一般的にJRA(日本中央競馬界)で開催される競馬は毎週土・日曜日に開催されます。
レースはよほどのことがない限り1つの競馬場で12レース開催されます。
そして、その12レースの中で必ずメインレースが存在します。
では、メインレースとはどういうものなのでしょうか。
ここではメインレースの概要から開催時間帯、そしてメインレースの特徴とメインレースならではの予想方法をまとめました。
メインレースとは?11レースに設定されるのはなぜ?
メインレースとは一言でいうとその日の一番目玉となるレースのことをいいます。
メインレースは他の条件戦や特別レースと比較しても知名度、賞金が高いことが特徴です。
グレード競走(G3.G2.G1)やリステッド競走(L競走)、オープン競走(OP)の多くはメインレースに設定されます。
中央競馬では基本的に11レースに設定されているケースが多いですね。
メインレースが11レースに設定されている2つの理由
メインレースは一日に開催される12レースの中でも11レースに設定されていることが多いです。
どうして11レースに設定されているのでしょうか。
理由はいくつかありますが、ひとつは混雑の緩和があります。競馬場にアクセスするには車・バス・電車といった交通手段を使います。
では、一日の最終レースである12レースにメインレースを組むとどうなるでしょうか。競馬場に足を運ぶ人の中にはメインレースを観るために競馬場に来る人も非常に多く、メインレースが終了したあとに帰宅する人は多いです。
そのため最終レースに設定してしまうと最後までレースを楽しみたい人とメインレースを観に来た人が一同に帰るため交通機関・道路交通が大混雑してしまいます。
また、最終レースのひとつ前である11レースに設定することで、メインレースで敗れた人がせっかく競馬場に足を運んだから、最終レースでメインレースの負けを取り返そうと考えます。
それにより、12レースの馬券が売れJRAの売上が伸びるわけですね。
メインレースを最終レースに設定していたらこの効果は生まれないのでメインレースを最終レースに設定することは今後もないでしょう。
ダービー=10レース
2019年の日本ダービーこそ11レースに開催されましたが、2018年以前は日本ダービーは10レースに開催されていました。
かつてのダービーはなぜ10レース開催だったのでしょうか。
現在、馬券を買うにはマークシートを記入して自動発売機にお金を投入して購入します。機械化が導入されてスムーズに購入できるようになりました。
ところが機械が導入されていなかった昔は馬券を購入する際、窓口で口頭で伝えないといけませんでした。今の機械化に比べてはるかに効率が悪いです。そしてダービーや有馬記念のように多くの人が馬券を購入するレースでは馬券を購入できる時間をできるだけ長くするしかありません。
そのため、ダービーや有馬記念といった売上が期待できる大きなレースは意図的に発走時刻をずらしていたわけです。
10レースで開催されていたダービーはその名残があったのです。
もちろん、前述したように交通の緩和も含まれています。ダービーの日は最終レースに目黒記念(G2)を設定していることからより混雑の緩和に努めていますね。
メインレースの開催時間帯は?
その時の開催スケジュールによって変わってきますが一般的には15時台、それも15時20分〜15時45分の間で開催されます。特に地上波においては15時からメインレースを取り扱う競馬番組も存在します。
メインレースは一日の中で必ずあります。それは2馬場開催でも3馬場開催でも変わりません。
3馬場開催の場合はそれぞれの競馬場で1回ずつ、1日で見るとメインレースが3回行われるわけです。
そのメインレースが開催される順番は格式、競馬場によって変わってきます。
一般的には
ローカル競馬場の重賞・L(リステッド)・OP・条件
↓
4大競馬場の重賞・L・OP・条件
↓
G1
の順番で施行されます。
(ローカル競馬場は札幌・函館・福島・新潟・中京・小倉競馬場。4大競馬場は東京・中山・京都・阪神競馬場のことを指します。)
G1はメインレースの中でも一番最後に開催されるわけです。
例えば2019年10月20日。京都競馬場で菊花賞が開催されたこの日は京都以外にも東京と新潟でも競馬が行われました。
その日の東京のメインレースはブラジルカップ(L)、新潟のメインレースは北陸ステークス(1600万下)です。
メインレースの順番は
新潟競馬場の北陸ステークス(条件)
↓
東京競馬場のブラジルカップ(L)
↓
京都競馬場の菊花賞(G1)
この順番で開催されました。
また、ローカル競馬場は重賞・オープン・条件戦問わず一番早く開催される傾向があります。
2019年11月10日は東京・京都・福島の三馬場開催でした。
この日の重賞競走は京都競馬場のエリザベス女王杯(G1)と福島競馬場の福島記念(G3)です。
この日の東京のメインレースはオーロカップ(L)なので重賞の福島記念のほうが格式は高いのですが福島記念がローカル開催ということで
福島競馬場で開催された福島記念(G3)
↓
東京競馬場で開催されたオーロカップ(L)
↓
京都競馬場で開催されたエリザベス女王杯(G1)
という順番で開催されました。
ちなみにローカルのみで開催される夏の時期は重賞が開催される競馬場はメインレースの中でもあとのほうに組まれます。
夏競馬の土曜日、前競馬場で重賞が開催されない日は札幌・函館といった北海道で開催される競馬場が一番最初に組まれる傾向が多いです。
メインレースは荒れにくい!その理由と、荒れやすいハンデ戦について
一日でもっとも注目のあるメインレースは多くの競馬ファンが馬券を購入します。売上効果も高いですしメインレースは賞金も高く設定されているため有力馬がそろいやすいですね。
さて、メインレースは他のレースと比較すると荒れやすいのでしょうか。
競馬なのでもちろん荒れるときもありますが、基本的にそこまで大きく荒れることはありません。それはなぜでしょうか?
メインレースは多くの人が馬券を購入します。多くの人が購入するため、競馬新聞やマスコミ、ネット等ではメインレース、特に重賞レベルになると非常に細かく情報が調べられています。
そして多くの人がその情報を見ながら購入します。競馬新聞やマスコミの情報は信ぴょう性の高いものが多く、ほとんどの人がその情報を参考にしながら馬券を購入するため、他のレースに比べて荒れる可能性は低いのです。
ただ、一部の例外があります。それは、ハンデ戦です。
ハンデ戦は夏競馬の重賞や東京競馬場で開催される目黒記念・アルゼンチン共和国杯がハンデ重賞に設定されています。リステッド・オープン競走でもハンデ指定されている競走はありますね。
ハンデ戦は馬の強弱ができるだけ均等に措置されることから難解といわれていますが、競馬新聞や競馬メディアの関係者からしてもハンデ戦で好走する馬・好走しない馬の判断は難しいのです。なぜならハンデ戦を何回も走る馬がそもそもいないからです。
同じ距離・コースを何度も走るように、ハンデ戦指定されたレースがたくさん存在すればある程度の目途はたちますが、そもそもハンデ戦自体が一般のレースに比べて少ないため、初めて軽ハンデ・重ハンデを背負った馬がどのようなパフォーマンスを見せるのか、全く判断がつかないのです。
そのため一般的にハンデ戦は荒れやすいと言われますが、その所以は競馬関係者も頭を抱えたくなるような各馬のハンデ戦のデータの少なさが表れになっているのです。
メインレースの予想方法
自分好みのメディアから情報を仕入れよう!
やはり前述したようにメインレースはどの競馬新聞でも競馬番組でも大々的に情報量を提供しています。そのため予想陣が厚く、情報量はとにかく豊富ですね。
新聞でもネットでもテレビでも競馬に携わるメディアなら必ずと言っていいほどメインレースは扱うので、好みに応じたものから情報を入手するのがよいでしょう。
ただし競馬新聞ひとつとっても各社によって独自の内容掲載されている傾向が強いです。慣れるまでは様々なメディアに触れてみてもいいのですが慣れてきたら一つの情報媒体に特化したほうがいいでしょう。なぜなら同じ情報会社であれば過去の比較ができるからです。
メインレースならではの攻略方法
根本的には未勝利戦や特別競走のように、コース・馬場を見極めた上で出馬している馬の中でどの馬が一番強いかを調べることが大前提となるので、予想方法は未勝利戦や特別競走と変わりません。
ただしメインレースは多くの人が勝つために独自のロジックを組み立てて情報を公開しているためデータの量は未勝利戦や特別競走とは比べ物にならない位の情報があります。
他人の組み立てたロジックを見ながら自分の考えに結び付けるのも一つの手ですしメインレースに関しては多くの人の情報を取捨選択しながら予想を組み立てられるので多くの人の意見を参考にしながら買い目を考えることもできます。
まとめ メインレースは一番盛り上がる
競馬ファンにとっても関係者にとっても、そしてJRAにとっても一番大きな経済効果のあるメインレース。特にG1レースとなると異様な熱気に包まれますね。
オッズや配当妙味は他のレースと変わりませんが勝てば不思議な達成感が味わえるメインレース。
メインレースに興味をお持ちになられたらぜひメインレースを買ってみてください。メインレースを勝った時の不思議な達成感は買った人にしか分からないものなので一度体験してみてください。
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