競馬業界というのは非常に閉塞的な環境にあるため、業界内が一体どういう動きをしているのかを知っている人は少ないのが現実です。
元競馬記者や元騎手、元調教師、元厩務員等、競馬業界関係者は、現役を退いてもくいっぱぐれが無いと言われるのも、競馬業界という世界が一般とはかけ離れた特殊な世界であることに起因します。
元競馬関係者の多くは、主に有料競馬情報サイトや競馬ポータルサイトの「裏ネタ」担当と広告塔としての仕事を請け負います。
佐藤哲三元騎手もその一人。
さすがに佐藤哲三元騎手クラスの知名度があると、ただの競馬情報会社ではなく、大手新聞社から声がかかったようで、現在は日刊スポーツが運営する「極ウマプレミアム」内のコンテンツ「哲三塾」に携わっているようです。
ここでは、哲三塾の予想は当たるのか?コンテンツの内容や評価などを紹介していきたいと思います。
哲三塾の競馬予想は当たるのか?
当たる当たらないに関しては、個人の判断基準にかなり大きな差があるので一概には言えません。
しかし、的中率自体はさほど高くないように見受けられますし、回収率は公表されていないようですが、これまでの公開内容を見る限り、恐らくかなりマイナスです。
さすがに元騎手と言えども馬券で簡単に勝てるわけではありません。
佐藤哲三元騎手に限らず、元騎手の方の予想というのは各所で見ることが出来ますが、基本的には強い馬を選ぶ方が多いようで、当たったとしても堅めの決着に収まることが多いです。
安藤勝己元騎手もテレビ番組等で予想を公開したりしていますが、本命サイドの予想をする割にはあまり当たりません。
「競馬の騎手なら勝つ馬を当てることくらい簡単なじゃないか」
そう思う気持ちはわかる気もしますが、それは事実ではないので、あまり過度な期待をかけないようにしたほうが良さそうです。
哲三塾の評価・メリット
日刊スポーツ側の売り出し方が悪い気もするのですが、哲三塾のメリットは馬券の結果ではありません。
一番大きなメリットは、競馬の騎手がどういう考え方でレースに臨むのかということを、予想の解説や、調教の解説などから理解することが出来るという点でしょう。
もちろん、ジョッキーはそれぞれ性格も違えば騎乗スタイルも違います。
それでも大まかな括りとしては競馬の騎手。
佐藤哲三元騎手の予想や、その解説からは、そのレースにおける騎手心理というのも読みとることが出来ると言っても過言ではないです。
そう考えると、哲三塾の最も良い活用方法は、佐藤哲三元騎手の買い目や解説をもとに展開予想をすることではないかと思っています。
「競馬関係者なら、競馬ファンよりも競馬に詳しい」というのは合っているようで間違っています。
「競馬」と「馬券」は全くと言っていいほど、勝つ為の考え方が異なります。
佐藤哲三元騎手は頭脳派として知られた騎手ですし、ご自身も競艇が大好きなギャンブラー。
今後、馬券になれていけば、騎手目線での予想ではなくて、馬券で勝つ為の目線に立った予想を公開していくようになるかもしれませんが、現状はあくまでも騎手目線の予想。
まだ引退してから数年しかたっていないですし、競馬予想家としては今後の成長に期待といった評価が妥当ではないでしょうか。
哲三塾はこれから進化する!
正直な話、このコンテンツを利用すれば勝てる、というコンテンツではありません。
が、それはあくまでも現時点までの話。
前述したように、佐藤哲三元騎手は無類のギャンブラーでもありますから、今後、勝ち組馬券師になる可能性は大いにあります。
元騎手という視点からの見解や、解説には、やはりその道のプロだった人らしさを垣間見ることは出来ますし、騎手の方がどういった考え方をもって、競馬に臨むのかということを知ることが出来るので、純粋に競馬コンテンツとして考えるとその価値は高いです。