皐月賞(GⅠ) 3歳 中山芝2000m 内
出走馬紹介
☆ サトノダイヤモンド
デビューから負けなしの3連勝で、前走のきさらぎ賞(GⅢ)も自ら動きほとんど追う所なく、アッサリ突き抜けて完勝しました。
追ってからの反応、掛からない落ち着いた気性、安定した先行力とどれを取っても非常に高いレベルで、能力に関しては今現在は欠点が見当たりません。
敢えて不安点を挙げるとすれば、多頭数と中山競馬場が未経験なところ、そしてきさらぎ賞からのローテーションでしょうか。
☆ マカヒキ
同じく3戦無敗で前走最重要トライアルの弥生賞(GⅡ)を制しました。
最大の武器である一瞬の脚が素晴らしく、また前走では比較的長い脚も使っていたように、道中ある程度流れても末脚は鈍らないでしょう。
本番と同コースで勝ちがあるのは大きな強みですが、この馬も多頭数が未経験であるのと、道中揉まれた経験がないので、枠順が大きなカギとなりそうです。
☆ リオンディーズ
昨年の2歳チャンピオンで、前走の弥生賞でも掛かり気味に先行しながらも、G前まで失速せず2着を確保したあたり、能力はやはりトップクラスだと思います。
溜めても切れる脚が使えますが、この一族の気性の激しさを当日どこまで落ち着きに変えられるかが好走の条件となりそうです。また今までの3戦が全て外枠なので、極端な内枠を引いたときにどうなるでしょうか。
☆ エアスピネル
前走の弥生賞では休み明けの影響か、やや掛かり気味にリオンディーズをマークしてほぼ同時に仕掛けるも、前を捉えきれず後ろからマカヒキにも差されてしまいました。
ただ後続は5馬身離れており、この馬自身も能力は高いレベルで安定しています。1600mでも楽に前に行ける先行力もあり、上位2頭との勝負付けは済んだとの見方も多いですが、道中好位から早めに抜け出す競馬ができればまだまだ見限れないと思います。
☆ マウントロブソン
スプリングS(GⅡ)では終始前を見る位置から4コーナーで早めに手が動くも、直線ジワジワ伸びてG前マイネルハニーを捉えきりました。
ディープ産駒にしては追って長い脚を使うタイプで、上がりが極端に早くならない皐月賞には向きそうです。上位人気候補とは初対戦で、後は能力的に足りるかどうか、だと思います。
☆ ディーマジェスティ
共同通信杯(GⅢ)では4コーナー前から手が動き始めるも、直線内から非常に長い脚を使って勝利しました。
追って良さそうなタイプで、消耗戦になりやすい本番の流れは向きそうです。共同通信杯からのローテーションも、近年ドゥラメンテやゴールドシップが勝っていることからも好材料と言えそうです。
☆ ロードクエスト
スプリングSでは後方2番手からマクり気味に進出し、直線鋭い脚を使うも前を捉えきれず3着に敗れました。
新潟2歳S(GⅢ)で見せたような、一瞬の脚は上位人気候補と引けは取らないと思いますが、前走G前勝ち馬と同じ脚色になったところを見ても、2000mは距離が長いのではないでしょうか。好走には内枠が絶対条件となりそうです。
☆アドマイヤダイオウ
前々走の梅花賞、前走の若葉Sともに道中一気にマクって先頭に並びかけ、直線もしぶとく伸びるレースで3連勝中です。
特に若葉Sでは一旦交わされながら差し返す根性を見せており、本番がスローな展開になった場合、この馬のマクり脚は大きな武器になりそうです。
☆ナムラシングン
3走前の京成杯(GⅢ)以外は大崩れなく走っており、前走の若葉Sではアドマイヤダイオウとマッチレースを見せ、能力が互角以上であることを証明しました。
アドマイヤダイオウと違ってこちらは人気薄の可能性が高いですが、安定した末脚に加えて、桜花賞を制したヴィクトワールピサの血にも期待したいところです。
注目レース紹介
★弥生賞(GⅡ)中山芝2000m 内
リオンディーズとエアスピネルが掛かり気味に先行する中、マカヒキは最後方で折り合いをつけ、4コーナーで動き始めた2頭を見ながら外からマクり気味に進出し、直線坂上でリオンディーズがエアスピネルを振り切ったところにマカヒキが一気に襲い掛かって、G前交わしました。
スムーズなマカヒキに対して、掛かりながらも最後まで抵抗したリオンディーズの強さが印象に残ったと同時に、エアスピネルは末脚勝負だと分が悪いイメージが残りました。
★スプリングS(GⅡ)京都芝1800m 外
マイネルハニーが平均ペースで淡々と逃げる中、終始4番手から4コーナー手前から早めに動き始めたマウントロブソンが一完歩ずつ差を詰め、坂を上ったところで交わしました。
ロードクエストは一瞬鋭い脚を見せたものの、G前同じ脚色になったところを見ると、2000mを走るのであればスローペースで一瞬の脚を活かす形でないと厳しいと思います。
★共同通信杯(GⅢ)東京芝1800m
リスペクトアースが馬場を考えたら淀みない流れで逃げ、先行したスマートオーディンと終始外を回ったハートレーが伸びを欠く中、一番最初に仕掛けたディーマジェスティがポッカリ空いた内をしっかり伸びて完勝しました。
一瞬のキレより長くいい脚を使うタイプで、本番の馬場が重くなったり、ペースが速くなった場合十分台頭の余地が考えられる好内容のレースでした。
★きさらぎ賞(GⅢ)京都1800m 外
マズマズのペースで道中が流れる中、4コーナーを回っても騎手の手が微動だにせず、直線軽く仕掛けられたと同時にアッサリ抜け出して突き放す圧勝でした。
正直メンバーレベルは低いですが、サトノダイヤモンド自体の能力は疑いようのない内容でした。
★若葉S(OP)阪神2000m 内
道中ペースが落ちたところでアドマイヤダイオウが一気に2番手まで上がり、4コーナーを回って先頭に立ったところからマクってきたナムラシングンとの一騎打ちになり、残り150mの所でナムラシングンが前に出ますが、G前驚異的な勝負根性でアドマイヤダイオウが差し返しました。
後続は8馬身離れており、本番が乱ペースになれば上位に食い込む力はあると思われます。