アーモンドアイをはじめとするクラブ所属馬の活躍で気になるのが、一口馬主の配当金です。
自分の馬があんな風に活躍したらどれだけの賞金を稼げるのか、と考えてみるだけでなんだかワクワクしてきませんか?
そこで、誰もが知っている人気馬の一口馬主になれていたら、ということで一口馬主の賞金配当のシミュレーションをしてみます。
一口馬主について
まずは、一口馬主について知っておきましょう。どういった制度で、配当金はどのように割り振られるのでしょうか。
一口馬主とは?
一口馬主とは、クラブ法人が1頭の競走馬を複数の小口に分割して出資を募る制度です。年収や資産といった様々な要件を満たさなければならない馬主とは違い、誰でも手軽に出資をして馬主気分を味わうことができます。
一口馬主になるには出資金以外に、クラブ入会金・クラブ会費・維持費・保険料が必要です。
入会金はそれぞれのクラブごとに異なります。クラブ会費は毎月支払う会費です。維持費は馬の餌代などで、口数に応じてひと月ごとに支払います。保険料は年に一回支払う競走馬保険料です。
配当金の計算
一口馬主になると、出資馬が獲得した賞金を口数に応じた配当金として受け取ることができます。
獲得賞金のうち、20%は騎手や調教師、厩務員に支払われます。そこからクラブ手数料を引いた分、獲得賞金のおよそ60~70%が出資者の配当金となります。
実は賞金以外にも、6~8着馬に対して支払われる出走奨励金や、一部条件を除いて出走することで支払われる特別出走手当など、様々な収入があります。それらももちろん配当金の対象となります。
名馬10頭の一口馬主賞金をシミュレーション
では、いよいよ一口馬主気分で配当金のシミュレーションをしてみましょう。
過去に活躍した名馬、今も獲得賞金を更新し続ける現役馬についてみていきます。ここでは、本賞金(付加賞含む)のみの場合を考えることにします。なお、現役馬については2019年12月25日現在のデータです。
オルフェーヴル
父 | ステイゴールド |
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母 | オリエンタルアート |
クラブ | サンデーサラブレッドクラブ |
主な勝鞍 | 皐月賞、東京優駿、菊花賞、天皇賞(春)、フォワ賞、有馬記念など |
募集価格 | 6,000万円(募集口数:40口) |
一口価格 | 150万円 |
まずは、破天荒なまでのやんちゃぶりの三冠馬オルフェーヴルです。国内のみならず凱旋門賞に2度出走した彼の累計獲得賞金は15億7,621万円です。
一口当たりの賞金配当額は3940.5万円となり、回収率は2,627%です。とはいえ、一口価格が150万円なので、庶民には高根の花かもしれません。
ロードカナロア
父 | キングカメハメハ |
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母 | レディブラッサム |
クラブ | ロードサラブレッドオーナーズ |
主な勝鞍 | スプリンターズステークス、安田記念、高松宮記念、香港スプリント |
募集価格 | 2,625万円(募集口数:500口) |
一口価格 | 5.25万円 |
香港スプリントを連覇した短距離の王者ロードカナロア。累計獲得賞金は9億4,092万円です。一口当たりの賞金配当額は188.2万円であり、回収率はなんと3,584%となります。一口価格からしても手の届かない範囲ではないのが魅力です。
ブエナビスタ
父 | スペシャルウィーク |
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母 | ビワハイジ |
クラブ | サンデーサラブレッドクラブ |
主な勝鞍 | 桜花賞、オークス、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、ヴィクトリアマイル |
募集価格 | 4,000万円(募集口数:40口) |
一口価格 | 100万円 |
牡馬に混じって長らく活躍し続けたブエナビスタです。牝馬ながらGI6勝という輝かしい成績を残したブエナビスタの累計獲得賞金は14億7,887万円です。一口当たりの賞金配当額は3697.2万円で、回収率は3,697%です。
ジェンティルドンナ
父 | ディープインパクト |
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母 | ドナブリーニ |
クラブ | サンデーサラブレッドクラブ |
主な勝鞍 | 桜花賞、オークス、秋華賞、ジャパンカップ、ドバイシーマクラシック |
募集価格 | 3,400万円(募集口数:40口) |
一口価格 | 85万円 |
牝馬三冠を皮切りに、ジャパンカップ連覇を含むGI7勝という成績を残したジェンティルドンナ。その累計獲得賞金は17億2,602万円という驚くべきものです。一口あたりの賞金配当額はなんと4315.1万円で、回収率は5,077%にもなります。さすがの女傑、この回収率は歴代1位となっています。
ヴァーミリアン
父 | エルコンドルパサー |
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母 | スカーレットレディ |
クラブ | サンデーサラブレッドクラブ |
主な勝鞍 | フェブラリーステークス、ジャパンカップダート、JBCクラシック |
募集価格 | 2,400万円(募集口数:40口) |
一口価格 | 60万円 |
長くダート戦線で活躍し続けたヴァーミリアン。GI・JpnIを9勝した彼の累計獲得賞金は11億6,861万円です。一口当たりの賞金配当額は2921.5万円で、回収率は4,869%です。JBCクラシックを三連覇するなど、国内で無敵を誇ったダート王に恥じない賞金額です。
アーモンドアイ
父 | ロードカナロア |
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母 | フサイチパンドラ |
クラブ | シルクホースクラブ |
主な勝鞍 | 桜花賞、オークス、秋華賞、ジャパンカップ、ドバイターフ |
募集価格 | 3,000万円(募集口数:500口) |
一口価格 | 6万円 |
現役最強馬とも称されるアーモンドアイ。圧巻の末脚を武器に牡馬顔負けの活躍を続ける彼女の累計獲得賞金は12億9,780万円です。一口当たりの賞金配当額は259.6万円で、回収率は4,326%となっています。
一口価格が6万円と手が届く範囲なのが、とても夢があります。
サートゥルナーリア
父 | ロードカナロア |
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母 | シーザリオ |
クラブ | キャロットクラブ |
主な勝鞍 | ホープフルステークス、皐月賞 |
募集価格 | 1億4,000万円(募集口数:400口) |
一口価格 | 35万円 |
ディープインパクト以来14年ぶりに無敗で皐月賞を制したサートゥルナーリア。3歳馬ながら累計獲得賞金は4億3,273万円です。一口当たりの賞金配当額は108.2万円で、回収率は309%となっています。
これからの活躍によっては、さらに回収率が上がることが期待される一頭です。
ブラストワンピース
父 | ハービンジャー |
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母 | ツルマルワンピース |
クラブ | シルクホースクラブ |
主な勝鞍 | 有馬記念 |
募集価格 | 2,000万円(募集口数:500口) |
一口価格 | 4万円 |
2018年の有馬記念を3歳馬で勝利したブラストワンピース。累計獲得賞金は5億0,950万円です。一口当たりの賞金配当額は101.9万円であり、回収率は2,548%となっています。
こちらも一口価格が4万円と、現実的な価格なのが魅力です。
フィエールマン
父 | ディープインパクト |
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母 | リュヌドール |
クラブ | サンデーサラブレッドクラブ |
主な勝鞍 | 菊花賞、天皇賞(春) |
募集価格 | 1億0,000万円(募集口数:40口) |
一口価格 | 250万円 |
菊花賞や天皇賞(春)を勝ち、ステイヤーとして活躍するフィエールマンの累計獲得賞金は3億7,504万円です。一口当たりの賞金配当額は937.6万円で、回収率は375%となっています。
古馬となったこれからの活躍が楽しみな馬です。
ラッキーライラック
父 | オルフェーヴル |
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母 | ライラックスアンドレース |
クラブ | サンデーサラブレッドクラブ |
主な勝鞍 | 阪神ジュベナイルフィリーズ、エリザベス女王杯 |
募集価格 | 3,000万円(募集口数:40口) |
一口価格 | 75万円 |
アーモンドアイと牝馬クラシックで闘ったラッキーライラック。牝馬戦で活躍を続ける彼女の累計獲得賞金は4億0,074万円です。一口当たりの賞金配当額は1001.8万であり、回収率は1,336%です。
エリザベス女王杯で阪神ジュベナイルフィリーズ以来のGIを制し、今後の活躍が期待されます。
馬主目線で変わる競馬の見方
名馬の一口馬主になっていたら、という夢のシミュレーションはいかがでしたか?
馬券を買った場合は3着以内しか見ませんが、馬主となると本賞金や出走奨励金などがあるため少し見方が変わってきます。
馬主目線で競馬を見てみる、というのも面白いかもしれません。