宝塚記念(GⅠ) 3歳以上 阪神芝2200m
出走馬紹介
ドゥラメンテ
前走のドバイシーマクラシックではレース前に右前脚の蹄鉄を落鉄した影響か、直線内にササり気味で伸びきれず、勝ったポストポンドから2馬身差の2着に終わりました。
勝ち馬はその後GⅠを連勝中で、ドゥラメンテ自身も3着は離しているので、内容的には十分強いレースだったと言えそうです。
後はドバイ帰りのダメージと仕上がり具合がどれだけ影響するか、だと思います。
ラブリーデイ
前走は稍重の発表以上に重い馬場の影響か、直線一旦は先頭に立ったものの、最後は一杯になっての4着でした。
連勝中の勢いがあった昨年と比べると年齢的な衰えは否めず、また昨年と比べて大幅にメンバーが強化されているのがどう影響してくるでしょうか。
また、例年馬場が悪くなりそうなこの時期の阪神コースも不安材料です。
キタサンブラック
天皇賞・春ではハナを奪って道中マイペースで淡々と逃げ、直線に入って一旦はカレンミロティックに完全に交わされるも、残り50mで驚異的な差し返しを見せての勝利でした。
ハイペースを2番手で追走したダービー以外は全く崩れておらず、先行力もあるので今回のメンバー相手でも大崩れは考え辛いでしょう。
距離的にも天皇賞より適性が高そうです。
シュヴァルグラン
天皇賞・春では馬群の中団をインを折り合って追走し、直線入り口で前が壁になり追い出しを待たされる不利がありながらも、馬群を縫ってG前急追しての3着でした。
長距離適性の高さもあるでしょうが、充実度でいえば今回のメンバーの中でも一番で、本格化したハーツクライ産駒としても要注目の存在と言えそうです。
馬場が渋っても全く問題ないでしょう。
マリアライト
前走の目黒記念では、牝馬で実質トップハンデながら中団から直線しっかり伸びる正攻法のレースで、ハンデ差で勝ち馬には交わされるもG前再び差を詰めたように、内容としては勝ち馬以上の評価をしても良いでしょう。
ディープインパクト産駒ながらパワー型で、馬場の悪化や上がりのかかる展開の方が向くタイプで、有馬記念の内容からも能力的に見劣りすることもないでしょう。
人気薄だと思いますが、軽視できない1頭です。
アンビシャス
大阪杯ではこれまでの後方からのレースから一転、スローな流れを2番手に付け直線キッチリとキタサンブラックを競り落としました。
2キロの斤量差や、相手が休み明けに対して叩き2戦目で有利な点があったのは事実ですが、地力がアップしているのは間違いないでしょう。
今回は初めて背負う58キロの斤量と、これまであまり好走例のない大阪杯からの直行ローテーションがどう影響するかではないでしょうか。
前走注目レース紹介
★天皇賞・春(GⅠ)京都芝3200m
最内枠からハナを奪い平均ペースで逃げたキタサンブラックに、終始好位のインで追走したカレンミロティックが残り200mで並びかけ、一旦は交わしたもののG前もう一伸びしたキタサンブラックが差し返しての勝利でした。
先行・内枠有利な流れの中、中団追走から直線前が壁になりながらも最後急追してきたシュヴァルグランも内容は濃く、今回の強力メンバーで人気の盲点になるようなら注意が必要です。
★ドバイシーマクラシック(GⅠ)メイダン芝2410m
好スタートから2番手追走のワンアンドオンリーに対して、ドゥラメンテとラストインパクトは後方に控え、直線早めに抜け出したポストポンドを追うように仕掛けたドゥラメンテですが、レース前の落鉄の影響で内にササり気味になり、最後は突き放されての2着でした。
3着以下とは正直能力の差を感じましたが、右前脚を装蹄しないまま2着したドゥラメンテの能力の高さを感じた反面、走り過ぎたことによるその反動も心配になった内容でした。
★目黒記念(GⅡ)東京芝2500m
終始先行馬を見る位置から進めたマリアライトが、直線半ばで抜け出しかけたところ、直後にいた軽ハンデのクリプトグラムに一瞬の脚で前に出られましたが、G前再び差を詰めての強い内容での2着でした。
残り100mで外から寄られながらも怯まずに応戦したマリアライトは、今回のメンバーでも十分上位に位置する能力がありそうです。
終始内からG前一瞬の脚で抜け出しかけたヒットザターゲットも、内枠を引けば穴候補として注意したいところです。
★鳴尾記念(GⅢ)阪神芝2000m
やや促しながら好位を追走したサトノノブレスと、それをマークしていたヤマカツエースが並んで4コーナーから仕掛け、休み明けで一杯になったヤマカツエースを尻目に直線早めに抜け出したサトノノブレスが、G前外から一完歩ごとに差を詰めたステファノスの追撃を抑えきっての勝利でした。
こちらも休み明けの分直線の反応がやや鈍かったステファノスは、いかにも本番に向けての一叩きといった感じのレースで、本番に強い厩舎と共に要注意の存在と言えそうです。