大逃げと言えば、どんなレースを思い浮かべるでしょうか?
人気薄の玉砕覚悟の大逃げ。
名手の奇襲が見事にはまった大逃げ。
名馬が貫録を見せつける大逃げ。
逃げ馬と言えば、どんなレースも盛り上げてくれる競馬の名脇役ですね。
特にそれが大逃げとなれば、良くも悪くもハラハラする方が多いのではないでしょうか?
今回はそんな大逃げの代名詞と言われるレースを、G1を中心に見ていきます。
2009年 エリザベス女王杯
大逃げと言えば、思い出す人も多いでしょう。
圧倒的人気を背負ったブエナビスタを破ったクィーンスプマンテの2009年エリザベス女王杯です。
このレースではクィーンスプマンテとテイエムプリキュアの2頭がレース開始早々から快調に大逃げを打ちます。
2頭が逃げる展開を予想していたファンは多いと思いますが、この2頭が4コーナーまで楽々に逃げ残るとは誰が思ったことでしょうか・・。
結果は最後の直線まで2頭の独壇場でした。
圧倒的人気を背負ったブエナビスタの最後の猛追も見ものですね。
2012年 天皇賞春
こちらも記憶に新しい大逃げレース。
ビートブラックの天皇賞春です。
阪神大章典で逸走からの脅威の追いこみで話題になった前年度の三冠馬オルフェーヴルが圧倒的な人気を背負い挑んだこのレース。
後方のオルフェーヴルを警戒したために、仕掛けが遅れた他馬達を笑うかのような、ビートブラックの大逃げが痛快ですね。
石橋脩騎手はこのレースで初のG1タイトルを手にしました。
オルフェーヴルという圧倒的な能力の持ち主がその波乱を演出することになるとは誰が思ったことでしょうか。
圧倒的な人気馬が出走するレースは伏兵、大逃げ、大波乱が起こりやすいレースとして覚えておくのも大切ですね。
1998年 金鯱賞
時代を遡ること約20年前。
日本競馬を代表とする逃げ馬がそこにいました。
サイレンスズカの金鯱賞は競馬ファンなら皆が知っているレースですね。
G2ながら抜群の人気を誇る98年の金鯱賞はサイレンススズカのベストパフォーマンスとも言われています。
圧倒的なスピードを活かして、大逃げを打ち、最後の直線でさらに加速するその能力は、共に主戦を務めた、武豊騎手をして、ディープインパクトを倒せる馬を挙げるとしたらサイレンススズカと言われました。
この年の天皇賞秋のレース中の故障により、この世を去ってしまったサイレンススズカ。
他の逃げ馬とは一線を画する、その圧倒的な大逃げレースぶりをぜひご覧になってもらいたいですね。
2003年 ジャパンカップ
昨年のジャパンカップはキタサンブラックと武豊騎手のコンビが貫録の逃げ切り勝ちでしたね。
ジャパンカップは逃げ馬には不利と言われているレースなのですが、そんなジャパンカップで9馬身差の大逃げ勝ちをした馬がいます。
2003年ジャパンカップの勝ち馬タップダンスシチーです。
主戦ジョッキーの佐藤哲三騎手の腹をくくった大逃げに他馬はついてこられず、その差はゴールするまで埋まることはありませんでした。
フジテレビの三宅アナの「2400!逃げ切るとはこういうことだ!魅せてくれた仮柵沿い!」という名実況も有名ですね。
実はキタサンブラックが勝つ昨年まで大凡10年以上ジャパンカップでの逃げ切り勝ちはなかったのです。
タップダンスシチーの強さと佐藤哲三騎手の上手さが光るレースですね。
まとめ
競馬ファンに語り継がれる、新旧の大逃げレースを4つに分け紹介しました。
人気薄の馬が圧倒的一番人気の馬を破る大波乱の大逃げレース。
能力を活かした、他馬を圧倒する大逃げレース。
今見ても思わず興奮してしまうレースばかりですね。
圧倒的人気の馬が後方で競馬をする際にも、起こる大逃げ人気薄の大波乱は馬券を買う際にも一考の余地がありますね。
今年はどんな大逃げレースがあるのか、新たな1年が楽しみです。