日本ダービー(GⅠ) 3歳 東京芝2400m
出走馬紹介
☆ ディーマジェスティ
皐月賞(GⅠ)では共同通信杯以来の休み明けに加え、大外枠からの出走で条件としては決して楽ではありませんでしたが、3コーナー過ぎから徐々に進出し、直線大外から長くいい脚を使って坂上で前を捉えると、そのまま突き抜けて完勝しました。
持続的な脚に加えて東京コースは2戦2勝、さらに年明け3戦目と余力も十分で、蛯名騎手の悲願のダービー制覇の可能性はかなり高そうです。
☆ マカヒキ
皐月賞ではやや遅めのスタートからほぼ最後方で脚を溜め、3コーナー過ぎから徐々に大外をマクるように動き、直線大外から出走馬唯一の上がり33秒台(33.9)でG前2着に上がりました。
ハイペースでやや追走に苦労していた分脚を使わされたイメージもあり、極端にハイペースにはなりにくいダービーでは、さらに切れる末脚が期待できそうです。
後は血統的に2400mの距離がどう出るかでしょう。
☆ サトノダイヤモンド
皐月賞では道中中団の追走から4コーナー手前から早めに動いたものの、直線坂を上がったところで脚色が他馬と一緒になり、最後はG前の3着争いを辛くも制しました。
きさらぎ賞からの休み明けに加えて、直線若干の不利を受けており、ダービー本番では究極の仕上げで出走してくるでしょう。
また、本番では枠順が大きく着順に左右するでしょう。
☆ エアスピネル
皐月賞では常にリオンディーズを見る位置で進め、3コーナーから早めに動いて直線手応えよく抜け出しかかるも、リオンディーズの斜行によって立て直す不利を受け、G前は3着争いに加わっての繰り上がりの4着でした。
ハイペースを前々で粘った内容は非常に強く、不安視されている2400mの距離も皐月賞の内容なら十分克服可能でしょう。
この馬もサトノダイヤモンド以上に枠順が好走の大きなカギを握りそうです。
☆ リオンディーズ
好スタートから掛かり気味に2番手につけ、ハイペースの中を3コーナー先頭から直線粘り込みを狙いますが、直線左に斜行しエアスピネル以下の進路を妨害して5着降着となりました。
しかし、ハイペースを自ら動き、1.58.4で走り切った内容は非常に濃く、一番強いレースをしたのはこの馬でしょう。
皐月賞以上に折り合いが大事になるダービーでは、どれだけ平常心でレースに臨めるかがこの馬にとって最大の課題と言えそうです。
☆ ヴァンキッシュラン
青葉賞(GⅡ)では、マイネルハニーが作る淀みない流れを終始好位のインで追走し、直線馬場の中央に出して仕掛けると、内にササりながらも一気に抜け出し、好タイムでの圧勝でした。
まだ直線追われてからフラつく面を見せるなど未完成な部分も多いですが、その分ダービーまでの伸びシロも多くありそうで、東京2400mで実質2戦2勝の経験を活かせれば、皐月賞上位組とも好勝負は可能でしょう。
☆ スマートオーディン
京都新聞杯(GⅡ)ではn淀みない流れを後方3番手で脚を溜め、残り600mからマクるように動いてポジションを上げ、直線大外から一完歩ずつ伸びてG前2着馬をキッチリと捉えました。
直線の末脚は確実で世代トップレベルのものがあり、ダービー本番も道中がスローで流れれば好走の確率はグンと上がるでしょう。
敢えて皐月賞を回避し、ダービー1本に絞ったローテーションも好印象です。
注目レース紹介
★皐月賞(GⅠ)中山芝2000m
ハイペースで流れる中先行するリオンディーズとそれをマークするエアスピネル、中団にサトノダイヤモンドが控え、3コーナーから仕掛け始めた後方待機のディーマジェスティとマカヒキが先行集団に並びかけて馬群が一団となるも、坂上でディーマジェスティが抜け出しての完勝でした。
後方待機組には展開が向きましたが、速い流れを先行して最後まで残した5着リオンディーズと、不利を受けながら上位争いに持ち込んだ4着エアスピネルと6着マウントロブソンの巻き返しは要注意だと思います。
★青葉賞(GⅡ)東京芝2400m
マイネルハニーが平均ペースで引っ張る中、直線内にササりながらも、一気に3馬身近く抜け出したヴァンキッシュランがそのまま押し切り、後方から上がり最速で追い詰めたレッドエルディストが2着に上がりました。
自ら動いて最後まで押し切ったヴァンキッシュランと2着以下は、正直能力差が大きそうで、勝ちタイムも本番での勝ち負けを期待できる好内容でした。
★京都新聞杯(GⅡ)京都芝2200m
先行有利の馬場で、2着以下も先行馬と内枠の馬が残る中、ただ1頭後方から大外を回して、楽に前を捉えたスマートオーディンの強さだけが際立ったレースでした。
良馬場なら確実に33秒台の脚を使えるため、ダービーの好走には何よりも道中のペースが大きいと言えそうです。
★プリンシパルS(OP)東京芝2000m
ピースマインドが平均ペースで逃げる中、終始3番手で脚を溜めていたアジュールローズが直線手応え十分に抜け出し、早め先頭から完勝しました。
2着のマイネルラフレシアもインコースで先行して粘ったもので、正直皐月賞上位組を上回る程のインパクトは感じられないレース内容でした。