ガリレオ(Galileo)は、世界を代表する大種牡馬サドラーズウェルズを父に持ち、母は凱旋門賞を勝った歴史的牝馬アーバンシーという超良血馬として誕生しました。
競走馬としてもイギリスとアイルランドのダービーを制し、超良血にふさわしい活躍をしましたが、種牡馬となってからさらに飛躍を遂げました。
今回はガリレオの代表的な産駒と、その特徴などをご紹介します。
ガリレオの代表産駒
フランケル(Frankel)
父:Galileo
母:Kind
母父:Danehill
生産国:イギリス
生涯成績:14戦14勝
主な勝ち鞍:2010 デューハーストS(GⅠ)
2011 イギリス2000ギニー(GⅠ)
2011 クイーンエリザベス2世S(GⅠ)
2012 インターナショナルS(GⅠ)
2012 チャンピオンS(GⅠ) などGⅠ10勝
ヨーロッパの競馬ファンの中には、この馬が競馬史上最強馬だという人が多くいるほど、その現役時代のインパクトは凄まじいものがありました。
デビュー戦で後にキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを勝利するナサニエルに僅差で勝利した後は、圧勝劇を続け、4戦4勝でデューハーストSを勝ち、2歳チャンピオンの座につきます。
3歳になってからもその勢いは衰えず、イギリス2000ギニーやクイーンエリザベス2世Sの大レースを制するなど、GⅠ4勝を含む5戦5勝で3歳シーズンを終えます。
そして、4歳になっても快進撃は続き、すべてGⅠレースに出走し連勝記録を伸ばし続け、最終的に14戦無敗で現役を引退し、種牡馬入りします。
現役時代2着馬につけた着差の合計は76馬身を超え、怪物と呼ばれるにふさわしいインパクトを与え続けた現役時代でした。
参考記事
>> フランケル 〜 14戦14勝。イギリスが生んだ無敗の最強馬の強さに迫ります 〜 | 競馬情報サイト
ナサニエル(Nathaniel)
父:Galileo
母:Magnificient Style
母父:Silver Hawk
生産国:アイルランド
生涯成績:11戦4勝
主な勝ち鞍:2011 キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(GⅠ)
2012 エクリプスステークス(GⅠ)
デビュー戦は先程ご紹介したフランケルの2着に敗れ、結局初勝利を挙げるのは3戦目になりましたが、そこから勢いに乗りGⅡレースを5馬身差で勝った後にキングジョージ6世&エリザベスステークスに挑戦し、ワークフォースやセントニコラスアビーの有力馬を抑えGⅠ初制覇を果たします。
4歳になりエクリプスステークスでGⅠ2勝目のタイトルを手にしますが、その後は凱旋門賞の直前に熱発で回避したりと、リズムに乗ることができず、2012年のチャンピオンステークス3着を最後に現役を引退することになります。
ルーラーオブザワールド
父:Galileo
母:Love Me True
母父: Kingmambo
生産国:アイルランド
生涯成績:11戦4勝
主な勝ち鞍:2013 イギリスダービー(GⅠ)
ルーラーオブザワールドはデビューが3歳の4月と遅れてしまい、常識的にイギリスダービーを狙うことはあり得ないような状況でした。
しかし、デビューから2ヶ月も満たない中、2戦2勝で挑んだ2013年のイギリスダービーは、圧倒的一番人気を集めていたドーンアプローチが最下位に沈むなか、見事に勝利を収めます。
3歳になってからデビューした馬のイギリスダービー制覇は、1993年のコマンダーインチーフ以来20年ぶりだったことを考えると、いかに常識を覆す偉業だったかがよくわかります。
その後は勝ち星に恵まれませんでしたが、イギリスダービー勝利のインパクトが今でも多くのファンに語り継がれています。
レッドシャンクス
父:Galileo
母:Ardbrae Lady
母父:Overbury
調教師:藤沢和雄(美浦)
生涯成績:26戦4勝
主な勝ち鞍:2015 札幌スポニチ賞(1000万下)
ガリレオはサドラーズウェルズの血を引いていることもあり、種牡馬としては日本の高速馬場には対応しきれず、あまり結果を残せていないのが現状です。
最も勝ち星を多くあげたのがこのレッドシャンクスの4勝で、この馬以外はすべて3勝以下で、1600万クラス(3勝クラス)以上勝った馬は今のところが現れていません。
ガリレオ産駒の特徴
父がサドラーズウェルズということもあり、日本の芝では道悪などのタフな馬場を得意とする馬が中心になります。
しかし、母父がミスタープロスペクター系のミスワキということもあり、スピードもある程度補完されているようで、他のサドラーズウェルズ系ほど軽い芝がダメというわけではありません。
その影響もあり、サドラーズウェルズ系の馬としては珍しくダートもこなす馬もチラホラ出ています。また、小回りコースや直線の短いコースが苦手な馬が多い傾向もあります。
ただ、先ほどご紹介したように、ガリレオ産駒は日本では4勝以上あげた馬はおらず、1600万クラス(3勝クラス)以上での勝ち星もありません。
条件戦では他のサドラーズウェルズ系種牡馬より日本の馬場をこなせますが、一線級と戦うとスピード不足ということは覚えておいた方が良さそうです。
父の父ガリレオとしての進化
ただ、先ほどご紹介した、ガリレオ産駒のフランケルは、種牡馬として日本の競馬に対応してきています。
モズアスコットが安田記念(GⅠ)を勝ち、さらにはソウルスターリングが阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)とオークス(GⅠ)を勝ちました。
この他にもミスエルテがチューリップ賞(GⅢ)勝ち、父の父ガリレオとしては日本の芝に適応し始めています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はガリレオの血統についてご紹介しました。
ガリレオの父サドラーズウェルズは、世界中の一流種牡馬の中でも特にタフな芝コースを得意とする遺伝子を持っている馬です。
しかし、それに反して日本の芝コースは軽い芝で、サンデーサイレンス系のようなスピードを持った種牡馬の活躍が目立っています。
そんななか、ガリレオの血を受け継いでいるフランケルの産駒たちが、JRA重賞で存在感を出し始めているということは、ガリレオという名馬の持っている底力ではないかと私は考えます。
今後ガリレオの血を持った馬たちがどのように日本競馬に影響を与えてくれるか楽しみにしておきましょう。
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