「完全無欠の皇帝」といえばシンボリルドルフ、「日本の至宝」といえばディープインパクト、個性あふれる「最強(狂?)の暴君」といえばオルフェーヴルですが、純粋な強さではこの馬がNo1だったとの声も大きいのが、「シャドウロールの怪物」こと、史上5頭目の三冠馬・ナリタブライアン(父ブライアンズタイム)です。
兄ビワハヤヒデとともに一時代を築いた最強馬ナリタブライアンは、残念ながら早世してしまい、多くの産駒をターフに送ることができませんでしたが、そのナリタブライアン産駒についてご紹介したいと思います。
ナリタブライアン代表産駒の一覧を紹介
ナリタブライアンはわずか8歳の若さでこの世を去りました。
その関係で、ほんとうに残念なことですが、わずか2世代の産駒をターフに送ったのみにとどまり、残念ながら重賞勝ち馬を輩出することはかないませんでした。
しかしわずか2世代の中から、皐月賞に駒を進めて4着とがんばったダイタクフラッグ(母の父ミルジョージ、他に毎日杯2着)と重賞で2着2回(札幌3歳S、フラワーC)の成績を残した牝馬のマイネヴィータは、少し古いファンならもしかしたら記憶に残っているかもしれません。
確かにナリタブライアンの父系の血は完全に途絶えていますが、父ブライアンズタイム、さらにはロベルトの血という意味では、すでに大きな広まりを見せているため、いずれ「第二のナリタブライアン」に出会うことができるのかもしれません。
特に、ナリタブライアン産駒は牝馬が多かったこともあって、牝系を通してまだナリタブライアンの血が今後残される可能性は残っています。
ナリタブライアン産駒の特徴
お父さんはとにかく、ある程度距離があればどんな競馬でもできるスーパースターでした。
しかしどちらかといえば産駒は、距離云々ではなく、時計がかかって上がりがかかるタフな競馬でこそ持ち味が活きたといった、そんな印象の産駒が多かったです。
ナリタブライアン産駒の成績
ナリタブライアン産駒は、2000年から2007年までの8年間にわたって日本のターフを走りました。
わずか2世代でしたが、44頭の勝ち馬を出し、勝ち鞍はトータルで79にのぼりました。
まとめ
あまりにも華々しかった競走成績とは対照的に、種牡馬としては輝くことができなかったナリタブライアン、過去の三冠馬の中でもその死はたいへん悲劇的なものでした。
しかし、ナリタブライアンの血が残っている以上、ファンは「第二のナリタブライアン」の登場を信じて疑わないでしょう。
存在自体が奇跡のようだったナリタブライアンが、ファンに残した最大のサプライズは、まだまだこれから起こるのかもしれません。