出典:wikipedia
1991年の牝馬クラシック戦線をにぎわせたスカーレットブーケ。
彼女の父はノーザンテースト、母はスカーレットインクです。
ノーザンテーストは日本で長い間リーディングサイアーとして君臨したことで知られています。
スカーレットインクは日本では出走しておらず、社台ファームにより血統を見込まれてアメリカで1勝しかあげていないものの、日本に輸入されました。
スカーレットブーケは1991年の桜花賞4着(勝ち馬シスタートウショウ)、オークス5着(勝ち馬イソノルーブル)、エリザベス女王杯3着(勝ち馬リンデンリリー)とG1タイトルにはあと一歩及びませんでしたがG3を4勝するなど優秀な成績を残し繁殖入りしました。
繁殖馬としてはダイワメジャーやダイワスカーレットなどの産駒を輩出しています。
スカーレットブーケの通算成績と主な勝鞍
スカーレットブーケの競争成績は通算21戦6勝です。
重賞はいずれもG3で4勝しています。(1990年札幌3歳ステークス、1991年デイリー杯クイーンカップ、1992年京都牝馬特別、1992年中山牝馬ステークス)
クラシック戦線では若き日の武豊を鞍上に接戦を繰り広げ、古馬になってからは自厩舎である伊藤雄二厩舎所属騎手だった千田輝彦に初重賞勝ちをプレゼントしています。
脚質は主に先行タイプで距離は中距離を中心に活躍がみられました。
また、デビューの新馬戦、札幌3歳ステークスの連勝から、引退レースとなったターコイズステークス(当時はオープン特別)での見事な勝利により自らの花道を飾っていることからも現役時代を通じて活躍を続けたことがわかります。
スカーレットブーケの繁殖成績は?
スカーレットブーケの主な産駒として何といってもダイワメジャー、ダイワスカーレットの両馬があげられます。
ダイワメジャー、ダイワスカーレットの他にダイワメジャーの全姉には新潟3歳ステークスを制したダイワルージュなどがいます。
その他、交配相手にはトニービン、ナリタブライアン、スペシャルウィーク、ダンスインザダーク、ネオユニヴァース、ディープインパクトといった名種牡馬達が選ばれました。
しかし、中にはクラシックの注目馬とされる馬もいましたが、怪我の影響などもあり、重賞ウィナーは誕生しませんでした。
スカーレットブーケはすでに繁殖馬としての生活は終えています。
これまでの14頭の産駒から重賞勝利馬3頭、産駒勝利数49勝の成績を残しています。
スカーレットブーケ代表産駒の特徴
ダイワメジャー、ダイワスカーレット共に優秀な成績を残しています。
ダイワメジャーは2001年生まれの牡馬で重賞8勝、その内G1を5勝(皐月賞、天皇賞・秋、安田記念、マイルチャンピオンシップ2勝)しました。
父は平成の大種牡馬と言われるサンデーサイレンスです。
父サンデーサイレンス母スカーレットブーケでの兄弟は全部で5頭いますが、母父であるノーザンテーストの特徴と父サンデーサイレンスの特徴が共に組み合わさった最高傑作がダイワメジャーでした。
ダイワメジャーはサンデーサイレンス産駒では珍しく先行脚質でしたが、これは母スカーレットブーケや母父ノーザンテーストの影響とも言われています。
一方、ダイワスカーレットは2004年生まれの牝馬で重賞6勝、その内G1を4勝(桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯、有馬記念)しています。
父はデビューから4連勝で皐月賞を制覇したものの屈腱炎を発症し、幻の三冠馬とも言われたアグネスタキオンです。
脚質は先行もできる逃げといった脚質で連対率100パーセントという母スカーレットブーケ以上の素晴らしい成績を残した名牝となりました。
まとめ
スカーレットブーケは1990年にデビューして1992年の暮れに引退するまで一線で活躍し続けた名馬です。
ただし、若い競馬ファンにはスカーレットブーケそのものの競走馬としての活躍よりもダイワメジャー、ダイワスカーレットの母馬として広く知られているのではないでしょうか。
ダイワスカーレットからはまだ目立った産駒はいません。
一方、ダイワメジャーからは2017年9月現在、カレンブラックヒル、コパノリチャード、メジャーエンブレム、レーヌミノルとすでに4頭のG1馬を輩出しています。
スカーレットブーケの優秀な血統がこれからも引き継がれるとともに、産駒の今後ますますの活躍が期待できます。
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