松若風馬騎手(栗東・音無秀孝厩舎所属)は、滋賀県出身の現在20歳のジョッキーです。
期待の若手ジョッキーとして、名実ともにだんだんと評価が高まってきている印象があります。
2014年にデビューを果たしたばかりですから、今年が3年目ということで、今まさに競馬のおもしろさ、奥深さ、そして難しさを、身をもって感じていることと思います。
松若騎手の得意な条件、コース、展開、騎乗スタイルなど
若いだけに、まだ強烈な武器を身につけた騎乗というところまではいっていませんが、若手にしては割とソツなく乗れるタイプで、なかなか素質があるジョッキーという気がします。
ソツなく乗れることは彼のメリットでもある反面、もう少し若者らしい積極的なレース運びができるようになってくると、これから引き出しがもっと増えていくのかな、という気がします。
若手だけに、中央場所よりはローカル開催での活躍が目立つ印象があります。
しかし、小回りコースでそれなりの結果が出せているというのは、ジョッキーとしてある程度の技術があることの裏付けでもありますので、本人も自信を深め、ある程度手応えを感じているのではないでしょうか。
現在までのレース成績
ちょっと驚いたのは、2年目の昨年、早くも重賞で勝ち鞍を挙げたことです。
近年では、2年目にして重賞勝ちを挙げる若手ジョッキーは久しぶりだったのではないかという印象です。
松若騎手が初重賞勝利を挙げたのは、2015年の小倉記念でした。
当時6番人気のアズマシャトルに騎乗し、後方から差しきる競馬で重賞初勝利を挙げました。
その後の活躍も素晴らしく、今年もマーメイドSでまたもや6番人気のリラヴァティの手綱をとり、今度は先行して抜け出し、重賞2勝目をマークしています。
2016年は現在のところリーディングジョッキー争いでは14位(41勝)に位置しており、さらに上を目指しています。
ちなみにリーディングの12位には三冠ジョッキーの池添騎手(42勝)がいて、その1つ上の13位にはあの武豊騎手(47勝)がいるということですから、松若騎手がどれだけ躍進しているかがわかります。
次走予定
まだまだ若いジョッキーなので、いわゆる「お手馬」と呼べるような馬はいませんし、重賞でこそちらほら活躍を見せるようになってきているジョッキーではありますが、GⅠではまだその存在感を発揮することができていません。
ただ、リラヴァティに関しては、松若騎手で重賞制覇を成し遂げ、先日の札幌・クイーンSでも引き続きリラヴァティの手綱を執っていた(結果は9着)ので、もしかしたらこの秋、エリザベス女王杯ではリラヴァティとのコンビでGⅠにチャレンジということになるのかもしれません。
若手の松若騎手には、今後はビッグレースでも期待して見てみたいところです。