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高速馬場に有利な血統、脚質はなに?「前が止まらない」の意味

高速馬場というのは、基本的に開催初日などに使われることの多い言葉ですが、現在の日本の競馬場管理は、欧州の競馬場とは異なる方法で芝の状態を軽く良い状態に保っています。

 

日本の主要競馬場は、常に欧州に比べると高速馬場になる傾向がありますが、その中でも開催終盤ともなれば、荒れた芝も多くなるので、レースの結果にも大きく影響することになります。

 

ここでは、高速馬場に向いている血統や脚質をはじめ、前が止まらないというのはどのような意味なのかを説明しています。

 

高速馬場に有利な血統

高速馬場になると芝は硬くなる傾向があるので、反動が大きくなります。

 

反動が大きくなるという事は、タイム的には速く走れるような環境になる一方で、馬の脚部にかかる負担はかなり大きくなるものだと考えられます。

 

例えるのであれば、陸上競技で使用されるようなタータンと呼ばれるグラウンドのような感じです。

 

競馬場は芝で陸上競技はゴム素材になり、双方とも記録を狙うには適していますが、脚部への負担はかなり大きくなるものだといえます。

 

現在の日本の競馬では、高速馬場に適していると思われる血統の馬が活躍していますが、高速馬場に適している血統は、速さと脚部の強さを兼ね備えた馬の血筋が向いているでしょう。

 

日本の血統の中で単純に考えると、サンデーサイレンスの血を引く馬であれば、スピードのある産駒が多くなる傾向があるので、その血統が結果的に結果を残すのではないかと思われます。

 

現状の日本のリーディングサイアーを見ると、ほとんどがサンデーサイレンス系の血を引く馬が多くなっているのがわかります。

 

2017年度11月現在のJRAリーディングサイアー

1位 ディープインパクト 父 サンデーサイレンス

2位 キングカメハメハ 父 Kingmambo

3位 ステイゴールド 父 サンデーサイレンス

4位 ダイワメジャー 父 サンデーサイレンス

5位 ハーツクライ 父 サンデーサイレンス

 

ちなみに、キングカメハメハの父であるKingmamboの特徴は、非サンデーサイレンス系ではありますが、実はスピード競馬に強いタイプの産駒が多く、特徴として考えると多くの部分でサンデーサイレンス系の産駒と似たような部分があります。

 

特にディープインパクトがここ数年のリーディングサイアーに輝いている結果を参考に考えるとより一層、高速馬場仕様の競走馬が活躍をするような感じに思えますが、この状況が続くと、馬への負担が大きくなるので現役年数が短くなる傾向があると同時に、欧州での活躍は難しくなる危険性もあるでしょう。

 

 

高速馬場に向いている脚質とは?

高速馬場に向いている脚質は、基本的に逃げ・先行タイプの馬が向いていると予想されます。

 

高速馬場で逃げ馬が有利になるのにはいくつかの理由が存在します。

 

最も重要な事は、荒れた芝での競馬はパワーがいるためスタミナを消耗しやすくなりますが、高速馬場は芝の状態が良いためスタミナを消耗しにくいということです。

 

誤解をしやすい部分になりますが、高速馬場は芝が硬くなるので、確かに脚部への負担は大きくなります。

 

一方で、スタミナの消耗は少なくなるので、逃げ馬のラップタイムが比較的落ちにくい状態にもなります。

 

逃げ馬にとって最も楽なレース展開は、自分のペースで走れる状況になるので、理想の展開になりながら、スタミナも最小限の消耗で済めば、当然前残りになるケースが増えるのも当然のことになります。

 

それ以外には距離的な問題もあり、特に多頭数になると差し馬や追い込み馬は比較的コーナーの外側を周るような位置取りになる事も多くあります。

 

これは、単純に考えても距離が伸びてしまいますから、逃げ馬や先行馬が有利になる事に変わりはないという事が理解できると思います。

 

意外に思われるかもしれませんが、開幕週などの高速馬場状態の時には、直線が長い事で有名な東京競馬場でも、逃げ馬や先行馬が1着になるケースも高くなる傾向があり、特に人気薄の逃げ馬が1着になるケースも少なくありません。

 

余談ですが、馬場状態が悪くなると確かにパワーが必要になるので、なんとなく差し馬が有利に思われるかもしれませんが、実際は思ったよりも最後の直線で伸びる事ができなくなることも多々あると言われています。

 

確かに強い馬の勝ち方は、最後の直線で一気に差してくるという姿が多くありますが、昔の競馬のように後方待機から一気にトップに出るには、早めに仕掛けて長く脚を使える馬か、元々実力的に大きく勝っている馬以外は、あきらかに前に行く脚質が有利になっている傾向があります。

 

高速馬場で前が止まらないというのはどういう意味?

競馬で「前が止まらない」という言葉を聞くと思いますが、もちろん高速馬場もこの現象を起こすひとつの原因になります。

 

基本的に逃げ馬や先行馬が最後の直線になっても、バテることなくそのままゴールに入ってしまうことを「前が止まらない」という言い方をするのですが、他にもこのような状況になる理由が考えられます。

 

・単騎逃げ馬がスローペースで逃げた時(楽に自分のペースで走れるから)

・人気のある実力馬が、差し追い込み系の脚質で逃げ馬が人気薄の時

・馬場が傷んでいない状態(開幕週や高速馬場になっている状態)

 

細かく分類をすると個々の理由には特徴がありますが、大きく考えると全て、逃げ馬にとって楽な展開になっている事がわかります。

 

その理由には人気薄や高速馬場など様々な理由はありますが、全て思ったよりもスタミナがきれないというのが、「前が止まらない」という状態を発生させる原因になると考えられます。

 

 

高速馬場の良い面と悪い面

日本の競馬場は、できるだけ芝の状態を良い状態に保つために、関東開催も東京競馬場と中山競馬場にわけていますし、関西地方も京都競馬場と阪神競馬場にわけています。

 

それだけでは、長期間かかる芝の改修が難しい事から、福島競馬や新潟競馬などの夏競馬期間を利用して大規模な芝の手入れをすることになっています。

 

芝の手入れには、野芝の間に洋芝を生えさせる「オーバーシード」という方法を使用しますが、この後に長くなった洋芝を取り除く作業を行う事で、良い芝の状態を保てることが可能になります。

 

馬場の状態が良くなることで常に良馬場での競馬が開催されますので、予想をする側にとっても馬にとっても万全の状態でレースに挑むことができるようになるのですが、馬の脚部にかかる負担は将来的に考えるとあまり良い事ではないので、中には今の馬場状態をあまり良いとは思わない人もいるようです。

 

 

まとめ

競馬場を欧州の競馬場に近い状況にするために、これまでいろいろな試行錯誤が繰り返し行われました。

 

しかし、現在ではむしろ日本の競馬場の高速馬場化は世界的な水準と比べてもより速い決着が求められる高速馬場になりました。

 

確かに高速馬場での決着は、観ている競馬ファンにとっては、メリットになる部分も少なからず存在するといえますが、直線の長い東京競馬場でさえも逃げ・先行馬の勝率が圧倒的に高くなっている事から、昔のような後方から一気に上位に食い込むのは更に難しくなる事が予想されます。

 

今後の日本の競馬はより一層高速化が進むことが予想されますので、生産者や厩舎ではできるだけ、逃げ先行の脚質で脚部の強い馬を育てる事が強い競走馬を育てるポイントになりそうだといえます。

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