サンデーサイレンスが日本の競馬に大きな変革をもたらしたと言われます。
確かにサンデーサイレンスが大きな功績を残したのは間違いありません。
しかし、サンデーサイレンス産駒ではないからこその個性が光る産駒に注目が集まったりもします。
今では「非サンデー系」の代表格となっているのがキングマンボ系のキングカメハメハですが、かつてひと際異彩を放っていたのが、大種牡馬のオペラハウス(父サドラーズウェルズ)でした。
代表産駒の一覧を紹介
オペラハウス産駒というと、シブい活躍を見せた馬はたくさんいましたが、中でもやはりクラシックホースを2頭輩出している点で特筆すべきといえるでしょう。
ダービー馬メイショウサムソン
そのうちオペラハウス産駒唯一のダービー馬が、現在種牡馬のメイショウサムソン(母の父ダンシングブレーヴ)でした。
メイショウサムソンは春二冠を制し、菊花賞は4着と敗れましたが、古馬になってからも武豊騎手で天皇賞秋を制し、凱旋門賞にも挑戦しました。
七冠馬テイエムオペラオー
そんな輝かしい成績のメイショウサムソンもかすんでしまうのが、2世代目の七冠馬テイエムオペラオー(母の父ブラッシンググルーム)でした。
ノーザンダンサーの強いクロスがあったメイショウサムソンに対し、テイエムオペラオーはレッドゴッド、そしてボールドルーラー由来のタフな血脈を武器に、際どい勝負をすべてモノにするという、厳しくなればなるほど力を発揮する底力にあふれた名馬でした。
テイエムオペラオーは、皐月賞、天皇賞春連覇、宝塚記念、天皇賞秋、ジャパンカップ、有馬記念を制しました。
天皇賞春連覇はメジロマックイーン以来史上2頭目、天皇賞秋も含めて3連覇は史上初の快挙でした。
もしかしたら、この馬こそ凱旋門賞に挑戦すべき馬だったのではないでしょうか。
産駒の特徴
オペラハウス産駒の珍しい特徴として、「冬に走る」というタイプが多かったということです。
競走馬はたいてい代謝が上がる夏に結果を出すタイプが、特に牝馬を中心として多いといわれますが、オペラハウス産駒はとにかく冬によく走りました。
ただこれは季節を問わず時計のかかる馬場で無類の強さを発揮したことのほうが理由として当てはまるのかもしれません。
冬場は概して時計がかかりやすいだけに、特に暮れ~年明けの中山や福島、さらには季節を問わず道悪競馬になると力を発揮する産駒が多かった(ミヤビランベリ、トーセンクラウンなど)です。
産駒の成績
オペラハウスは残念ながら今年4月に死亡したばかりですが、産駒は現在まで20年間にわたる活躍を見せ、その間172頭の勝ち馬を輩出し、トータルで472勝を挙げています。
勝ちあがり頭数にくらべて勝利数がこれだけ多いということは、それだけ大物の産駒を出したひとつの証拠といえるでしょう。
今年2016年は10月24日現在で5頭が5勝を挙げており、待望の産駒500勝に少しずつ近づいています。
リーディングサイアー争いは現在81位ですが、まだまだ健闘しています。
デビューが期待される注目産駒
オペラハウスは2012年に種牡馬を引退していますので、現3歳世代がラストクロップということで、今年の2歳世代に産駒はいません。
まとめ
サンデーサイレンスと比較しましたが、もしかしたら血統に詳しい人や馬産地の人からは、サンデーサイレンスと比べるレベルではないと言われてしまうかもしれません。
しかしオペラハウスの功績は上記のとおり非常に大きく、その血は今後広まりを見せる可能性があるだけに、個人的には大いに期待したいと思っています。