各家庭における家計簿、企業ごとにおける損益計算書などと同様に、競馬でも収支を管理していくことは自分自身の振り返りを行い、次の買い目検討の際にブラッシュアップさせるためには非常に有効な手段です。
そこで、競馬の収支管理をする方法・デジタルツールについてここではまとめていきたいと思います。
エクセルでの競馬収支管理方法
まず、真っ先に考える方法がエクセルをはじめとした表計算ソフトを使った管理方法だと思います。
その際には、少なくとも以下の項目を管理していけば、記録して満足して終わりということに留まらず分析や振り返りを行う有効なツールとして活用してくことが可能と考えられます。
・日付
・開催競馬場(札幌・函館・福島・新潟・中山・東京・中京・京都・阪神・小倉)
・レース(レース名がある場合はレース名)
・馬券券種(単勝・複勝・枠連・馬連・馬単・ワイド・3連複・3連単・WIN5)
・購入額
・払戻額
・収支
少なくとも以上の項目と最低限の計算式があれば収支管理ができるようになりますが、さらにはピボットテーブルやマクロ・VBAなどのエクセルの機能を使いこなすことができればより有効なツールとして活用することができるようになっていきます。
自分の使い勝手に応じてエクセルのシートを作成・カスタマイズできることが、エクセルを使用することの最大のメリットと言えます。
ただし、エクセルの機能を使いこなさない限りは、かなりの項目を手入力に頼ることになり、時間を取られてしまうことが最大のデメリットとも言えます。
なお、電話・インターネット投票会員向けWEBサービスであるClub JRA-Netの中にあるJRA投票紹介サービスからはCSV出力をすることが可能ですので、作業の効率化をある程度行うことは可能です。
CSVでの出力項目は以下のとおりです。
通常投票(下記WIN5以外)
・日付
・受付番号
・通番
・競馬場
・曜日
・レース
・式別(馬券券種)
・馬/組番
・購入金額
・的中/返還
・払戻単価
・払戻/返還金額
WIN5
・日付
・受付番号
・式別
・曜日
・通番
・レース1で選択した馬番(以降同様)
・レース2
・レース3
・レース4
・レース5
・購入金額
・払戻単価
・払戻/返還金額
競馬のおすすめ収支管理アプリ(iPhone、Android)
エクセルで収支管理する際のデメリットでもある手入力の煩わしさを極力削減することができるのがスマートフォンやタブレット用のアプリやパソコン用のソフトなどの専用ツールです。
ここでは先におすすめのアプリをiOSとAndroidで3つずつご紹介します。
iPhone(iOS)専用アプリ
☆馬卓〜競馬収支日記
https://itunes.apple.com/jp/app/ma-zhuo-jing-ma-shou-zhi-ri-ji/id521038975?mt=8&uo=4&at=11l7ea&ct=pc
☆馬券簿 競馬の収支を楽々管理
☆MyKeiba - JRAネット競馬(IPAT)対応アプリ
Android専用アプリ
☆うまろぐ -競馬の収支管理アプリ-
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.momonga.uma&hl=ja
☆簡単!競馬の収支管理アプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=app.visual_lab.book_keiba&hl=ja
☆ギャンブル収支管理
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.wpblog.hatopp.gambleprofitmanager&hl=ja
アプリによって見た目や使い勝手の良さには多少の違いがありますが、機能には大きな差はありません。
機能としてはどのアプリもエクセルで最低限管理しようとしている項目以上の内容を管理・分析することができるようになっています。
そして、レース情報などは自動取得でき、買い目登録も手入力だけでなくPATなどの投票データを活用することも可能で便利です。
これらのアプリは、ほとんどが無料で使用することが可能なので、利用してみようと思った方は手始めにそれぞれのアプリを実際にダウンロード・インストールし試してみた上で選択することをおすすめします。
競馬のおすすめ収支管理ソフト
次にパソコンで使用可能なソフトをいくつかピックアップしていきます。
ここでは、収支管理専用ソフトと併せて、収支管理機能も備えたデータベースソフトや予想支援ソフトもあわせてご紹介していきます。
なお、これらのソフトを活用するためにはJRA-VANが運営するJRA-VANデータラボサービスに加入する必要があります。
月額2052円(税込)の費用がかかりますが、トライアルキットDVD(1ヶ月無料利用券付き)はJRA-VANのホームページから無料で請求・入手することができます。
加入すると1ライセンスでパソコン2台まで同時に利用可能できるのもメリットです。
例えば、普段は自宅でデスクトップパソコンでモニタを使用しながら細かいデータ入力や分析を行い、外出用にノートパソコンなどにインストールしておいてデータ確認用に使うといったことができます。
また、データラボサービス加入中はJRA-VANスマホアプリを無料で利用することが可能となっています。
これにより、外出用のノートパソコンのかわりにスマートフォンやタブレットなどでもJRA-VANのデータがいつでもどこでも確認することができます。
馬卓
アプリでもご紹介した馬卓〜競馬収支日記のパソコンソフト版です。
競馬収支管理を主目的としているだけあって高機能となっていて、過去の高配当的中馬券ランキングなどは他のアプリやソフトにはなかなか見られない独自の機能となっています。
また、「馬ごと、騎手ごと、調教師ごと、競馬場ごと、馬券券種ごと」など、それぞれの集計をしてみると肌で感じている以上に得意・不得意や相性の良い悪いをデータという形で確認することができ、気づきも多いのが特徴です。
馬トモ
http://park16.wakwak.com/~umatomo/index.html
馬トモシリーズにはデータベースソフトとしての「馬トモ2」と、データベースよりもJRAレーシングビュアーとの連携を中心としたレース検討を行う機能を強化している予想支援ソフトの「馬トモEX」の2種類がありますが、収支管理に関してはほぼ同機能です。
馬券帳という項目で収支管理を行い、馬卓ほど様々な切り口での集計はできないものの収支管理としては十分な機能が備わっています。
TARGET frontier JV
JRA-VANデータラボサービスの一押しソフトで1995年にMS-DOS上で動作するソフトがきっかけとなり進化し続けているデータベースソフトです。
人気ランキングでもほぼずっと1位を取り続けるほど利用者の多いソフトで、JRA-VANが保有している競馬に関するあらゆる情報の検索・集計・分析など多彩に活用できる中の一つの機能として収支一覧を確認する機能があります。
出馬表などのデータを確認する・IPATを活用して馬券を購入する・レース観戦をする・結果を振り返るという一連の流れのすべてでTARGETを活用することが可能です。
なお、パソコンでJRA-VANデータラボサービスで使用できるソフトは上記3種類以外にも数多くのソフトがデータラボサービスのホームページで紹介されています。
紹介されているすべてのソフトが収支管理に活用できるソフトというわけではありませんが、一度覗いてみてはいかがでしょうか。
きっとあなたに適したソフトに出会うことができると思います。
まとめ
ここまで収支管理方法・ツールについて一通りご紹介してきましたが、どの方法が正解でどれが不正解ということはありません。
自分自身に合った管理方法を見つけることが重要です。
競馬場やWINSなどで実際の馬券を購入するのが中心の方は、エクセルでの管理が一番簡単で長続きする方法です。
アプリやソフトは一部手入力できるものもありますが、基本的にはPATを使って投票した記録を連動して反映させることで手間を大きく省きながら詳細な分析を手軽に行うことが可能です。
PATでの馬券購入が中心の方は、アプリやソフトの導入も検討してみてもいいかもしれません。
いずれにせよ、自身の馬券購入の傾向をつかみ、次の馬券戦略につなげていくことは長く競馬を続けてプラス収支を目指すためには必要ですので、何らかの収支管理方法の導入について前向きに検討してみてはいかがでしょうか。