キンシャサノキセキ
出典:wikipedia
今回はキンシャサノキセキ産駒の特徴や成績、最も得意としている条件などについてまとめました。
キンシャサノキセキは2005~2011年に活躍した競走馬で、短距離レースの最高峰、高松宮記念(G1)を連覇する偉業を成し遂げた馬です。
また、高松宮記念は2着も1回あり、秋のスプリンターズステークス(G1)では2着が2回と、短距離路線で活躍をした馬で知られています。
現役時代は全12勝を挙げ、2011年の高松宮記念では8歳という競走馬としては高齢にも関わらずG1勝利を収めたほど長きにわたって現役時代を過ごした競走馬でした。
その2011年の高松宮記念を最後に引退、見事に有終の美を飾る結果となりました。
その後は短距離路線での大活躍が見込まれて種牡馬となり、2014年に初年度産駒がデビューしています。
キンシャサノキセキの代表産駒一覧
キンシャサノキセキは2011年に引退し、その後すぐに種牡馬となりました。
初年度産駒は2014年にデビューをしており、現4歳世代が最初ということで、種牡馬としては若い部類に入ります。
まだG1馬の輩出こそありませんが、既に重賞ウイナーは送り出しており、今後も期待ができる注目の種牡馬と言えるでしょう。
以下はキンシャサノキセキの代表産駒です。
※カッコ内は主な重賞勝ち鞍
シュウジ(小倉2歳ステークスG3)
モンドキャンノ(京王杯2歳ステークスG2)
産駒の特徴
代表産駒を見ると分かるように、現時点ではキンシャサノキセキ自身の能力がしっかりと受け継いでおり、短距離を中心に活躍をしている産駒が多い傾向にあります。
キンシャサノキセキ自身は8歳まで現役を続けていましたが、デビューした2歳から3歳の時点ですでにオープンクラスに上がるほど成長は早く、2~8歳まで長きにわたって活躍した珍しいタイプの競走馬でした。
そのため、デビュー間もない2歳時から重賞勝てるくらいの実力を持った成長の早い産駒が特徴的ですが、自身の成績から見ても決して早熟一辺倒ではなく、息の長い活躍をしてくれそうな産駒が出てきそうな期待が持てます。
また、後ほど詳しい数字も出しますが、意外にもダートで活躍する産駒も多い傾向にあるのが特徴的です。
キンシャサノキセキ自身はダートレースに出走したことはありませんが、そういった傾向があることもおさえておきたいところですね。
産駒の成績
キンシャサノキセキ産駒はすでに芝ダート合わせて100勝以上をあげています。
代表産駒の一頭であるシュウジはデビューから3連勝で2歳重賞を制覇しています。
その後も芝1200~1600mを中心に活躍し、芝1200mの重賞、函館スプリントステークスとキーンランドカップ(いずれもG3)では2着と好走しています。
また、今年(2016年)のスプリンターズステークス(G1)では勝ち馬とわずか0.1秒差の4着と好走し、今後も短距離~マイル路線を賑わせる一頭になりそうです。
もう一頭の代表産駒としてピックアップしたモンドキャンノは今年デビューしたばかりの2歳馬です。
新馬戦で勝利を収めると、続く函館2歳ステークス(G3)では2着。
そしてこの秋行われた京王杯2歳ステークス(G2)で見事に勝利を収め、早くも世代の中心的な存在になるような活躍を見せています。
ここまでは父の長所を受け継ぐかのように短距離路線での活躍を見せており、年末の朝日杯フューチュリティステークスや来年のNHKマイルカップでの活躍も期待されます。
産駒のベスト条件
出典:http://blog-imgs-43.fc2.com
それでは、キンシャサノキセキ産駒はどのような条件が合っているのか(あるいは苦手なのか)を見ていきましょう。
得意な距離:芝・ダートの短距離
ここまで書いた内容で既にお察しの方もいらっしゃるかもしれませんが、やはりキンシャサノキセキ産駒は芝の短距離を得意としている傾向にあることは数字からも裏付けられています。
芝1200mは28勝を挙げており、勝率が8.8%、連対率18.5%、複勝率は25.1%となっています。
率だけみればもちろん他に良い数字の距離はありますが、全体の出走するバランスを考えると芝1200mは得意距離と言えるでしょう。
また、意外なことにダートの1200mも得意としており、芝より多い33勝を挙げています。
勝率が10.5%、連対率が19.5%、複勝率が29.4%となっており、芝よりも良い傾向にあります。
また、芝1400mは勝率が6.3%、連対率2.1%、複勝率が20.3%となっており、ダート1400mはそれを上回る勝率9.7%、連対率22.3%、複勝率30.1%を挙げています。
キンシャサノキセキ自身はダートの出走はありませんが、産駒は芝ダート問わず短い距離を得意としているようです。
苦手な距離:芝の長距離
まだ出走数自体が多くはありませんが、芝2400mで1勝しているのみで、それ以上の距離で実績がありません。
とはいえ、キンシャサノキセキ自身も産駒の傾向的にも短距離で活躍していることが多いことから、やはり狙いとしては短距離が無難なところで、長距離はやや苦戦する傾向が出る可能性がありそうです。
得意なコース:芝はバランス良く、ダートは東京・中山・京都
芝コースはバランスが良い傾向にあります。
最も勝率が高いのは函館の芝コースで10.8%となっています。
一方、ダートでは東京、中山、京都での好走が目立ちます。
東京競馬場のダートは勝率10.2%、連対率24.2%、複勝率31.3%と高い数字を残しています。
中山は勝率13.2%、連対率24%、複勝率32.6%とこちらも高い傾向にあり、京都は勝率13.3%、連対率22.4%、複勝率30.8%となっています。
苦手なコース:中京の芝がやや苦戦気味
はっきりとした傾向は出ていないものの、意外と言う意味では中京競馬場の芝コースが勝率4.4%、連対率11.8%、複勝率16.2%とやや苦戦していると感じます。
というのも、キンシャサノキセキ自身が中京競馬場のG1高松宮記念を勝っているため、その成績を考慮すれば中京は得意と考えられそうですが、産駒はそこまで得意にしているという傾向ではないようです。
相性の良い血統
キンシャサノキセキは海外で生まれたフジキセキ産駒という少し変わった生い立ちをしています。
生まれが外国なので外国産馬になるのですが、父は日本で活躍したフジキセキ。
そのため、サンデーサイレンスの血統が入っている血筋になります。
自身が短距離からマイルくらいの路線で活躍したこともあり、母系も短距離傾向が強い繁殖牝馬であれば、産駒はその持ち味をいかんなく発揮できそうな期待が持てます。
また、逆に長距離系の血統が入ることによって距離延長も期待でき、今後まだまだ幅が広がりそうな種牡馬と言えそうです。
近年の成績
初年度産駒がデビューした2014年は13勝にとどまったものの、2015年はダートでの活躍もあって50勝以上を挙げます。
2016年も前年の50勝以上はクリアしており、今後ますます活躍が期待される種牡馬です。
着実に勝利数を増やしていますので、今後はより成績や血統が良い繁殖牝馬と配合される可能性も上がっていきます。
来年の2017年はさらにこの成績を上回り、短距離界を盛り上げる活躍を見せる産駒をどんどん輩出してほしいところですね。
まとめ
キンシャサノキセキ産駒についての傾向をまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
すでに短距離での重賞ウイナーを輩出していますが、自身が栄冠をつかんだスプリントG1制覇を産駒が成し遂げてくれる日もそう遠くはないかもしれませんね。
また、ダートで活躍を見せる産駒も多い傾向にあり、フェブラリーステークスや地方でのダート重賞で活躍する産駒も出てきそうな予感がします。
※本記事に掲載している成績は2016年11月時点のものです。