競馬場でレースに出走する競走馬の毛色は、計8種類(鹿毛、青鹿毛、黒鹿毛、栗毛、栃栗毛、白毛、芦毛、青毛)あるのですが、最も見栄えするのは白い毛を持つ競走馬たちではないでしょうか。
白い毛を持つ競走馬というと、ゴールドシップやオグリキャップなどの芦毛馬を思い浮かべる方も多いかと思います。
芦毛馬は年齢を重ねるにつれて毛色が白くなっていくのに対し、白毛馬は生まれながらにして毛色が白いという特徴がありますので、厳密に言うと芦毛馬と白毛馬は違う毛色の馬という事になります。
白毛馬は8種類の毛色の中でも誕生する頭数が極端に少なく、競走馬としてデビューしている白毛馬も多くはありません。
ここでは、貴重な存在でありながらもデビューを果たした数少ない白毛馬の競走馬一覧とこれまでの成績をご紹介します。
白毛の競走馬たち
ホワイトベッセル(牡)
出典:wikipedia
父・クロフネ、母・シラユキヒメという血統です。
白毛馬・シラユキヒメの2番目の産駒になります。
京都競馬場の新馬戦(芝1800m)でデビューを果たし、初戦から3着を確保したホワイトベッセル。
2戦目の阪神競馬場・未勝利戦(ダート1800m)で初勝利を挙げます。
これまでJRAで白毛馬が勝利を挙げた事はなかったのですが、ホワイトベッセルがJRA白毛馬勝利の第1号となりました。
ユキチャン(牝)
出典:wikipedia
父・クロフネ、母・シラユキヒメという血統です。
ホワイトベッセルの全妹であり、シラユキヒメの3番目の産駒になります。
兄・ホワイトベッセルと同様に2戦目(中山競馬場・ダート1200m)で初勝利を挙げたユキチャン。
地方交流重賞初出走となった関東オークスで重賞初勝利を挙げます。
白毛馬による重賞勝利はJRA・地方競馬を通じて史上初の快挙となりました。
2010年12月に現役を引退するまで重賞を3勝したユキチャンは、2010年度のNARグランプリ最優秀牝馬のタイトルを獲得しています。
ブチコ(牝)
出典:wikipedia
父・キングカメハメハ、母・シラユキヒメという血統です。
シラユキヒメの9番目の産駒になります。
映画『101匹わんちゃん』に登場する犬種でおなじみのダルメシアンのようなブチ柄の毛色だった事から「ブチコ」と命名されました。
デビュー4戦目(京都競馬場・ダート1800m)で初勝利を挙げたブチコは、ノンコノユメやノボバカラといったダート重賞の常連が参戦したJRAの重賞・ユニコーンステークスで5着に入るなど、デビュー当初から素質の高さを見せていました。
2016年7月現在も現役を続行していて、これまでにダートで4勝を挙げています。
シロインジャー(牝)
父・ハービンジャー、母・ユキチャンという血統です。
白毛馬に重賞初勝利をもたらしたユキチャン2番目の産駒であり、大手の一口クラブ法人・シルクホースクラブにて総額2,000万円、一口出資額4万円で募集されていた事でも話題になったシロインジャー。
これまで、ダートで2戦していますが、いずれも二桁着順に終わっています。
ホワイトペガサス(牡)
父・アスワン、母・マッグマドンナという血統です。
シラユキヒメ一族以外の白毛馬で最も有名な馬がホワイトペガサスになります。
浦和競馬場や大井競馬場で活躍したホワイトペガサスは、2005年7月のラストランまでに8勝を挙げています。
ブチコの全弟・シロニイがまもなくデビュー
出典:wikipedia
シラユキヒメの10番目の産駒であり、ブチコの全弟にあたるシロニイ(牡・2歳)が小倉競馬場の新馬戦でデビューする事になりました。
シロニイは毛色が白い事だけではなく、右目の黒目が青色っぽいという他の競走馬には見られないトレードマークを持っている事でも知られていて、デビュー前から注目を集めています。
白毛馬はレースに出走するだけで注目される存在ですが、まもなくデビュー戦を迎えるシロニイにはファンからの期待を更に上回るような成績を残してもらいたいですね。
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