出典:http://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=27423
和田竜二騎手(栗東・フリー)は、滋賀県出身で現在39歳のジョッキーです。
中央競馬のトップジョッキーのひとりである福永騎手と同期ということになります。
福永騎手は今や中央競馬を牽引する存在ですが、実績という面でいうと、和田騎手は福永騎手に勝るとも劣らないものがあります。
和田騎手の得意な条件、コース、展開、騎乗スタイルなど
和田騎手は、若いころから非常に玄人受けする騎乗が持ち味でした。
おそらくその手腕を評価されて、若くしてあのテイエムオペラオー(詳細は後述)の主戦を任されたという部分もあるでしょう。
近年ベテランの域に達した和田騎手は、ますますいぶし銀の騎乗に磨きがかかり、特にダートのレースでは、かなり穴っぽい馬も持ってくることが目立つようになりました。
それというのも、やはりダートではある程度馬の機動力を有効に発揮させることができるというジョッキーとしての技術に長けたものがあるからでしょう。
和田騎手の騎乗馬は、スタートさえまともなら、不用意に位置取りを悪くするようなケースが非常に少なく、道中で馬の集中力を切らせないレーススタイルは高く評価できるといえるでしょう。
もちろんそうした技術は芝でも生かされ、全体的に穴を開けるジョッキーというイメージが、近年ではだいぶ板についてきているのではないかという印象があります。
現在までのレース成績
和田騎手といえば、もちろんキャリアもそれなりに重ねていますから、いろいろな馬に乗ってきましたが、やはりなんといっても、あのテイエムオペラオーとのコンビをスルーするわけにはいきません。
オペラオーとのコンビでは、GⅠで7勝(皐月賞、天皇賞春2回、宝塚記念、天皇賞秋、ジャパンC、有馬記念)を挙げる大活躍を見せました。
しかし当時まだ21~23歳だった和田騎手にとって、やはり周囲の目は非常に厳しいものがあり、それがその後の和田騎手の騎手人生にも多少の影響を与えているとも言われます。
どんなレースでもほんのわずかの差できっちり勝利をおさめる姿は、テイエムオペラオーが強かったのはもちろんですが、和田騎手も素晴らしい騎乗だったといえるはずです。
テイエムオペラオー以降は、中央でのGⅠ勝利からは完全に見放されてしまっていますが、交流G1では、南関東・大井の帝王賞で、あのワンダーアキュートの手綱を執り、見事に優勝を飾っています。
近年ではすっかりいぶし銀ジョッキーというイメージが定着していますが、「真のチャンピオン」の背中を知るジョッキーだけに、今後めぐりあわせ次第では、再び和田騎手にとって大きな追い風が吹くことも考えられるはずです。
次走予定
近年GⅠでこそ目立った活躍がない和田騎手ですが、JRAリーディングでは現在50勝を挙げて第9位に位置していますから、やはりさすがという印象があります。
6月には1000勝を達成したばかりで、いよいよ脂が乗ってきた印象があります。
さてその和田騎手ですが、小倉記念で初重賞勝利を挙げたクランモンタナとのコンビで、今度はGⅢ新潟記念に向かうのではないでしょうか。
小倉記念は和田騎手らしくかなりの波乱の立役者になりましたが、新潟記念でもクランモンタナとのコンビに注目が集まることになりそうです。