出典:wikpediaより
クロフネ(父フレンチデピュティ、母ブルーアヴェニュー、母の父クラシックゴーゴー)は日本を代表する種牡馬で、お父さんの面影を残す産駒が非常に多く、現役時代のクロフネのファンにとっては応援せずにはいられない産駒が多い印象があります。
クロフネというと、かなり白い芦毛がそのトレードマークでしたが、競走成績にもかなり目を見張るものがありました。
クロフネ現役時代の主な成績
クロフネは、2001年のNHKマイルCを1分33秒0の(当時としては)好タイムで優勝し、3歳春にGⅠ馬の仲間入りを果たしました。
この世代には、ほかにジャングルポケット(ダービー、JC勝ち馬)や、幻の三冠馬と未だ呼ばれるアグネスタキオン(皐月賞を勝って引退)などがいた時代で、ともすれば生まれた時代が不運だった・・・などといわれてしまいかねない世代にあって、クロフネのパフォーマンスは他を圧倒するだけのものがありました。
クロフネを伝説にした武蔵野ステークス
とはいえ、クロフネが本当の実力を示したのは秋になってからのこと。
しかも芝ではなく、ダートでその驚くべき素質が開花しました。
GⅠ馬ながら天皇賞秋を除外になるという不思議かつ不運なルールによってクロフネが向かったのは、府中ダートのマイル戦・武蔵野S(GⅢ)でした。
そしてこのレースが、クロフネを「伝説」にしました。
初ダートながら、後のJCダート馬にして先輩NHKマイル覇者であったイーグルカフェをなんと9馬身もぶっちぎるというあまりにも破天荒な強さを見せつけたのでした。
続くJCダートでも、今にして思えばかなりレベルの高い面々がアメリカから参戦していましたが、これらもまったく寄せ付けず、早目先頭から7馬身ぶっちぎる圧勝を飾るというものすごさでした。
現在までの産駒成績/代表産駒
クロフネ産駒は、芝の短距離でスピードを生かしたいタイプが多いです。
実際近年ではロードカナロアに次ぐベストスプリンターの呼び声高いカレンチャン(スプリンターズS、高松宮記念優勝)と、クラシックでも活躍したホエールキャプチャ(ヴィクトリアマイル優勝)という、芦毛の牝馬の活躍が思いだされます。
とはいっても、カレンチャンは母の父トニービンであり、イメージ的には芝の中長距離で活躍馬を出している系統ではありますが、トニービン自体がゼダーンを経由してグレイソヴリンにさかのぼる血統背景があるため、潜在的には快速の血筋にはありました。
また、ホエールキャプチャに関しては、日本の名牝系の血(4代母はチヨダマサコでビューチフルドリーマーの一族)を受け継ぐ貴重な牝馬であり、その意味では、カレンチャンのようなスプリント適性ではなく、マイルをベースとした幅広い距離で活躍できたというのもうなずける部分が大きいです。
要するに、牝系の血の特長を十分産駒に伝えるのが、クロフネという種牡馬の最も素晴らしい部分であるといえるのです。
これはサンデーサイレンスやディープインパクトにも見られる特徴で、大種牡馬として欠かすことのできないファクターです。
他にも朝日杯勝ちのフサイチリシャール(現種牡馬)、スリープレスナイト(スプリンターズS)、現役でもクラリティスカイ(NHKマイルC)、中山GJ勝ちの現役アップトゥデイトなど、かなり幅広い活躍馬を輩出するのが、種牡馬クロフネの特徴といえるでしょう。
2016年デビューの注目クロフネ産駒
比較的早い時期から活躍が期待できるのがクロフネ産駒の特徴であり、スピードに勝ったタイプが将来有望と見ることができるでしょう。
そういった意味で注目は、母父サクラバクシンオーで芦毛の牝馬「サンクスノートの2014」を挙げたいと思います。
サンクスノートの2014
出典:http://shimokobe.info/winners2016/horse3.html
お母さんのサンクスノートは、引退レースとなった2010年京王杯SC(GⅡ)を勝っていることからも、非常に期待できる印象です。
また、クロフネというとやはりダートで強い馬を見たい気持ちも強く、ケガに泣いたフラムドパシオン以来、ダートの大器の登場にも積極的に注目してみたいところです。