馬券を購入してレースを観戦し、馬券が外れてがっかりしたものの、1着になった騎手を見て「デムーロか! デムーロなら買っておけばよかった!」と後悔することがあります。
競馬が終わった後なので後の祭りですが、復習することは大事で、さらに騎手を意識をすることは悪いことではありません。
では、この騎手に対する発想を活かすにはどうしたらよいのでしょうか?
騎手が勝負に与える影響とは
競馬は馬が7割、騎手が3割の割合で行われているとよく言われています。
これは誰も測定していないので真実はわかりませんが、従来言われていることですから、あえてこの意見に逆らう必要はありません。
しかしこの割合が崩れると、予想外に馬が凡走すると考えることもできます。
例えば新人騎手が5割、馬が5割の割合で競馬をした場合、馬に5割の割合しか与えないので、馬は実力を発揮できず、凡走するかもしれません。
騎手が5割ですから、人間が大きく競争に加担してると言えますし、騎手が邪魔をしているとも言えます。
馬が10割で走ったらそれはそれで暴走するでしょうから、騎手が3割で指示することで、馬の本当の実力が発揮できるのではないでしょうか。
ですからいかに、馬に対して負担を感じさせずに指示するかが、騎手としての手腕で、上手な騎手はより馬に負担を感じさせずにゴールまで馬を誘導できる騎手と考えられます。
その理想が現時点で、馬7割、騎手3割なのではないかと思います。
そして上記の騎手の割合を心の片隅に留め、騎手に対して意識を向けていると、ふと騎手で馬券を買って、思わぬ馬券的中が得られることもあります。
予想の際に注目すべき「最多勝利騎手、最高勝率騎手」
また、JRAは毎年、JRA賞という表彰式を行っています。
年度代表馬などを決める賞なのですが、その賞の中で優秀な騎手に対する表彰も行われています。
「最多勝利騎手、最高勝率騎手」などですが、この賞を馬券に利用しない手はないです。
最多勝利騎手
「最多勝利騎手」は1年間で最も1着になったことが多い騎手ですから、馬券、特に単勝を狙うにはうってつけの騎手のように感じます。
最多勝利騎手の傾向として、上位人気の馬に乗る回数が多く、一方で穴馬に乗っているときに、1着になることは比較的に多いとも言えません。
そういう観点から、上位人気の時は馬券を狙ってもよいでしょうが、最多勝利騎手だからといって、闇雲に単勝を買うことは得策ではないでしょう。
最高勝率騎手
また「最高勝率騎手」の場合は、最多勝利騎手とは違い、騎乗回数に対する1着の割合ですから、1着になる確率がどの騎手よりも高いということです。
ですからこの場合は、どのような人気の時でも単勝を買っておけば儲かるような気がします。
しかし、この場合も最多勝利騎手と同じように、穴馬に騎乗しているときに、優勝する確率は他の騎手同様あまり高いものとはいえず、上位人気の時に単勝を狙ったほうが馬券になる確率が高いと言えます。
しかし「最多勝利騎手」よりも人気に乗ったときに勝つ確率は高いということですから「最多勝利騎手」よりも馬券に対して意識しておく必要があるといえます。
そのほか1か月や開催ごとの騎手の勝率や連対率も大事になってきますので意識しておくことは大事ではないでしょうか。
このように競馬は、馬だけでなく騎手に対しても注目が向けられます。
騎手の乗り替わりで勝利した例
騎手に注目していると、騎手が乗り替わることで馬の動きが変わったのではないかと思われるレースに出くわします。
個人的には、2011年2月6日に行われた「きさらぎ賞」が印象に残っています。
2011年 きさらぎ賞 トーセンラー
トーセンラーは新馬戦を勝ってから、エリカ賞と福寿草Sに挑みました。
人気があったにもかかわらず両レースとも3着でした。
しかし、その後、素質を見込まれて格上のきさらぎ賞(G3)に挑戦しました。
その時にM、デムーロ騎手に乗り替わったのです。
そのレースではリキサンマックスが先頭に立ち、後続馬を大きく離しました。
直線を迎えトーセンラーは4番手につけていましたが、先頭を行くリキサンマックスからはいまだに大きく離れています。
過去のレースぶりから、ここもちょっと伸びず勝てないと思われていましたが、直線に向いたトーセンラーは徐々に先頭を射程に入れて追い上げ、ゴール前、サッとリキサンマックスを交わして1着でゴールしました。
M、デムーロ騎手の追い方は激しく、素晴らしい騎乗でしたので、感嘆の声を上げてしまい、馬券予想に騎手は必要不可欠だと感じざる負えませんでした。
上記のトーセンラーの例はあくまでも個人的な見解ですが、騎手が変わったことによって、勝てなかった馬が勝つこともありますし、勝っていた馬が勝てなくなるということもあります。
それを馬券に活かしたいですし、活かすことができればさらに競馬が楽しくなり、自分なりの予想スタイルが完成するのではないでしょうか。