今回はアグネスタキオン産駒の特徴や成績、最も得意としている条件などについてまとめました。
アグネスタキオンは2000~2001年に活躍した競走馬で、G1の皐月賞を無敗で勝利しました。
残念ながら、その後はケガによって引退を余儀なくされましたが、生涯成績は4戦4勝という無傷のままターフを去りました。
アグネスタキオンは日本競馬の歴史を大きく変えたとも言われているサンデーサイレンス産駒の代表馬の1頭です。
そのため、アグネスタキオン産駒はサンデーサイレンスの血も受け継いでおり、日本競馬界に新たな血筋を残していると言えるでしょう。
それを証明するかのように、2008年にはサンデーサイレンスの直仔として初めてのリーディングサイアーに輝きました。さらなる大物が誕生する期待を持たれていましたが、2009年に急性心不全のため亡くなってしまいました。そのため、2016年の6歳世代が最後の産駒たちとなっています。
アグネスタキオンの代表産駒一覧
アグネスタキオンは2001年に引退し、その後すぐに種牡馬となりました。
初年度産駒は2003年にデビューをしており、初年度からNHKマイルカップ(G1)を制するロジックという馬を輩出しました。
その後も数々の代表産駒を輩出しており、以下がアグネスタキオンの代表産駒と言える競走馬たちです。
※カッコ内は主なG1勝ち鞍
・ダイワスカーレット(桜花賞・秋華賞・エリザベス女王杯・有馬記念)
・ディープスカイ(NHKマイルカップ・日本ダービー)
・キャプテントゥーレ(皐月賞)
・リトルアマポーラ(エリザベス女王杯)
・ロジック(NHKマイルカップ)
産駒の特徴
出典:http://hitokuchibanushibeko.blog.fc2.com/
アグネスタキオン自身の現役時代は芝2000mのレースしか出走していませんが、産駒は比較的マイル前後で活躍する馬が多い傾向にあります。
上記に挙げた代表産駒を見ても、ダイワスカーレット、ディープスカイ、ロジックはそれぞれマイル(芝1600m)のG1を勝利しています。
また、走りの特徴としては鋭い切れ味が特徴で、アグネスタキオン自身も豪快に差し切り勝ちを収めた皐月賞を連想させるような走りを見せる馬が多い傾向にあります。
一方で、雨が降ったりして馬場が緩んでいて踏ん張らなければならずパワーが必要になる馬場はやや苦手にしている傾向があります。
成長に関しては比較的早い段階で完成する早熟傾向な産駒が多く、3~4歳での活躍が多い傾向です。
産駒の成績
アグネスタキオン産駒は通算で550勝以上を挙げており、ここ5年のサイアーランキング(種牡馬のランキング)は2011年が10位、2012年が8位、2013年が12位、2014年が15位、2015年が36位となっています。
このサイアーランキングはトップ10に入れば一流種牡馬と考えて頂いて良いと思います。
ですので、2012年まではかなり上位に入っていたことが分かります。産駒の減少で徐々に順位を下げてはいますが、最後まで上位を保っていた素晴らしい成績を産駒たちは残したと言えるでしょう。
産駒のベスト条件
それでは、実際にアグネスタキオン産駒はどのような条件が合っているのか(あるいは苦手なのか)を見ていきましょう。
得意な距離:芝1600m
アグネスタキオン産駒で最も勝率が高い距離は芝1600mと言えます。
その勝率は他の距離の中で最も高く10.8%となっています。また、連対率は21.4%、複勝率は30.1%となっており、これはどの距離においても最も高い数字となっています。
代表産駒がマイルのG1を勝っていることからも分かるように、マイルが最も得意な距離と言えるでしょう。
一方、ダートの成績を見ると、~1200m、~1600mがそれぞれ勝率11.1%、11.4%と高い傾向にあります。ダート1200mまでの連対率は18.4%、複勝率は25.3%、ダート1401~1600mまでの連対率は20.4%、複勝率は28%と高い数字を残しています。
このように、芝ダートともにマイルまでの距離を得意としているデータが多いですが、数は少ないものの、ダート2401~2800mの勝率が22.2%、連対率が33.3%、複勝率が55.6%と意外にもダートの中距離でも好成績を残しているというデータもあります。
苦手な距離:長距離
アグネスタキオン産駒が苦手としているのは長距離と言えるでしょう。
そもそも長距離のレース自体があまり多くはありませんが、アグネスタキオン産駒は2800m以上の長距離レースにこれまで20頭の産駒が出走しましたが、3着が1回あるだけで、それ以外はすべて4着以下に敗れています。
つまり勝率、連対率ともに0%となっており、長距離には向かない血統と言えます。
また、芝2401~2800mまでの中長距離が勝率は10.7%とまずまずあるものの、複勝率は他の距離の中で2番目に低い22.6%となっていますので、傾向的には長い距離が苦手と考えられるでしょう。
得意なコース:京都競馬場(芝)・中山競馬場(芝)
京都競馬場
アグネスタキオン産駒が最も得意にしていると言えるコースは、芝なら京都競馬場です。
勝率は11.6%でこれは他のコースの中で最も高い数値です。連対率は20.9%、複勝率は29.4%となっています。
また、勝率では11.1%と京都に若干劣るものの高い数値を残しており、連対率が22.5%、複勝率が32.9と京都競馬場を上回る数字を残しているのが中山競馬場の芝コースです。ビッグレースでの活躍馬も出ているように、主要な競馬場での好成績が目立つ印象です。
なお、ダートの場合は中山競馬場が勝率11%と最も高い傾向にあるものの、どの競馬場も10%前後の成績を残しているので、ダートに関してはこれといって得意というコースはない傾向にあります。
苦手なコース:福島競馬場(芝)
苦手としているコースは福島競馬場でしょう。
勝率が6.8%、連対率14.5%、複勝率19.8%はいずれも他のどのコースよりも低い数値となっています。
福島競馬場の芝コースは小回りで直線が短いため、アグネスタキオン産駒の特徴ともいえる鋭い切れ脚が発揮できないということが原因かもしれません。
ダートに関してはおおよそ勝率が10%前後、連対率は20%前後、複勝率は30%という数字を残しているのでまんべんなく走る傾向にありますが、強いて挙げるとすると中京競馬場のダートコースは勝率8.5%、連対率は14.1%、複勝率は23.2%となっており、やや他の競馬場に比べて低い傾向にあります。
相性の良い血統
アグネスタキオン産駒はサンデーサイレンスの血統が入っているため、母型の血統にサンデーサイレンスが入っている繁殖牝馬との交配はできません。
そのため、それ以外の血筋の繁殖牝馬と交配することになるのですが、活躍馬を見ると母の父がノーザンテースト、トニービン、ダンシングブレーヴといった日本でも比較的馴染みのある大種牡馬が多い傾向にあります。
日本ではサンデーサイレンス産駒がとても多く、その産駒たちが活躍して種牡馬や繁殖牝馬になるケースがとても多いです。
そのため、サンデーサイレンス系の血筋が入っていない馬は大変貴重で、その中でも上記に挙げたような種牡馬の産駒は活躍馬が多い傾向にあります。
ですから、繁殖牝馬自身も現役時代に比較的良い成績を残している馬との相性が良いような傾向にあるのではないでしょうか。
近年の成績
アグネスタキオン産駒は前述の通り、2010年に生まれた6歳世代が最後の産駒となっています。
主な産駒としては重賞2勝を挙げているレッドアリオンやダート路線で活躍しているジェベルムーサがいます。このように産駒が徐々に減ってきているため、2014年は45勝、2015年は18勝、2016年は2勝と減少傾向にあります。
まとめ
ペリエさんにおすすめの名馬
— ペリエ (@ClubPeach777) July 21, 2016
アグネスタキオン#meiba_shindanhttps://t.co/SfO0JJAm4m
おぉ~~(°▽°)!!
やった~~タキオン~~♪ヽ(´▽`)/♪ pic.twitter.com/PJYAp95Nt0
アグネスタキオン産駒についての傾向をまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
自身は4戦4勝という華やかな成績で引退したものの、早すぎる引退を残念に思ったファンはたくさんいることでしょう。
その無念を晴らすかのように、代表産駒の1頭であるダイワスカーレットは秋の秋華賞、エリザベス女王杯を制し、さらには牝馬として有馬記念を制するなど、日本を代表する名牝の1頭になりました。
※本記事に掲載している成績は2016年11月時点のものです。