出走馬紹介

2016年5月1日　天皇賞・春(GⅠ)　4歳以上　京都芝3200ｍ

☆ ゴールドアクター

日経賞(GⅡ)では超スローペースを終始サウンズオブアースを見る位置で進め、直線それほど得意ではない瞬発力勝負でもG前余裕十分に捉えての完勝でした。

スタート良く、道中も掛からず騎手の指示に従順で、安定した先行力からも死角らしい死角が見当たらず、菊花賞で3着の実績からも3200ｍは十分守備範囲内でしょう。

☆ シュヴァルグラン

前々走の日経新春杯(GⅡ)は、直線仕掛けが遅れたことから2着に取りこぼすも、阪神大賞典(GⅡ)では終始後方でリラックスした追走から4コーナーで一気に仕掛けると直線アッサリ突き放しての圧勝でした。

こちらも気性面で全く掛かる心配がなく、力のいる馬場も得意なので、後は高速馬場への適正のみといったところでしょうか。

☆ キタサンブラック

昨年の日本ダービー(GⅠ)以外は全く崩れておらず、前走の大阪杯(GⅡ)も58キロを背負いながら楽に先手を奪い、直線2キロ軽いアンビシャスには交わされたものの33秒台の脚を使った非常に強い内容でした。

好走を続けても人気になりにくく、近年は圧倒的に先行馬が有利な本番で内枠を引ければ、さらに好走確率はアップすると思います。

☆ サウンズオブアース

未だに重賞未勝利ながら、菊花賞、有馬記念で2着と実力はGⅠ級です。前走の日経賞もゴールドアクターには交わされるも他馬は完封で、安定性が出てきました。

とは言え詰めが甘い面があるのは事実で、日経賞でもゴールドアクターより2キロ軽い斤量ながら完敗を喫しており、本番で勝つには何か思い切った乗り方が必要になるかもしれません。

☆ フェイムゲーム

昨年の2着馬で、前走のダイヤモンドS(GⅢ)ではオーストラリア遠征帰りに加えて、馬場の悪化という悪条件が重なる中、直線は最後までしっかり伸びており全く悲観する内容ではありませんでした。

直行ローテーションは昨年と同じで、本番が乱ペースになれば今年も侮れない1頭でしょう。

☆ アルバート

昨年のステイヤーズS(GⅡ)の勝ち馬で、前走の日経賞は超スローで直線切れ負けしての4着でした。

持続的に長くいい脚を使うタイプで、スタミナが問われやすい消耗戦に持ち込めば3600ｍの重賞で圧勝したスタミナを武器に一気に浮上してくるのではないでしょうか。

☆トゥインクル

　ダイヤモンドSでは馬場が悪く、さらに淀みない流れの中を3コーナーから一気に動いて直線入り口では早くも先頭に立ち、そのまま最後まで失速せず4馬身差の圧勝でした。

ステイヤーズSでも2着でとにかくスタミナがあり、馬場も悪ければ悪いほど他馬が気にする分、有利になるでしょう。その分切れ味勝負では若干分が悪そうです。

注目レース紹介

★日経賞（GⅡ）中山芝2500ｍ　

　1ハロン(200ｍ)13秒台が連続する超スローペースの中、終始併走する形だったゴールドアクターとサウンズオブアースが直線もそのまま伸びて、坂を上がったところでアルバートも外からいい脚で伸びてきますが、ゴールドアクターが余裕十分に捉えての完勝でした。

仕掛けられてからの反応の速さはサウンズオブアースの方が上ですが、2キロの斤量差があっての完敗なだけに、ゴールドアクターの強さが際立ったレースでした。

★阪神大賞典（GⅡ）阪神芝3000ｍ　内

　1000ｍから2000ｍの間で一気にペースが落ちる変則的な流れの中、全く惑わされずに後方で脚を溜めていたシュヴァルグランが4コーナーから一気に動いて、直線早め先頭から余裕十分に後続を突き放しての圧勝でした。

ペースに合わせて動ける操縦性の高さと、折り合い面での成長が他馬とは1枚違うレース内容でした。

★大阪杯（GⅡ）阪神芝2000ｍ　内

　好スタートから楽に先手を奪ったキタサンブラックがスローに落とし、直線2番手追走のアンビシャスに交わされたものの、3着以下は完封しての2着でした。

楽に先行できるスピードと、ペースを自在に操作できるセンスの高さは、3200ｍの本番においても他馬にとって脅威になるでしょう。

★ダイヤモンドS（GⅢ）東京芝3400ｍ

　非常に馬場が悪くパワーが問われる馬場の中、4コーナー先頭の強気のレースをしたトゥインクルが、そのまま後続を突き放して圧勝しました。

2着のフェイムゲームも直線しっかり伸びて3着には5馬身差をつけており、１、2着馬の差は馬場適性の差と見ていいでしょう。

画像: By Ogiyoshisan - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=23138301