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時計のかかる馬場とは?有利な脚質、血統などを実際のレースから解説!

競馬を観戦していると、今日は時計のかかる馬場です」という解説を聞いたことがある方は、多いと思います。

 

しかし時計のかかる馬場といわれてもどのようなものか、イメージしにくいです。 一般的には、芝コースのレースで使われることが多い言葉です。

 

今回は、芝コースの時計のかかる馬場について解説します。時計のかかる馬場と、そうでない馬場では有利な脚質、血統、得意な馬の特徴が異なります。

 

時計のかかる馬場での特徴を理解し、競馬を深く楽しみましょう。また馬券の購入の際に参考にしてみてください。傾向を理解することで的中率が高まります。  

 

時計のかかる馬場とは何か?

芝コースの時計のかかる馬場とは、開催週の終盤になり馬場が荒れている状態や、雨が芝に水分を含んでいる状態のことをいいます。基本的には、雨が降っていると時計がかかる馬場と覚えておくとよいでしょう。 雨で芝に水分が含むと時計がかかるというのは、走りにくいからです。

 

雨が降ると馬場が緩くなって、馬が脚を取られてしまい、前に進みにくく力を使います。 晴れているときの固い馬場の時のような走りができません。人間で考えるときれいな陸上競技場のトラックを走るのと、田んぼ道を走るような違いがあります。走りやすいのは圧倒的に前者です。 同じ距離を走ったら、タイムも陸上競技場を走るほうが速いです。田んぼ道では陸上競技場を走るようなスピードを出すのは不可能といえます。競馬場の芝も大雨が降ると田んぼ道のようになってしまいます。

 

雨が降って芝に多くの水分が含まれると、時計のかかる馬場になるというのは、このような背景があります。

 

近年では、2017年の菊花賞が時計のかかる馬場の象徴といえるレースでした。 距離が3000mある上に、脚を取られてしまう力の要る馬場でスタミナが大切になるレースでした。勝ち馬は、今年凱旋門賞に挑戦したキセキで、勝ち時計は、3分18秒9です。菊花賞のレコードが3分1秒0であることから、2017年の菊花賞がいかに時計のかかる馬場だったのかがわかります。 時計のかかる馬場とそうでない馬場で、勝ち時計に17秒もの差が出ます。

 

時計のかかる馬場では、普段とは異なる馬が活躍することもあるので、どのような馬場状態のことを指すのかは理解しておくべきです。

 

時計のかかる馬場で有利な脚質や枠

時計のかかる馬場において、有利な脚質について説明します。傾向としては、重馬場、不良馬場は先行馬が有利とされています。

 

時計のかかる馬場は、基本的には、前残りと覚えておくとよいでしょう。 理由としては、差し、追込馬のスパートが決まりにくいことが挙げられます。

 

時計のかかる馬場では、脚を取られるため急激にスピードを上げることが難しいです。また、後方待機していても、時計のかかる馬場では、スタミナを消費してしまいます。 4コーナーを回り最後の直線に向かうところで、良馬場のときのような余力を残すことが難しいです。そのため最後の切れ味が武器の馬が、本来の力を発揮できません。これが先行馬有利で、差し、追込が決まりにくい理由です。

 

枠に関しては、内枠が有利とされています。時計のかかる馬場はとにかくスタミナを消費するため、外を回らされて距離が伸びてしまうことが致命的になります。スタミナ消費を抑えるために、馬場の良いところを選ぶことも大切ですが、最短距離を通ることも重要な点です。

 

このようなことから、時計のかかる馬場では、内枠の馬、脚質は逃げか先行の馬を狙ってみましょう。普段の良馬場では走らない穴馬の激走があるかもしれません。  

 

時計のかかる馬場で有利な血統

時計のかかる馬場が苦手な血統や得意な血統というのがあります。血統ごとに分かれるのは、競馬の面白いところといえます。

 

時計のかかる重馬場、不良馬場で無類の強さをみせるのが、ステイゴールド産駒です。時計のかかる馬場では、ステイゴールド産駒を中心に買ってみましょう。普段はみせない輝きを放ってくれます。 代表産駒のオルフェーヴル、ゴールドシップの時計のかかる馬場での驚異的な走りをみれば、この血統に道悪の適性があることはすぐわかります。

 

時計のかかる馬場での印象的だったレースを挙げていきます。

 

まずは、2011年日本ダービーです。勝ち馬はもちろんオルフェーヴルです。このレースは雨が降り続き不良馬場となっていました。しかし、オルフェーヴルはそんな馬場をものともせず、最後の直線横に広がった集団から突き抜けます。2番手に追いすがるウインバリアシオンを、ものともしない圧勝劇でした。 多くの競馬ファンにオルフェーヴルの非凡な能力、時計のかかる馬場でも関係ないということを見せつけました。  

 

ゴールドシップの皐月賞も、時計のかかる馬場への適性がわかるレースでした。2012年皐月賞の馬場状態は稍重で、オルフェーヴルの日本ダービーほど時計のかかる馬場ではありませんでしたが、ゴールドシップの強さが現れました。 稍重ではありましたが馬場が荒れていて、内側が走りにくい状況になっていました。多くの馬が内側を避ける中、最終コーナーでゴールドシップは、内側を走ります。荒れた馬場をものともせずに、最後の直線で突き抜けました。 これは、ゴールドシップの荒れていて、時計のかかる馬場適性がなせる業です。ほかの馬が苦戦する中勢いよく走る姿は、ステイゴールド産駒を象徴するものでした。

 

芝コースの時計のかかる馬場は、ステイゴールド産駒を、中心にレース展開を分析してみてはいかがですか。

 

時計のかかる馬場で走る馬の特徴

時計のかかる馬場を得意とする馬には、走り方にも傾向があります。ディープインパクト産駒のように飛びがきれいなストライド走法(1歩が大きい走り)をする馬は、時計のかかる馬場は、苦手な傾向があります。 時計のかかる馬場では、脚を取られてしまい前へ飛ぶ力を得ることが難しくなるからです。またストライドがある馬は、地面をける回数が少ないため、前へ進むために多くの力が必要な不良馬場では、推進力を得る能力がほかの馬に劣ってしまいます。

 

対照的にピッチ型走法(脚の回転が速い)をする馬は、地面をける回数が多いので時計のかかる馬場でも、推進力を得ることができます。また飛ぶように走る馬よりも、地面を這うように力強く進む馬の方が、時計のかかる馬場では、有利です。

 

レース映像などで、走りをみて時計のかかる馬場が得意かどうか判断するには、1歩の幅と、地面を這うような力強さがあるかどうかを基準に考えましょう。 血統でも判断できますが、実際に走りをみることで、血統的には適性はないが、その馬自身は走れるというパターンでも見抜くことができます。  

 

時計のかかる馬場へ対応するには

今回は時計のかかる馬場についてまとめました。有利な脚質、枠、血統、適性のある馬の走り方という視点から考えました。

 

多くの項目から分析すると、時計のかかる馬場を攻略できる馬がみえてきたのではと思います。 良馬場のときとは少し視点を変えてみることで気が付ける部分が多いです。

 

基本的には、晴れていることの方が多く時計のかかる馬場での開催はあまりありません。 しかし、レース当日、前日の雨により馬場状態が悪化することはあります。

 

その際今回の記事を、参考にしていただけたら慌てずに対応できます。時計のかかる馬場というイレギュラーな場面でも知識があれば、人気薄の馬にも目をつけることが可能です。 知識を増やしてより深く競馬を楽しみましょう。

 

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