競馬をする上で、血統は無視することができない知識です。
競馬ファンの中には血統だけを考慮して馬券を買う人もいるくらいです。
ここでは、そんな「血統」について、競馬初心者の方向けに書いてみたいと思います。
競馬の血統とはなにか
”競馬はブラッドスポーツである”
そう言われる通り、競馬を深く理解するためには”血統”の知識は欠かせません。
血統とは掛け合わせです。
猫で例えると、優しい性格のお父さんと温厚なお母さんから生まれる子供は、優しく温厚な性格な猫が生まれる可能性が高くなります。
馬の場合もこれと同じで、”競馬が速い父馬”と”競馬が速い母馬”の掛け合わせ、”芝を走ることが得意な馬”同士や、”1200m等の短距離走が得意な馬”同士の掛け合わせなど、父母の相性を考えながら速く強い仔馬(こうま)を生産していきます。
競馬の生産者たちは日々より強い馬を生産するため、優秀なお父さん馬(牡馬:ぼば)と優秀なお母さん馬(牝馬:ひんば)の配合を繰り返し、最強の遺伝子を追求し続けています。
血統の重要性
なぜ、血統を見ることが重要か。
それは前述したその脈々と受け継がれる血の流れを理解することで、競馬のドラマチック性を何十倍も肌で感じることができるからです。
そして馬券購入時の的中率にも繋がります。
血統のドラマ性
血統のドラマチック性を語るために、キズナという馬を例にあげて説明します。
キズナ(牡馬)という馬は、通算成績14戦7勝(7-1-2-4)、主戦騎手は武豊騎手、主な勝鞍に13年の日本ダービー制覇という輝かしい実績をあげています。
キズナが制した日本ダービーの走りは競馬ファンにはたまらないものでした。
第4コーナーを回って後方14番手の位置、ゴールまであと500m。
ここからキズナは”父譲りの脅威の末脚”を発揮、前頭の13頭の見事差切り勝利しました。
この”父譲りの脅威の末脚”の父の存在が血統そのものです。
キズナのお父さんは、平成の日本競馬史上最強馬と称されるディープインパクトです。
競馬初心者の方でも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ディープインパクトは、通算成績14戦12勝(12-1-0-1)、主な勝鞍に日本ダービー、JC、有馬記念等。
ディープインパクトは類い稀な”脅威の末脚”を持ち、国内最強馬の名を欲しいままにした名馬中の名馬です。
キズナの制したダービー戦は、一位を獲ったという成績だけではなく、父がディープインパクトという点と、父から継承した”脅威の末脚”を発揮して差切り勝利を収めたという血統事情を知って観戦できるようになると、競馬がよりドラマチックに、より味わい深いものになるでしょう。
ちなみに、ディープインパクトの主戦騎手も武豊騎手。
武豊騎手はあらゆるメディアで「キズナの走るフォームや背中の感触はやはりディープインパクトそっくり。父の遺伝子を受け継いでいるのを感じる。」と話しています。
まとめ
ここまで読んでいただいた方には、競馬に血統というものがいかに密接につながっているか理解して頂けたと思います。
これから競馬を見るときには、競馬新聞などに書かれているそれぞれの出走馬の血統にも注意してみてください。
ウェブサイトなどでよく用いられる血統表の見方についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。