代の若手ジョッキーとして将来を渇望されていますが、未だにG1には手が届いていません。
新人の年に大活躍して以来、勝ち星は大きく飛躍していませんが、それでも年間60~70勝をキープしています。
三浦騎手は2008年に美浦所属でデビューします。
初戦は3月1日の中山競馬場1レースで6着と敗れていますが、10レースの特別競走で初勝利を挙げています。
その後も順調に勝ち星を上げていき、8月の函館2歳ステークスでは初重賞勝利を挙げました。
三浦騎手は9月28日に騎乗機会8連対を達成するなど、減量騎手ながらも確実な騎乗でメディアも徐々に注目を集めていきました。
10月11日にはとうとう武豊騎手の記録に並び、多くのファンや関係者の注目を浴びるなか、10月25日の福島競馬場第1レースでアドバンスヘイローに騎乗して、見事70勝目を達成して新人年間最多勝記録を更新します。
三浦騎手はデビュー年、783回騎乗し、91勝という新人離れした成績を残しました。
翌2009年の2月には史上最年少でJRA通算100勝を達成し、9月にはイギリス競馬に参戦して海外初騎乗初勝利を挙げました。
三浦騎手は2016年5月23日現在で、574勝、重賞9勝を挙げています。
デビュー年に勝ち過ぎたせいか、求められるものが高くなり、2010年にはスランプに陥って46勝という過去最低の成績となりました。
三浦騎手は穴をあけてくれる騎手としても定評があり、G1では勝ち星こそありませんが、2着に持ってきたレースでは、2014年のNHKマイルカップで18頭中17番人気という低評価ながらも、断然1番人気の逃げ馬ミッキーアイルにクビ差まで差し迫りました。
また、同年の安田記念では、こちらも断然1番人気のジャスタウェイに対して16番人気のブランプリボスでハナ差の2着に粘り込みました。
三浦騎手の1年先輩には栗東所属で浜中俊騎手がいます。
浜中騎手は1年目が20勝で、2年目の2008年には70勝を挙げて活躍しますが、俄然注目は三浦騎手に集まっていました。
しかし、2012年には131勝を挙げて全国リーディングジョッキーに輝くなど、次代を担う若者として活躍しています。
三浦騎手はデビュー年に一番活躍しただけに、今のもどかしさは誰よりも大きいものがあるかもしれません。
三浦騎手の重賞の勝ち鞍は1年ほどありませんが、何とか2016年に初G1勝利を成し遂げてほしいところです。